10代や20代のころに比べて体重は変化していないのに、あのころ着ていたボトムが入らない! なんてこと、ありませんか? そんな人は、下半身の筋肉が衰えて、脂肪に置き換わっているのかもしれません。
30代以上の女性が美ボディを保つためには、筋肉量をキープするエクササイズが必須! しかも体を支える太ももを中心とした下半身が重要! そこで、ボディメイクのエキスパートであるスポーツトレーナーの坂詰真二先生に、日常生活で何かをしながら気軽にとり入れられる「ながら下半身ダイエット法」を考案していただきました。筋肉量が低下するメカニズムとともに、エクササイズをご紹介します。
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15歳を過ぎた女性は、筋肉量と基礎代謝量がどんどん低下!
成長期を終えた人体は、意識的に鍛えないかぎり、筋肉量が減少していきます。また男性は18歳、女性は15歳をピークに「基礎代謝量」も低下していきます。「基礎代謝量」とは、心臓を動かす、体温を保つなどといった、生きていくために最低限必要なエネルギーのこと。24時間、寝ているだけでも消費されるエネルギーと考えていいでしょう。この基礎代謝量が低下していくのですから、特に運動もせずに若いころと同じ量の食事をとっていた場合、どんどん脂肪が増えていってしまうのです。
事実、18~29歳女性の平均体脂肪率が27.6%なのに対し、30~40代女性は34.5%にまで上昇するというデータもあります。体重は変わっていないのに体型が変化してしまうのは、いつのまにか筋肉が脂肪に置き換わっている可能性が大きいといえるでしょう。
筋肉量をキープするには、太ももを中心とした下半身がポイント!
では、いざ筋肉量をキープするためエクササイズをしてみよう! と考えた場合、もっとも重要な部位はどこになるのでしょうか? その答えは、太ももを中心とする下半身。
なぜなら、太ももの前側の筋肉、後ろ側の筋肉、ふくらはぎの筋肉を使えば、全身の筋肉の50%を使っていることになるからです。また、体を支える下半身が衰えると、美しい姿勢が保てなくなり全身の筋力が低下していきます。
以下に紹介する「ながら下半身ダイエット法」は通勤途中やデスクワーク、家事をしながら簡単に下半身を鍛えられるもの。筋肉の負荷を意識しながら、取り入れてみましょう。
つらさはゼロでも筋肉に効く! お手軽「ながら下半身エクサ」でシェイプ&ダイエット
オフィスでも、食後のテーブルでも! 座りながらダイエット
- 椅子に浅く腰を掛け、かかとが椅子の脚に重なるくらいに脚をひく。つま先立ちになってもOK。
- 背すじを伸ばしたまま、やや前傾姿勢になり、30秒ほどキープ。できる人は1分ほどすればさらに効果アップ。
太ももの前側の筋肉が鍛えられるエクササイズです。おしりに圧迫感を感じるくらい、浅く腰掛けることがポイント。まずは1日5回を目標にしましょう。
通勤途中で、自宅の階段で! 階段のぼりながらダイエット
- 足を大きく動かすために、基本的には一段ぬかしでのぼる。
- のぼる時は後ろ脚でけり上げるのではなく、前足の踏みしめる力で体全体をもちあげることを意識する。
階段をのぼる際には、ひざを90度近くまで曲げて負担をかけないと、太ももの前側の筋肉は鍛えられません。とはいえ、人目のある場所での一段ぬかしは、なかなか難しいもの。ふだんから、なるべく階段を使うようにするなど、下半身を動かすことを意識してみましょう。
家もボディラインも美しく! 掃除機かけながらダイエット
- 腰を曲げたまま上半身から移動するのではなく、大きく前に足を踏み出す。
- 姿勢をなるべく伸ばし、目線だけで床を見るようにする。
太もも全体が鍛えられる動きです。足を大きく踏み出せば踏み出すほど、かかる負荷と効果は大きくなります。
どれもつらさはないものの、下半身の筋肉に「効いている」のがしっかりと体感できるエクササイズです。脂肪をためこみがちなこれからの季節、ぜひ実践してみてくださいね。
文/本間美加子