ピラティスインストラクターの資格を持つタレントの優木まおみさんに、ピラティスがもたらした体や心、生活の変化、ピラティスの基本メニューなどについてお話しいただいた本連載。最終回の今回のテーマは「肩こり・腰痛の改善」です。
Contents 目次
骨や筋肉の本来の場所を“リマインド”
長時間のパソコンやスマホの操作、体の使い方のクセ、家事作業などによって起きる肩こり・腰痛。痛みや不快感は毎日の大きなストレスにもなりますが、ピラティスはどのように体に働きかけ、肩こりや腰痛を改善してくれるのでしょう。
「ピラティスは、骨や筋肉の“本来ここにあるべき場所”をリマインドしてくれます。それを体が徐々に記憶していき、体の使い方が変わっていくんです。その状態を気持ちいいと感じるようになるので、元にも戻りにくい。ピラティスが体の『リノベーション』ではなく、『基礎工事』だといわれる所以です」
ピラティスのおかげでトラブルを予防する動きが身についた
優木さん自身も、ピラティスをトラブルの予防のために活用しているといいます。
「仕事や家事などによって、体に負担をかけてしまうことはどうしても避けられません。でも、ピラティスのおかげで『ここをこうしておけば大丈夫』という体の動かし方がわかるので、いまは大きなトラブルがないんです。つくづく、自分で自分の体を整えていくのがピラティスなんだな、と感じています」
最後に、肩こりと腰痛を改善してくれるメニューを紹介。日ごろから気になっている人は毎日の生活にぜひとり入れ、自分で自分の体を整えてみましょう。
◇肩こり解消のためのストレッチ
肩こりに悩んでいる人は、肩が前に出たり、引き上がったりしがちです。胸を開いて腕を大きく動かし、肩を本来の位置に戻しましょう。
1、床にひざ立ちになり、ひざの間を少し開けます。両腕を頭の上に伸ばし、手のひらを正面に向けます。腕は耳の横にくるように。
2、息を吸い、吐きながらひじを曲げて両腕を下ろしていきます。手のひらを正面に向けたまま、腕は体の真横を通るように。
3、さらに腕を下ろし、ひじをわき腹に近づけます。息を吸いながら1に戻り、これを8回くり返して。
◇腰痛改善のためのストレッチ
腰痛の一因は、お尻の筋肉が硬くなり、お尻が腰の筋肉を引っ張ってしまうこと。硬くなったお尻の筋肉をほぐし、お尻から腰痛にアプローチします。
1、床にあお向けになったら、右脚は伸ばし、左脚はひざを立てます。
2、右脚を床から持ち上げ、ひざを曲げて外くるぶしを左ひざの上あたりに当てます。ひざが右側、足裏を左側に向けて。
3、右脚の外くるぶしを左ひざに当てた状態で、左脚のひざを曲げて持ち上げます。曲げた右ひざのすき間から右腕を通し、両手を組んで左ひざを抱えます。
息を吸い、吐きながら左ひざを胸のほうに引き寄せ、息を吸いながらゆるめます。これを8回くり返し、手脚を左右入れ替えて同様に。
<POINT>
ひざを引き寄せるときに、背中が反らないように注意。腕やお尻以外はよけいな力を入れず、リラックスして行いましょう。
優木さん自身が体と心によい変化を感じたという、ピラティスの魅力を存分に教えていただきました。ピラティスに興味を持った人は、優木さんのようなヘルシーな美しさを目指して、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょう?
撮影/山上忠 ヘアメイク/山形栄介 取材・文/馬渕綾子