残暑もやっとひと段落し、過ごしやすくなる秋を迎えます。今年は「スポーツの秋」を家で実践してみませんか? 今回は、おうちで手軽にできるトレーニングを、パーソナルトレーナーとして活躍する八木知美さんに教えてもらいました。今回のテーマは「太もも」です。
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自重トレなら「太くなるかも…」の心配は不要!
八木さんによると、「『太ももを鍛えると太くなりそう』と心配する女性が多いですが、道具を使わない自重トレーニングで、女性の太ももがムキムキ太くなることはまずありません。安心して鍛えてくださいね! また、太ももを鍛えると、太ももの引き締め以外にもメリットがあることから、お得なトレーニングだと言えますね!」とのこと。
太ももには体でいちばん大きな筋肉がある!
「太ももには体でいちばん大きい大腿四頭筋(だいたいしとうきん)があります。そのため、太もものトレーニングは消費カロリーが多く、鍛えることで代謝も高まります。大腿四頭筋は太ももの前側の筋肉ですが、とても大きい筋肉のため、後ろ側の筋肉とのバランスが悪くなってしまうことも…。
今回は、太ももの裏側の筋肉を鍛えるトレーニングも紹介するので、全体的にほっそり締まった太ももになりたい人は、ぜひ挑戦してみてください」
それではさっそく、八木さん厳選の3つの太ももトレーニングをチェックしていきましょう!
●スクワットキックバック
最初にご紹介するのは、スクワットで太腿の前後を鍛えつつ、キックでさらに太腿のうしろとお尻も鍛えることができるトレーニング。太ももの前後を効果的に鍛えるため、骨盤はつねに正面に向けておきましょう。
<1>
脚を軽く開いて立ちます。
両腕は胸の前で組み、ひじをわきから少し離しておきます。
<2>
ひざを曲げて腰を落とします。
お尻を後ろに引く意識でひざを曲げ、上体は少し前に倒します。
<3>
ひざを伸ばし、立ち上がりながら、右脚を後方に上げます。
上体を戻してまっすぐにしましょう。
右ひざは伸ばしたまま、後ろに蹴るように脚を上げましょう。
<4>
上げていた右脚を戻し、再び両ひざを曲げて腰を落とします。
<5>
立ち上がりながら、今度は左脚を後方に蹴り上げます。
左右交互に計20回くり返し、これを2セット行います。
<これはNG>
上げた脚に引っ張られ、骨盤が外に向いてしまうのはNG。
顔、胸、おへそはつねに正面に向けておきましょう。
●スタンディング∞(無限大)サークル
続いてご紹介するのは、片側のひざで大きく∞を描く「スタンディング∞(無限大)サークル」。脚を上げるときに使う腸腰筋を鍛えることで、脚の動きをスムーズにします。
<1>
脚を閉じてまっすぐ立ちます。
両手は腰に当てておきます。
<2>
ひざを曲げながら右脚を体の正面に持ち上げます。
上体をまっすぐに保ったまま、できるだけ高く上げましょう。
<3>
上げた右ひざを少し下ろしながら右脚を外側に開き、右ひざと右つま先を右側に向けます。
<4>
右ひざと右つま先を右側に向けたまま、右ひざを高く持ち上げます。
<5>
ひざを下ろしながら、右脚を体の左側に持っていきます。そのまま、右ひざをできるだけ高く上げます。
ひざを下ろしながら、右脚を再び体の右側へ。<2>〜<5>の動きをくり返し、右ひざで「∞」のラインを描くようにひざを動かします。
これを30秒。反対側も同様にくり返し、これを2セット行います。
●スリーパルスランジ
3つ目のエクササイズは、「スリーパルスランジ」。効いているのは、引いている側の脚の前もも。体のなかでもっとも大きな筋肉である大腿四頭筋が刺激され、体全体がポカポカしてきます。
<1>
脚をそろえてまっすぐ立ちます。両手は腰に当てておきます。
<2>
右脚を1歩前に踏み出して腰を落とし、両ひざが90°になるように、脚の位置を調整します。
<3>
<2>で調整した脚の位置のまま、両ひざを伸ばして立ち上がり、脚を前後に開いた状態になります。
両手は腰に当てたまま、視線は正面に向けましょう。
<4>
両ひざを曲げて、腰を落とします。
左ひざは床につけずに浮かせておきます。そのまま、ひざを上下に5cmほどバウンドさせます。3バウンドを1回とし、10回を2セット。
<5>
両ひざを伸ばして立ち上がります。
左右の脚幅は変えずに、体をクルっと反対側に向けます。
<6>
<5>のときと同様に、両ひざを曲げて腰を落とし、ひざを浮かせたまま上下にバウンドさせます。
3バウンドを1回とし、こちらも10回を2セット。
<これはNG!>
<3>のときに脚幅が狭すぎると、後ろ側の脚の太ももにしっかり負荷をかけられません。<2>のときに、両ひざが90°になるように調整してから、メニューを始めましょう。
また、上体が前に倒れるのもNG。つねに上体をまっすぐにキープしておくことを心がけましょう。
撮影/我妻慶一 中田悟 取材・文/馬渕綾子 ヘアメイク/斉藤節子