ゴールデンウィークに向けて、予定を立て始める人も多い今。まだ何も考えてないという人は、初夏の山に登ってみてはいかが。みずみずしい空気を身にまとって新緑の木立の中をゆっくりと歩けば、日ごろの疲れもすっと消えてくれるかも。さらに、登山は普通のウォーキング以上に、ダイエットに効果的な有酸素運動になるんです。
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日帰り登山の消費カロリーは、ウォーキング1週間分!
「登山でダイエット」というとハードなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、標高600mほどの低山であっても、ゆっくり時間をかけて登ればたくさんのカロリーが消費されます。
水筒や雨具、ちょっとした軽食などの荷物は軽くても合わせて3㎏ほどの重さになるでしょう。それを背負って、重力に逆らって高低差を登るので体への負担も大きくなります。日帰り登山で、往復6~7㎞ほどのなだらかな長い坂道をゆっくり歩いたとしても、7日間連続1時間のウォーキングをするのと同じ効果があるといわれています。また、日常とは違う景色の中を歩くので、飽きることなく楽しめてメンタル面にも良い影響が。
山登りで注意したいポイントは?
<登山前後に入念なストレッチを>
自分に合った靴を履き、しっかりとストレッチをして臨みましょう。とくにひざには負担がかかるので、屈伸や伸脚運動は念入りに。足首もよく回しておきます。ストレッチをすると筋肉が柔らかくなり、ケガをしにくくなります。帰ったら背中の筋肉を伸ばしたり、ふくらはぎをマッサージしたりするケアも忘れずに。
<水分補給はこまめに>
暖かくなってくると予想以上に発汗して、体は乾いています。お弁当の時間だけ飲めばいいと思わずに、こまめにのどを潤しましょう。脱水症状を起こさないためには低山の登山だとしても1.5~2ℓの用意が必要です。
<マイペースを保って>
疲れを感じたり、ちょっとペースが速いと思ったら休憩を取り、自分のペースで登りましょう。ただ、休みすぎは体を冷やすもとになってしまいます。かえって疲れやすくなることもあるので、小休止は2、3分を目安にとるようにします。
<エネルギー補給は効率の良いものを>
歩き続けてエネルギーを消費すると血糖値も下がってきます。血糖値が急に下がりすぎると、動悸や発汗、手足の震えなどの症状があらわれ、強い空腹感で歩けなくなってしまいます。バナナやチョコレート、キャンディーなど、ある程度糖質を含んだものでエネルギーを補給しましょう。甘みは体の疲れをいやすとともに、気持ちをリラックスさせてくれます。
山登りは毎日できる運動ではありません。でも、毎日、登山のように6~7時間も歩き続けられる人もなかなかいませんから、1~2週間のインターバルは当然といえるでしょう。また、同じコースを登るとしても、行くたびに風景や風の匂いなどに変化があって自然の移ろいを堪能できるところも単なるダイエット目的の運動とは違うところです。
気負わずに自分に合ったクラスの山を選べば、ダイエット効果は自然に表れそうです。
例えば、世界遺産にも登録された東京の高尾山は599mと標高はそれほどでもありませんが、7種類もの登山コースがあり、初心者から中級者まで楽しむことができます。初めのうちはケーブルカーのあるコースが安心。慣れて山登りが楽しくなってきたら、ほかのコースにもチャレンジしてみては。
同じく東京には標高929mの御嶽山もあります。道が緩やかで舗装されているために歩きやすい山といえるでしょう。
山の景色を楽しみつつ、脂肪燃焼も期待できる登山。連休の予定を考えてみてはいかがでしょう。
文/Masuda Yuka