「運動をしなきゃしなきゃ」と思いつつ、全然できない、続かない…そんな悩みをもつみなさん。
運動が苦手だと思ったままいるよりも、少しでもできるようになりたい、イヤイヤやるより楽しく続けたいと思いませんか?
今回は11月16日、17日の2日間、横浜・東京にて公演『アタシノアシタ』を間近に控えており、日々指導者としても活躍するコンテンポラリーダンサー得居幸さんに、運動が大の苦手でも、体力ゼロでも運動力がつく方法を教えていただきました。
Contents 目次
好きな音楽で気楽に動いてみる
運動が苦手な人は、仕事以外で日頃から体を動かす機会が少ないように思います。
運動力というのは、基礎体力である筋力、持久力、敏しょう性、柔軟性の上に発揮されるものです。
それらをムリなくつけられる方法のひとつとしておすすめするのが、“自分の部屋で好きな音楽をかけて、気楽に動く方法”になります。
自分の部屋だと、わざわざどこかに行く手間もなく、着替える必要もないので、始めるにあたって腰が重くなることもありません。
それに、たいていの音楽は一曲3~4分程度とあっという間に終わってしまうので、気がつけば5曲分くらいはあっという間。
ぜひ、体ごと好きな音楽を楽しむことから始めてみてください(得居さん)
好きな音楽でできる、運動力強化法
・立った状態でゆらゆら揺れる
好きな音楽を選んだら、ゆっくりな曲であればゆっくりと、速い曲ならそのテンポに合わせながら“立った状態で”体を揺らしていきます。
両足を軽く開いて立ち、体重を軽く左右交互にのせ変えながら揺らしていきます。
このとき背骨はガチっとかためず、体の力を抜いてリラックスして行いましょう。
・揺れたまま、ひじの動きを足してみる
曲に合わせて体を揺らしたまま、今度は腕の動きを足してみましょう。
両ひじを肩より少し低い程度の位置に持ち上げて、外側へ張った状態にします。
その状態のまま、ひじを内回し、外回しどちらでも構いませんので、くるくる回してみてください。もちろん、このときも“体は揺らしたまま”です。
ずっとやっていると肩が疲れてくるかもしれませんが、そのときには一旦体を揺らすだけにして、肩の疲れが抜けてきたら再度チャレンジしてみたり、体を揺らす向きを前後だけでなく、横の動きも足してみたり、足幅を広くしてみるなど、思いのままにアレンジを加えてみましょう。
だんだん体がポカポカしてくると思いますが、それでOKなんです。このまま続けて、好きなぶんだけ音楽に合わせて続けてみましょう。
まず最初の目安はここまでの動きを2曲ぶん、慣れてきたら20分程度の時間を使ってやってみましょう(得居さん)
・ゆったりとした曲で座って運動
ここまでの動きを終えたあと、最後はゆったりとした音楽をだいたい2曲ほどかけてストレッチと呼吸をします。
まずは座ったまま、どこからでもよいので自分の体をさすりながら、音楽に合わせてゆっくりと深呼吸をします。
「ちょっとがんばったなあ」と思う体のパーツは、手でもんだりマッサージを。足の裏やふくらはぎは、思い切り踏ん張っているぶん、労わるようにしてあげたいですね。
これに加えて『体がやわらかくなる方法』でご紹介したストレッチを足すと効果的です。
・最後は仰向けで完了
最後は仰向けになります。
大きく呼吸をしながら、ちょうどおへその真裏にあたる腰の一点を意識しながら体を揺らします。足のつま先から頭頂部まで、全身の力を抜くように小さく揺れていきましょう。
そして両手をつかって両ひざを胸の前で抱えたまま、左右に揺らしていきます。このとき背中が床から浮いてしまわないようにしましょう。
これを2回ほどしたら、両手足を思い切り広げた状態もしくは閉じた状態で、深呼吸をして終了です。
この流れを最初は1日おきに行います。だんだん慣れて回数を増やしていくと、体を動かすこと自体が苦痛にならず、さらには適度な汗をかいて達成感も出てくるため、心にも変化が出てきます。
そうすると、いつのまにやら「今度は歩きながらやってみようかな」と心の動きにつられて体を動かしたくなり、あんなに面倒だと思っていた運動が、いつの間にか楽しいものになりますよ(得居さん)
楽しく気楽にやっていたら“いつのまにか”身につく方法は、もともと運動が苦手な人はもちろんのこと、年々体力が落ちて昔のように動けないと感じる人にとってもベストな方法ではないでしょうか。
「善は急げ!」ぜひ今日から始めてみてくださいね。
取材・文/高田空人衣