「服で隠れるから、まぁいいか...」とつい目をつぶってしまいがちな、ボヨボヨたるんだお腹まわり。しかしながら、体幹の一部でもあるお腹まわりの筋肉を鍛えることは、「美しく、やせやすい体を作るための基本」とコンディショニング・トレーナーの桑原弘樹先生。「腹筋」を鍛えるために効果的な10種のエクササイズを教えていただきました。
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腹筋は体幹の一部。鍛えれば見た目がよくなることはもちろん、代謝もアップ!
近年「体幹」という言葉は良く耳にするようになりました。体幹を鍛えることは美しいボディラインや姿勢を維持するために、重要であることはよく知られています。
腹筋もその、体幹の一部。つまり、美しい体を作るために鍛えることは必須なのです。
「腹筋を鍛えると、見た目が締まるだけではありません。この体の真ん中に位置する筋肉群を鍛えることで代謝も上がりますし、太りにくい体質にも近づいていきます。服で隠れるからと後回しにしがちですが、美しい体を意識する人は、見えないところの筋肉にも気を使っているもの。見えないところこそ、重要な働きをしています」と、桑原先生。
それでは、すべてやるのはかなりキツ~い地獄のようなトレーニングではありますが、
やれば必ず効果バツグン! 憧れの腹筋女子になれる「腹直筋」や「腹斜筋」を鍛える10種類のトレーニングをご紹介します。
1:フロントキック (目安回数:左右各10回ずつ)
- 床にあお向けになり両脚を伸ばしたら、片脚だけ少し浮かせます。
- 浮かせた脚を股関節から勢いよく振り上げます。床と直角になる位置まで上げたら、元の位置にまで下ろします。これを10回くり返したら、反対側の脚も同様に行います。
2:フロントシザーズ(目安回数: 30回)
- あお向けになり、両脚と頭を床から少し浮かせます。片脚を床と直角になるところまで引き上げたら、逆の脚と入れ替えます。この脚の入れ替えをリズミカルに、30回行います。
3:ストレートレッグレイズ(目安回数: 10回)
あお向けになり両脚を伸ばしたら、床から少し浮かせます。その状態から、両脚を揃えたまま勢いよく天井に向けて上げます。床と直角になる位置まで上げたら、元の位置まで下げます。これを10回くり返しましょう。
4:ベントレッグレイズ(目安回数: 10回)
- あお向けになり、頭を床から軽く浮かせたら、両ひざを直角に曲げます。体幹が弱いと体がグラつきやすいので、左右の手をお尻の下にまわし、親指と人さし指で三角形を作り添えます。こうすることで、体が安定してエクササイズがしやすくなります。
- 曲げた両脚を天井に向かって勢いよくまっすぐ伸ばしたら、ゆっくりひざを下ろしてきて床に付かないところで止めます。また次に直角に曲げてから上に伸ばします。これを10回くり返しましょう。
5:ヒップロール(目安回数:左右各10回ずつ)
床にあお向けになり、両手を真横に広げます。脚と頭を床から少し浮かせた状態から、脚を股関節から動かすように右側へ大きく移動。次に左側へ大きく移動します。
これを左右各10回くり返しましょう。
太ももの間にクッションなどを挟むと、より効果アップします。
6:シットアップ(目安回数:10回)
あお向けになり両手を後頭部に添えます。その体勢から足が浮かないようにして、上半身だけ起こします。これを10回くり返しましょう。
7:クランチ(目安回数:10回)
あお向けになったら、足裏を床につけたままひざを90度に曲げます。両手は後頭部に添え、
おへそを見ながら、上体を腰から上のみ床から浮かせます。この状態で1秒キープして、ゆっくり上体を戻します。これを10回くり返しましょう。
上体が床と直角のところまで上がりきってしまうと、腹筋に負荷がかかりません。その手前でキープすることを意識しましょう。
8:Vシット(目安回数:左右各10回ずつ)
あお向けになったら、両手を頭上へまっすぐ伸ばしバンザイのポーズになります。その体勢から上半身をゆっくり起こします。上体を上げきらないところで片脚を床から大きく離し、両手を太ももの後ろでパチンと合わせます。これを左右の脚、交互に各10回ずつくり返しましょう。
9:サイドシザーズ(目安回数:30回)
あお向けになったら、両腕は左右に大きく広げ、足を床と頭を床から浮かます。股関節から脚を大きく動かして交差したら、両脚を大きく開きます。次に脚の上下を入れ替えて、交差します。これを30回くり返します。
10:バイシクル(目安時間:1分間)
あお向けになり、ひじを軽く曲げて腰より上を床から軽く浮かせます。片足の足先を斜め45度上にまっすぐ伸ばします。
自転車を漕ぐように上下に円を描きながら、両脚を股関節から動かします。これを1分間続けましょう。
どの腹筋も、推奨している回数や時間はあくまでも目安です。軽々できるようであれば、
回数を増やしましょう。また、ツラくて続かなければ目安の回数より少なくてもOKです。
「『回数を増やせば、鍛えられる』と思いがちですが、それは勘違い。大切なのは回数をこなすことではなく、腹筋に確実に負荷を与えることです。筋トレは軽々とできているうちは、効き目はありません。くり返し行って、『もう、限界』というところの次の踏ん張りで、ようやく鍛えるべき筋肉にアプローチができます」(桑原先生)
10回こなして余力があるよりも、「もうムリ」というところまで追い詰めた5回のほうが、
効果あり! 「自分の力を使い切る」ことを意識して、10種の腹筋に挑戦しましょう!
※腹筋は腰に負荷がかかるものもあります。腰に痛みや違和感がある場合は、その種目は避けてください。
撮影/田辺エリ 取材・文/柿沼曜子 写真(イメージ)/©milatas-fotolia.com