暑いと食欲が落ちたり、眠れなかったりしませんか? こういった夏の体の不調には、自律神経を整えることがおすすめ。背骨周辺に通っている自律神経は、背骨周辺の筋肉をゆるませてほぐすことで働きが活発になり、心身ともに健康を保つことが期待できます。今回は、バレエダンサーの武田亜希子さんに、自律神経の働きを活発にし、体の不調を改善するためのエクササイズを教えていただきました。
Contents 目次
夏の体の不調改善エクササイズ ステップ<1>
まずは、背中をゆるめて自律神経を整えるエクササイズです。
<1>両ひざを床につき、骨盤を持ち上げてお尻を上に突き出します。腕を前方へ伸ばし上体を床に近づけます。このとき、肩甲骨と肩周辺がストレッチされている感覚があればOK。
<2>両ひざを伸ばし、両腕に体重を乗せて上体を持ち上げ、腰と背中をストレッチします。上半身の力は抜き、腕でしっかり体重を支えると腹部も伸びて◎。
<3>体勢を一度崩し、両手両ひざを床につけたら、お腹をえぐるように引っ込めて背中全体を丸めます。骨盤も立てるようにして、目線はお腹に向けましょう。
<4>上半身はリラックスしたまま正座の体勢になります。前に伸ばした手を重ねておくと、肩甲骨と肩周辺がストレッチされるので◎。
この4つのポーズを、まずはゆっくりていねいに行ってください。1回ずつでもよいですし、くり返してもかまいません。
夏の体の不調改善エクササイズ ステップ<2>
ステップ2では、背中をほぐしつつ腹筋を強化。内臓の血流がアップすることにより、食欲不振改善にも効果的なエクササイズです。
<1>床に座り、両ひざを曲げて、両手はそれぞれ外側からふくらはぎの下あたりをつかみます。可能であれば足を床から離しましょう。
お腹をえぐるように引っ込めて、肩は下げたまま目線はお腹に。お腹を引っ込ませることによって背中が丸くなる感覚があるとgood。
<2>息を吸いながら、後方へ転がります。このとき、勢いはつけず背中の丸みを使って転がりましょう。
<3>息を吐きながら、一気に<1>の姿勢に戻ります。このときも、足は床につけず浮かせた状態がよいです。腹筋とバランスのコントロールが必要になります。
<この動きがむずかしい人は…>
足を床につけてもかまいません。転がったまま起き上がれない人は、起き上がるときに息を強く一気に吐くと、腹筋に力が入り元の姿勢に戻りやすくなります。
目安として10回行ってくださいね。
夏の体の不調改善エクササイズ ステップ<3>
最後は、リラックスしながら自律神経を整えるエクササイズです。エクササイズの〆(シメ)に最適ですよ。
<1>床に座り、開脚の状態から片ひざを曲げます。曲げた脚のもものつけ根に手を置き押さえながら、上半身は正面を向けたまま、伸ばしている脚側へと真横に倒します。目線は頭ごと上に向けます。わき腹と背中が気持ちよくストレッチされていると◎。
<2>上半身をいったん<1>の姿勢に戻してから、今度は上半身を伸ばしている脚側へねじり、前方に向かってストレッチします。このときも、しっかりとねじり、わき腹と背中が気持ちよくストレッチされているとよいです。
曲げる脚を左右入れ替えて反対側も同様に行います。呼吸を止めないようにリラックスして行うのがポイントです。
体の改善を行うときには、鍛えるだけでなく、リラックスさせることも大切なんですよ。就寝前にもおすすめなので、ぜひ寝る前にやってみてください。
取材・文/高田空人衣