Contents 目次
無理だと言われていた私のゴール
前回までのお話はこちら
ゴールをしてテントに戻る途中、先にゴールした皆から「オメデトウ!」と祝福の拍手をもらいました。皆さまもおめでとうございます…足をひきずりながらテントに戻り、肩の荷を精神的にも下ろしました。何もしたくないのと足が痛いので放心状態。完走すると今度はビールかオレンジの炭酸ジュースがもらえるとのことで、仲間にジュースを取ってきてもらって、テントメンバーと乾杯。わたしのゴールをもって、私たちのテントは全員完走でした。おめでたい!!
ジュースを飲みながら、同じメンバーのTOMさんに「リカは正直、1stステージでダメだと思ったよ!(笑) 女の子なのに僕より荷物が大きいし、1日目から熱中症で辛そうだったから(笑)毎日この子だめだろうなと本当は思ってたよ!(笑) 本当によくやったね!」と言われました(笑)。
初心者丸出しで毎日皆から荷物が大きすぎると言われ、毎日ぎりぎりではありましたが、なんとかここまでやれました。固形燃料を固定する道具をなくした時はクロサワさんに火を分けてもらったし、いつも私が一番遅いから一番風が通る真ん中に寝床をつくっていたので(テント内は早い者順で寝床をつくります)、毎日寒くて、夜中に毎晩砂嵐が来て、寒くて凍えていた時はTOMさんが夜中にテント(布を木で支えているだけのもの)の形を変えてくれて風を避けるようにしてくれました。寛大で偉大なお二人にはとても感謝しています。
初めてトップの人に拍手を送った表彰式
いつのものように私たちのテントを担当してくれているスタッフが来て、いつものように日本からサイトを通して送ってくれたメッセージをプリントして持ってきてくれました。
速報ではなく時差があるので、メッセージはラストステージ出発前に送られて来たもの。中には「浅田真央ちゃんが引退したよ!」とか「芸能人の〇〇が結婚したよ!」とかもあって、私が『浅田真央引退したって!!』というと皆一斉に「えー!!!」っと(笑)。
久しぶりに急に感覚が東京に戻って、そういえば砂漠にきてからずっと社会と離れていて、政治とか、何かビックニュースとか起きてもわからない環境だったんだなと。そして芸能人のスキャンダルって本当にどうでもいいことだなと思いながらも、当たり前だった日常の感覚を久しぶりに感じて笑いました(笑)。
夜は各年代別やチーム対抗など、たくさんあるジャンルのそれぞれの表彰式があって、大賑わいでした。私は遅くて、先にゴールしていた人たちや、仕事を終えたスタッフさんたちに毎日たくさん「オメデトウ」を言ってもらえたけど、いつもだったら一番拍手を浴びるはずの本当に速いトップの人たちは、連日一番祝福してもらう人数が少なかったのです。
テントメンバーの一人が「何で遅い人迎えに行かなくちゃいかないの?速い人こそ賞賛されるべきでしょ」と毎日言っていて、確かにいつもだったら逆だったな、毎日お祝いしてくれたから、足痛いけどちょっとだけ表彰式参加しよう、と少しだけステージを見に行きました。
砂漠で野宿生活最後の夜
この日は砂漠での寝袋生活最後の夜。スタッフさんたちがパーティーをしているようでかなりうるさかったんですが、安堵して空を見上げたらこれまでで一番キレイな星空でした。最初のほうは満月で月明かりがキレイでそれはそれで美しいと思ったけど、この日は星がくっきりしていて、この日が一番キレイでした。