好きなスポーツを続けていくうちに「大会や発表会などに出てみようかな…」なんて興味もわいてきますよね。
ところがいざ挑戦してみたものの、すさまじく緊張してしまい、自分の力を精一杯出せなかった…と悔やまれる結果になることはよくあること。
子どもの頃とちがって、何度も挑戦する機会が少なくなってくる大人だからこそ、1回1回を悔いのない内容にしたい!
そんな女性のために緊張しない方法を、世界で活躍しながら「どんな舞台も一度も緊張したことがない」鉄の心臓をもつ、コンテンポラリーダンサー得居幸さんに、たとえ緊張していても最高のパフォーマンスができる方法と合わせて教えていただきました。
Contents 目次
準備と練習
準備と練習が大切なことは当たり前のことのようですが、逆に気合いが入り過ぎて疲れてしまった結果、本番で思うようなパフォーマンスができない人もいるのではないでしょうか。
そこで準備や練習で力んでしまったり、煮詰まったり、疲れたときには、一度パッと離れて“単純に楽しめる”別の気分転換をするとよいですよ。
たとえば、散歩やサイクリングなど、少し体を使うものが効果的です。
さらに、おいしいものを食べたりして、自然と表情が変わることをしてみます。こうすることで、アイデアがふっと浮かんできたり、モチベーションが下がってしまった練習がはかどったりと、気分転換することでいいことはたくさんあります(得居さん)
一度すべてを忘れてしまう
大会や発表会に出る前に、いっそのこと一度すべて忘れてみてください。
なぜかというと、頭でっかちになってつくり上げた“自分の想像上のシミュレーション”を、体がまるごと追ってしまわないようにするためです。
あれこれイメージしすぎると、本番で間違ったことをしてしまったり、想定外のハプニングや反応があったときに柔軟な対応ができません。その状況を逆に利用してしまうような、とっさの行動が出てこなくなってしまうのです。
多くの人に見てもらう場というのは、エネルギーを交換する場でもあります。
観客の反応と自分のパフォーマンスが一致するジャストタイミングや、その場でしか湧き出ないものを実際にぶつけ合うからこそ、見る側、見せる側どちらもよい経験になります。
普段から先回りしすぎたり、考え込んでしまうクセがある人は、どうぞ一旦忘れてみてください(得居さん)
長々と引きずらない
もし本番で失敗したとしても、グズグズ泣いていいのは当日と翌日までにしましょう。
気晴らしをしたり、罪悪感を感じるほど思いのままに過ごすことで「またやってみよう!」とメキメキやる気が湧いてくるはず。
そのタイミングを逃すことなく立ち上がり、すぐさま次の具体的な準備にとりかかることで、本番に強くなるメンタルが育つのです。
このタイミングを逃してしまうと、一気に腰が重くなってしまうので“すぐ”立ち上がる潔さを忘れないようにしましょう(得居さん)
パワーあふれる得居幸さんの公演『アタシノアシタ』は、なんと11月16日、17日と横浜・東京で観られるチャンスが間近に迫っています。
いつも緊張してしまう人は、ぜひ実際に得居さんの舞台を見て体得してはいかがでしょう。
取材・文/高田空人衣