ダイエットの天敵である「間食」の誘惑。「食べたらダメ」と分かっていながらも、小腹が空いたときの食欲を抑えるのは難しいものです。では、間食太りを防ぐためにはどうすればいいの?「考え方」や「脳の使い方」で痩せる「脳ダイエット」の考案者、精神科医の奥田弘美先生が、ダイエットの悩みにお答えします!
Contents 目次
Q.小腹が空くと、つい口寂しくてダラダラと食べてしまいます。気がつくとけっこうな量の間食をしていて最近少しずつ体重が…どうしたらいいですか?
「偽の空腹感」に騙されるな!
「小腹が空く→何か口にする」という食べ癖は、健康的なスリム体型を維持する上で絶対NG!
そもそも胃袋は、食後1〜2時間経つと空きスペースが生じます。こうした状態で小腹が空きやすいのですが、このときの感覚は、胃が空っぽのときの「正しい空腹感」ではなく、「胃に入るスペースがある」という「偽の空腹感」です。偽の空腹感に騙されて食べてしまうと、余分なカロリーが脂肪に転換されて太ってしまいます。
「太らない習慣を取り戻す」という概要について語った「脳ダイエット①」でも説明したとおり、脳ダイエットの基本は「お腹がしっかり空ききってから食べる」です。これが食事をとる正しいタイミングであり、かつて私たちが持っていた「太らない習慣」です。この感覚・習慣を蘇らせることが、太らずに健康スリム体型を一生維持していくために、最も大切なことなのです。
「気をそらすこと」で対抗!
では、具体的にどうすればいいのか。まずは「小腹が空いた」という感覚から「気をそらす」ことで、食べない癖を意識的に身につけていきましょう。
有効なのは、ストレッチやマッサージをする、ラジオ体操をする、散歩に出る、階段の上り下りをする、歌を一曲歌う…などの「軽く体を動かす方法」です。軽い運動はアドレナリンがほどよく放出されるため、偽の空腹感を紛らわすことができます。
ほかには、仕事の合間ならば「歯磨き」や「化粧直し」、外出中ならば「興味のあるお店(食品店以外)を覗く」「気に入ったお洋服を試着する」、自宅ならば「楽しそうなサイトや動画を見る」、夜ならば「爪の手入れ」「顔面パック」「入浴」などが効果的。「食べる以外のことに意識を向ける」ことで、一時的な食欲を抑えることができるのです。
気がそらせないときはレスキュー食品を
もしも「食べる以外のこと」に意識を向けても食欲が抑えられないという人は、レスキュー食品として次のような食べもの・飲みものを活用してみてください。
- シュガーレスガムやおやつ昆布をしっかり噛みながら食べる
- ノンシュガーの珈琲、紅茶、ハーブティー、お茶、カロリーゼロの炭酸水(レモンやライムを絞ってもOK)などをゆっくり飲む。
- 透き通ったコンソメスープ、ワカメスープ、お吸い物などのスープ類を飲む。
- プチトマトを食べる。またはきゅうりに少量のお味噌をつけてかじる。
- ところてん、もずく酢、めかぶなどをお茶と一緒に食べる。
「偽の空腹感」は、体がエネルギーを使い切ってカロリーを要求しているわけではありません。そのため、上記の食べもので抑えることができるのです。大切なのは「空腹感の真偽」を見極めて、偽の空腹感に騙されないようにすること。これで、あなたの健康スリム人生は盤石となります。
文/松本アグ