日々運動をしていて、多くの人が悩むことといえば“体がかたい”ことではないでしょうか?
体がかたいことで思うように動けなかったり、達成感が感じにくかったり。メンタルにも影響しがち。
そこで今回は、柔軟が大の苦手な女性でも体がみるみるやわらかくなる方法を、日本のみならず世界で活躍し、11月16日、17日に待望の横浜・東京公演『アタシノアシタ』を控えるコンテンポラリーダンサー得居幸さんに教えていただきました。
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真面目スイッチを切る
私が日々「この人は体がかたいなあ」と思っている人は、基本、真面目な人が多いように思います。そのためか常に力が入っている状態で、ストレッチをするときにも、今ひとつ力が抜けない、抜き方がわからない状態になっていると思います。
そこでまずは心身ともにリラックスした状態をつくり、力が抜けやすい状態をとるようにしてから、ストレッチなどを行うようにしましょう(得居さん)
体を温める
体を温めることで緊張がほぐれて、リラックスした状態がつくられます。
温かい飲みものを飲んだり、やさしく体をさすったり、ゆらゆら体を揺らしたりして自分の体がやわらかいことを感じながら、内と外からじわじわ温めるようにするとよいですよ(得居さん)
ゆったりと呼吸する
体の芯からゆっくりと息を吸い、吸った時間の倍をかけて息を吐くようにしてみてください。
吸うときは、座っている状態なら尾てい骨、立っている状態なら足の裏から吸い上げるようなイメージです。
息を吐いているときは、体を掃除しているようなつもりで最後の最後まで吐ききってみてください。
これを大体3~5分ほど行います。
内臓が呼吸とともに動いている感覚を楽しむように、呼吸だけに意識を向けてやってみてくださいね(得居さん)
体がやわらかくなるストレッチ
体をしっかり温めて、ゆったりと呼吸をしてからストレッチをします。
自分の体重を利用した前屈のストレッチを行うのがよいです。座ったままでも立った状態でもどちらでも構いません。
立ったままの前屈では、ひじやひざに力を入れることなく、頭の重さを利用します。頭をお尻からゆっくり遠ざけながら下げていき、先ほどの呼吸をしてみてください。
呼吸がしづらいと感じた人は、少し負荷が強いかもしれません。
その場合は、少しひざを曲げてラクな姿勢をとり、呼吸と一緒にストレッチが楽しめるポイントを探ってみます。
息を吐くときには、頭、首、背中の順番でリラックスしながら、頭の位置を1cmずつほどでかまいませんので、ゆっくり落ちるようにしてみましょう。
これをしながら先ほどの呼吸を3回から5回ほどくり返してみてください。
このように、ひじやひざの力を抜いて、少し曲げた状態のまま体の重さを利用したストレッチをすることで、これまでやったことのあるストレッチをしてみると、変に緊張することなくムリなく伸びるところが見つかります。
たとえば、体がかたい人にとっては難易度が高い「座った状態で足を伸ばして前屈をする」でもOK。
前屈をするとき、床から5cmほどひざを曲げても全然大丈夫です。
この場合も先ほどお話したように、頭、首、背中、腰の順番で、それぞれの重さを足すように、ゆっくり体を前に落としていき、ゆったりした呼吸をするだけで、いつの間にか自分の体がどんどん伸びていくことに気づきますよ(得居さん)
体がかたすぎて絶望している人でも、やれば着実に体がやわらかくなる方法。ぜひ、試してみてくださいね。
取材・文/高田空人衣