「食事の量は変わらないのに、以前より太りやすくなったかも......」そんな悩みを持つ人も多いのでは? 原因の一つとして、加齢に伴い代謝が低下している事が考えられます。そこで、代謝をアップさせるトレーニングメニューをコンディショニング・トレーナーの桑原弘樹先生に教えていただきました。
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体を動かすことで高まる「生活活動代謝」
代謝を大きく分類すると「基礎代謝(睡眠時代謝を含む)」「生活活動代謝」「DIT(食事誘導性体熱産生)」の3種類に分かれます。「忙しくて時間がない。だけど代謝を上げたい!」という人にオススメなのが「生活活動代謝」をアップさせる方法です。
「『生活活動代謝』は、エクササイズを行うなど、体を動かすことで消費されるエネルギーです。1日のエネルギー消費量のうち、3割を占めています。この代謝を上げるには、『エスカレーターではなく、階段を使おう!』というような意識を、日頃から持ち続けることが大切!」(桑原先生)
今回教えて頂くのは、より限られた時間で代謝を上げる運動メニュー。ラガーマンが実践しているというトレーニングのメソッドを、少しソフトに応用したプログラムなのだそう。
「もし、できなくても恥ずかしいと思わないでください。その時点で進化が止まってしまいます。それよりも、トレーニング後に『あともう一回できたかも…』という状態の自分を、どう感じるかが重要です。トレーニングは自分のプライドとの戦いなのですから!」(桑原先生)
余力が残っているよりも、途中で限界を迎え力尽きるぐらいの方が良いということですね。ハァハァと息が上がるということは、代謝が上がっている証拠なのだそう。
それでは、運動不足の人にはちょっとツライ!? 代謝アップのトレーニングをご紹介します。8種類連続で行いましょう!!
1:スクワットスラストプッシュアップ(目安時間:20秒)
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- 直立に立った状態からスタート。
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- 床に手のひらをつけるようにして、しゃがみます。
- 両脚を勢いよく後ろに伸ばし、そのまま腕立て伏せを行います。
- (2)のように両脚を戻し、(1)の状態に。これを20秒間繰り返し行います。
※腕立て伏せを行うのが難しければ、ペタンと体を床につけてしまっても構いません。
2:フロントブリッジ(目安時間:30秒)
まずは、うつ伏せになります。腕を肩幅に広げ、上体を起こします。このとき、腕の角度が90度になるようにしましょう。両脚をそろえつま先を立てたら、床から体を浮かせます。全身を腕の筋肉とつま先で支えているような状態です。頭からかかとまでが一直線になるように行うのがポイント! この状態のまま30秒間キープします。
3:ランニングランジ(目安時間:20秒)
手のひらを床につけ、しゃがんだら、右脚に体重をかけつつ右ヒザを胸につけます。左脚は後ろに伸ばしましょう。そして、脚の前後を入れ替えます。この動作を左右交互に20秒間繰り返し行います。
4:バイシクル(目安時間:30秒)
- 床に座り、手のひらを床につけ、ヒジを直角に曲げます。両脚を軽く曲げたまま、少しお尻が浮く高さまで持ち上げましょう。自転車をこぐようなイメージで、大きな円を描くように脚をゆっくりと動かしていきます。これを30秒間行いましょう。
5:バーピージャンプ(目安時間:20秒)
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- 直立に立った状態からスタート。
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- 床に手のひらをつけるようにして、しゃがみます。
- 両脚を勢いよく後ろに伸ばした後、(2)のように両脚を戻します。
- 両手を上に上げながら、真上に思いっきりジャンプをし、頭の上で手のひらをパチンと合わせます。これを20秒間繰り返し行います。
6:レッグレイズホールド(目安時間:30秒)
仰向けになり、首と両脚を浮かせます。このとき、ヒザを軽く曲げるようにしましょう。右手と左手を交互に動かすようにして、お腹を叩きます。これを30秒間行いましょう。
7:ステイドランニング(目安時間:20秒)
ステイドランニングとは、もも上げのこと。大きく手を振り、太ももをなるべく高く上げるように心がけましょう。これを20秒間行います。
8:グッドモーニングエクササイズ(目安時間:30秒)
- 脚を肩幅より少し広めに開いて立ちます。
- 胸を張りながら両手を広げます。
- 両手で右脚を触るように、お尻を突き出しながら状態をかがめます。つま先を触れればベスト! このとき、上半身と両脚の裏がピンと伸びるように心がけましょう。その後、(2)の状態に戻します。
- (3)と同じように、今度は左脚を触るように状態をかがめ、再び(2)の状態に戻します。左右交互に30秒間繰り返し行いましょう。
時間はあくまでも目安なので、物足りないと感じたら秒数を増やすなど、自分の運動レベルに合わせて調整してみてください。ただし、20秒、30秒、20秒という時間設定には意味があり、20秒のトレーニングはMAXの力で思いっきり頑張る、30秒のトレーニングでリカバリーする、というイメージで行うと効果的です。
「この8種類のトレーニングを全て行っても、たった200秒! 200秒あれば代謝を上げることができるのです」(桑原先生)
代謝がアップすると気分も上がり、ポジティブになれるのだそう。みなさんも、ちょっとした空き時間を利用して、代謝が上がるトレーニングを実践してみてはいかがでしょう?
文/FYTTE編集部 写真/布川航太