女性ならではの悩みを解決し、心と体に潤いをもたらす「膣ヨガ」を紹介する今シリーズ。今回は、疲れがとれない、体がだるい、風邪をひきやすい…etc、そんな不調を改善する代謝&免疫力アップの方法を、膣ヨガの考案者であり、セラピスト&インストラクターの鈴木まり先生に教えてもらいました!
Contents 目次
全身の筋肉を刺激して血めぐりをよくする
「膣ヨガ」とは、「お尻と膣を締める」「体を揺らす」「ねじる」「伸ばしきる」の4つの動作を基本とし、膣への意識を高めて下半身に柔軟な筋力をつけることで、大人の女性の心と体の悩みを解決する鈴木まり先生のオリジナルメソッドです。
「ヨガの考え方に、エネルギーの通り道であるチャクラがあります。その第1チャクラに位置する膣は、エネルギーの始まりであり、生命の土台。そこに意識を向け、力を入れながらヨガを行うと、全身の血めぐりがよくなります」と鈴木先生。
「“血めぐり”は、健康な体を保つためのキーワードです。体の疲れやだるさ、風邪のひきやすさなどの不調を改善するためにも、血液のめぐりをよくし、栄養や酸素を各臓器にスムーズに届けるようにすることが大事。そうすることで、内臓が活性化して代謝が上がり、体温が上がるため免疫力アップにつながります」
また、膣ヨガで運動不足を解消すると、生活サイクルが整い、健康な体がサポートされます。
「膣ヨガが生活のルーティンになると、栄養をしっかりとろうという意識が自然と芽生えてきます。また、ヨガで体を動かすことで生じる、ほどよい疲労感が熟睡を促します。適度な運動・栄養バランスのいい食事・十分な睡眠は、健康な体づくりの基本です。運動不足を感じている人は、まずは膣ヨガを習慣にしてみてください」
では、さっそく始めてみましょう!
全身の筋肉を刺激し、一気に代謝を上げる「四十八手ヨガ 後ろ櫓(うしろやぐら)」を動画でチェック!
全身の筋肉を刺激し、一気に代謝を上げるポーズです。胸を開くことで肺の機能が高まり、体内への酸素供給率がアップ。フレッシュな酸素が細胞のすみずみに送られることで体内が活性化し、疲労を解消します。低血圧ぎみで朝が苦手な人は、寝起きにこのポーズを行うと体が温まり、活動モードのスイッチがオンに!
〈1〉両足を肩幅に開いて立ち、つま先を正面に向け、手をうしろで組む。
〈2〉お尻と膣を締め、腹筋に力を入れながらひざを曲げて重心を下げ、肩甲骨を寄せる。
〈3〉胸を前に出し、お尻を後ろに反らせる。顔を上げ、目線を上に向けて、鼻から息を吸い、口から息を吐く呼吸を5回くり返す。
左右の肩甲骨を寄せて胸を十分に開き、お尻をしっかり反らせることを意識しましょう。
体のだるさやむくみを改善する「開脚ストレッチ」を動画でチェック!
下半身の大きな筋肉と体の側面を伸ばすストレッチには、血液循環を高め、体にたまった疲労物質や滞りを流す作用があります。脚の内側にある経絡「肝経」も刺激されるため、自律神経やホルモンバランスも整えられ、体のだるさやむくみを改善。夜、寝る前のリラックスタイムや休日にゆっくり行うと、心身を効果的にメンテンナンスできます。
〈1〉あぐらで座り、お尻、膣を締め、右脚を真横に伸ばす。左足は膣の前に。右手を、右脚のひざを伸ばしておけるところにおく。
〈2〉左手を頭上に上げ、目線は指先に。
〈3〉左手を遠くに伸ばしながら、吐く息で上半身を右に倒し、左のわき腹をしっかり伸ばす。
〈4〉次に、吸う息で上半身を〈2〉の姿勢に戻す。これを5回くり返し、反対側も同様に。
お尻が浮かないように床につけ、伸ばした手を遠くに引っ張るイメージが大切。わき腹と内ももをしっかり伸ばすことを意識しましょう。
代謝&免疫力アップの膣ヨガ、いかがでしたか? 血流がよくなると、体の内側がじんわりと温まるのがわかります。ぜひ、毎日の生活にとり入れ、健康で強い体をキープして!
撮影/山上 忠 取材・文/野口 美奈子 動画編集/しぶちこ
【参考書籍】
『心とカラダをON&OFF! 膣ヨガ』(宝島社)