イベントの多い季節になりました。前日の食べ過ぎを後悔して、今日こそは節制しようと誓うものの、その意識が過剰になり、ガマンしすぎて夕方以降に爆食。再び後悔にさいなまれながら翌朝を迎えるという負のスパイラル…。そんな経験はありませんか? いえ、今こそ、していませんか? こうした食べ過ぎのスパイラルから抜け出そうとしたとき、オイルがおおいに役立つそうです。「良質なオイルをとるようになってから過食しなくなった」という管理栄養士・伊達友美先生は、どのようなオイルのとり方をしているのでしょうか。お話をうかがいました。
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良質な油は、冷え、美容、食べ過ぎ防止にも効果的!
美容と健康のために「良質な油」は欠かせません。脳をつくるモトであり、心臓のエネルギー源、そして女性ホルモンと皮脂膜のモトでもあるからです。
脂質はどんな種類であっても、1gあたり9kcalの熱をつくるので、冷えが気になる女性には必須です。カロリーばかりを気にして「カロリーが高いから油は控える」というのは、ダイエットにも逆効果。体を温めて、代謝をアップし、やせやすい体づくりをするほうが効率的です。
また、飲み過ぎや食べ過ぎを防ぐ働きも期待できます。ストレスなどによる脳の暴走で正常な食欲がコントロールできなくなっている場合、良質なオイルをとることで、こうした暴走を抑えられる可能性も高いからです。
オイルはオメガ3脂肪酸(n-3脂肪酸)を多く含む種類を選ぶのが重要です。私は「えごまオイル」(写真まん中)を夕食のおかずにかけて毎日とっています。自宅ではボトルタイプのもの。最近は国産えごまのフレッシュボトルタイプが気に入っています。一度にたくさん出過ぎないので、量の調整がしやすいです。外出先などでは分包タイプの「毎日えごまオイル」(写真左)。バッグに入れていつも持ち歩いています。オイルはそのまま飲んでも、吸収されにくいので、食べものと一緒にとるのがポイントです。
また日中、目の疲れや頭痛などの不調を感じたときには、サプリメントで補給することもあります。たんぱく質を含む、豆乳と一緒に飲むことで、吸収されやすくなります。「ボタニカルオメガ3」(写真右)は、えごまオイルにチアシードオイルとモリンガオイルを組み合わせたタイプ。酸化しにくく、美容効果の高いブレンドになっているので、気に入っています。
加熱調理には米油かオリーブオイルがオススメ
オメガ3系のオイルは酸化しやすく、加熱調理には使えないので、お料理にはオメガ9脂肪酸(n-9脂肪酸)を多く含む、「米油」か、「エキストラバージン・オリーブオイル」を使っています。オリーブオイルは、小豆島産のものと、スペイン産やイタリア産のものを使い分けています。
料理によっては、オメガ3系で風味のある、「インカインチオイル」や「カメリナオイル」を使うこともあります。
「私の考えるオイルをとるのにおすすめの時間帯は昼過ぎから夜。朝起きてから昼までの間は“排泄と浄化の時間帯”といわれています。ですから、体に吸収させたい良質の栄養素は、この時間帯にとるのはもったいないのです。起きたばかりの時間帯は、胃腸もまだしっかり目覚めてはいないので消化吸収もよくありません。
私の基本的な朝食は、白湯と旬の果物。昼までの間に豆乳コーヒーを飲んでいます。オイルは夕食の際にとるのがメインです」(伊達先生)