筋肉や肌、髪の原料となるたんぱく質。ダイエットや美ボディづくりのためにたんぱく質を積極的にとろうとする女性が増え、手軽にとれるプロテインに注目が集まっています。そこで、プロテインを上手に取り入れ、食欲をコントロールしたり、代謝をあげたりして、13kgやせに成功した管理栄養士の豊田愛魅さんに、その選び方と飲み方のポイントを教えていただきました。
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プレーンタイプを100%ジュースで割って飲む
プロテインを選ぶときにまず気になるのが味。「トライしてみたいけど、おいしくなさそう」とか、「一度、飲んでみたけど、ちょっと苦手だった」など、不安や不満を持つ人は多いようです。その結果、ストロベリー味などを選びがちですが、味のついたタイプは選ばないほうがいいと豊田さん。
「ダイエットや美ボディづくりのためにプロテインをとり入れる場合、定期的に摂取ことになりますよね。そうなると、飽きずに続けられて習慣にできることがいちばん。おすすめは、フレーバーではなく、プレーンタイプのプロテインを選び、100%のフルーツジュースで割る方法。私は朝食に飲んでいますが、とってもおいしいんです。プロテイン特有の味も感じません。ジュースの種類だけ、いろいろな味が楽しめるので、飽きもこないんですよ」
ちなみに豊田さんは原材料の安全性にもこだわり、ソイ(大豆)プロテインであれば遺伝子組換えを使っていないもの、ホエープロテインの場合は、グラスフェッド(牧草牛の乳清から抽出。遺伝子組換え穀物で飼育されていない、ホルモン剤未接種)を選んでいるそうです。
プロテインは2種類用意する
プロテインはその原材料によって、大きく動物性と植物性に分けられます。それぞれ含まれる栄養成分もダイエット効果も違うので、できれば2種類用意して使い分けるのが理想、と豊田さん。
「私の場合、動物性はホエープロテイン、植物性はソイ(大豆)プロテインを用意しています。ホエープロテインは吸収が早いので、飲んだらすぐに熱になってくれるので朝食にぴったり。一方、ソイプロテインは女性ホルモン様の働きをするイソフラボンが入っているので美容的にいいですし、腹持ちがいいのがダイエット向きです」
豊田さんは前後の食事によって、プロテインの種類を変えているそうです。たとえば、昼は焼き魚定食、夜はお肉料理という場合なら、大豆系のたんぱく質がとれていないので、翌朝はソイプロテインをジュースにして飲むといった具合。昼と夜でたんぱく質の種類のバランスがとれている場合は、朝食はソイとホエーをミックスにするそうです。
すぐ使えるようにスタンバイしておけば続く
ダイエットを成功させる秘訣はいかに習慣化できるか。そのためには、すぐに使えるようにストックしておくことも大切だといいます。
「私は、2種類のプロテインをそれぞれ、保存容器に移し替えています。塩や砂糖のイメージです。そうすれば、いちいち袋を切るなどの手間もなく、スプーンで測ればOKです。ジュースと混ぜるのにはシェーカーを使う人が多いと思いますが、手が疲れてしまうので、私はハンドブレンダー派。これも、すぐ使えるように出しておきます」
こうすれば、ストレスなく、毎朝、プロテインをジュースで割って飲めるといいます。
毎食20g程度のたんぱく質をとることで、13kgやせを成功させた豊田さん。プロテインをいちばんたんぱく質をとりにくい朝食のスタンダードにしたことがダイエット成功のポイントだったようです。
最近では、旅行にもプロテイン&シェーカーを持参し、旅先でもプロテイン&フレッシュジュースを欠かさないそう。
「旅先ではどうしても栄養素が偏りがち。朝一番でしっかりたんぱく質をとっておかないと、食欲も増してしまうという事実もあります。旅先での食欲コントロールは旅を楽しむためにも必須。『食べちゃった、もうダメ』とストレスに思うのではなく、適正な食欲で罪悪感なく心からおいしく食べられる方法を見つけたかったんです。プロテインはそんなときも味方になってくれます。また、たんぱく質をとった分、併せて、便秘対策として食物繊維やビフィズス菌が豊富な食材を食べることもおすすめです。」
もっと詳しく知りたい人は
ずぼやせ 「生きているだけで痩せる体」をつくる食事術 (豊田愛魅著/光文社)
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