最近では、ただやせていて細いだけでなく、適度に筋肉で引き締まった健康的なボディの女性が注目されていますよね。そんなヘルシーな美ボディを手に入れようと、日々のトレーニングに励んでいる人も多いのではないでしょうか。筋肉が減ると基礎代謝が低下するといわれていますが、体型にも大きな影響が。その理由とは?
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魅力的なボディラインは筋肉のある・なしが左右する
メリハリのあるボディラインを目指すなら、食事制限だけで体重を落としても魅力的にはなれないかも。筋肉をつける、つけないでボディラインにはこのような差が生まれます。スポーツ&サイエンス代表 坂詰真二先生に教えていただきました。
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体重は軽くても筋肉がないと太って見える
「同じ重さの筋肉と脂肪をくらべると、体積が大きくてやわらかいのが脂肪です。つまり、同じ体重でも筋肉が多い人はほっそりと引き締まって見え、体脂肪が多い人はぽっちゃりたるんだ体に見えてしまいます」
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筋肉不足はたるみボディの原因
「やせているのに、胸やお尻は垂れぎみ……。その原因は、皮ふや体脂肪が重力の影響で下垂しているから。重量でもたるまない筋肉をつけることで、ハリのある引き締まったボディに見せられます」
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体脂肪だけ減らしても伸びた皮ふで老けボディに
「食事制限のみで体脂肪を減らせても、膨らんでいた風船がしぼんだときのように、伸びていた皮ふがあまってシワやたるみの原因に。筋肉を増やしながら体脂肪を減らせば、皮ふのたるみ防止につながります」
さらに、筋肉は見た目だけでなく、やせやすい体づくりのためにも欠かせません。
「何も活動してないときでも、体は一定のエネルギーを消費します。この“基礎代謝”を作用するのが筋肉量。筋肉が1kg減ると基礎代謝量が1日当たり約30kcal減るといわれています。残念ながら筋肉量は、20歳をピークに少しずつ減少しますから、太りたくないなら筋肉量を増やす必要があります。そのためにもっとも効率のよいトレーニング方法が筋トレなのです」(坂詰先生)
たった10分でできる!全身やせに効く「ゆる筋トレ」
1日おきのたった10分筋トレでOK。簡単そうに見える動きですが、続けることで全身やせにつながります。
ひざ曲げバランス
ひざを曲げて重心を下げることで、前太ももの筋肉に効かせます。上半身は動かさず、腕をまっすぐ前に出すと負荷がかかります。
- 肩幅程度に脚を開いてまっすぐ立つ
肩幅程度に脚を開いて立ちます。胸を張って背筋は伸ばして、目線は正面に向けたままで。 - ひざを曲げながら両腕を前へ
息を吸いながら約2秒かけて、ひざを曲げて腰を落とします。同時に、両腕を前に肩の高さまで上げます。息を吐きながら約2秒かけて1へ戻ります。これを10回くり返して3セット。
お尻アップ
お尻と太ももの後ろの筋肉に効くエクサ。大臀筋や大腿二頭筋など大きな筋肉が集中しているので、しっかり鍛えましょう。
- ひざを曲げて床に座り手は後ろに
ひざを曲げて床に座り、肩幅程度に脚を開きます。両手を同じく肩幅程度に開いて後ろに置きます。このとき、指先は自分のほうに向けておきます。 - お尻を上へ持ち上げる
息を吐きながら約2秒かけて、お尻を持ち上げます。このとき、顔は自然とななめ上へ向けます。息を吸いながら、約2秒かけて1へと戻ります。これを10回くり返して、3セット。
二の腕伸ばし
タオルを1枚用意しましょう。タオルをスライドさせて、床掃除をするような動きで、胸と背中の筋肉を鍛えることができます。
- 両手、両ひざを床について、タオルを手にする
両手、両ひざを床について、タオルを片方の手の下に置きます。このとき、手は肩幅、脚は腰幅程度に開きます。 - タオルを前へスライド
息を吸いながら約2秒かけて、タオルを前へスライドさせます。両ひじを伸ばしたまま、タオルに置いた腕を前に出していきます。息を吐きながら約2秒かけて1へ戻ります。これを左右ともくり返して、3セット。
わき腹伸ばし
体の中心部となるおなかと腰まわりの筋肉を鍛えます。伸ばしたときにお尻が突き出ないよう、脚を安定させるのがポイントです。
- 足を開いて立ち、両手を頭上で組む
骨盤の位置を動かさないようにするため、下半身が安定するように脚を肩幅の2倍程度に大きく開いて立ちます。つま先は45度外側へ向け、両腕は頭の上で軽く組みます。 - 上体を真横に倒す
息を吸いながら約2秒かけて、上体を真横に倒します。お尻を突き出さずに倒せるところまででOK。息を吐きながら、約2秒かけて、1へ戻ります。 - 上体を反対側へ倒す
息を吸いながら、約2秒かけて、上体を反対側へ倒します。2で倒した位置と対称になるように。息を吐きながら約2秒かけて1へと戻ります。これを10往復くり返して、3セット。
「上半身や体幹よりも筋肉量が多く、体の土台となる下半身のエクサを多めに。各エクサは10回が目安。1セットでは筋肉繊維の30%ほどしか鍛えられないので3セット行います。1エクサを3セット行ったら次のエクサに。セットやエクサの間は30秒~1分休憩を。一度に時間が取れない場合は、4エクサを1セットずつ朝・昼・夜と分けて行っても構いません。動きは往復各2秒を目安にゆっくりと。呼吸を止めると血圧があがってしまうので、筋肉の動きに合わせた呼吸もポイントです」(坂詰真二先生)
撮影/森崎一寿美(ピーピーアイ) ヘア&メイク/坂部めぐみ(メーキャップルーム)
モデル/米持愛梨 文/FYTTE編集部