ダイエットにはジムやプール、ランニングなどで体を動かせばいいとはわかっているけれど、なかなか実行できない・・・。
そう思っている人は多いはず。
そんなあなたにオススメしたいのが、普段の生活を送りつつ、毎日ちょっとずつ動いて運動量をアップする方法。ガッツリ運動をするのはツラくても、この方法なら普段の行動にちょっと気をつけるだけなのです。
Contents 目次
午前中は積極的に動くべし
運動がいいとわかっていても、日々の仕事に追われ、体を動かすためのまとまった時間がなかなかとれない…。そんな人は、座っていても代謝が高い状態を作るために、午前中の動き方を見直しましょう。
「運動はいつ行うのがいいかといいますと、ハードなトレーニングで専門的に筋肉を強化する場合は、交感神経がいちばん活発である夕方ですが、一般の人におすすめするのは午前中。それは、運動後に安静時代謝が高い状態がしばらく続くためです。安静時代謝とは、イスに座って測定するもの。姿勢を保つための活動などが加わり、基礎代謝より20%ほど多くなるのですが、運動を行うと、その後の安静時代謝は約20%アップします。つまり、『運動後も脂肪が燃えている』状態ということ。全エネルギー代謝の60%が安静時代謝だとすると、ふだん1日2000kcal消費する人は240kcal多く消費できることに。午前中に運動すれば、高い安静時代謝に午後の活動が加わり、脂肪がより燃えやすくなります」(石井直方先生)
早くやせたいからと、いきなりハードなトレーニングを始めるより、まずは朝早く起きて、一駅分歩いてみることから始めませんか。
週1のハードな運動よりも、週5のちょこちょこ運動の方が効果的
山登りや自転車の長距離ツーリングで季節の変化を感じるのも楽しいもの。ついでに週末に一気に運動しているから、やせられて一石二鳥! と思っているあなた。事実はちょっと違うようですよ。
「毎日学校や職場に通っていると、山に登ったり、自転車で遠出できるのはせいぜい週に1回程度。1か月に3回山に登れればいいほうでしょう。山に登ること自体はそれなりにハードな運動になりますが、ハードな運動を月3回行うより、あまりハードではなくてもコツコツと定期的に運動をしたほうが、トータルの運動量、消費する脂肪の量は多くなりますし、長続きします。つまり、”山ガール”になって、限られた機会に必死に山登りをするのは、ダイエットの近道とはいえません」(坂詰真二先生)
自転車に乗るにしても、やせるために長距離ツーリングを月に2回、何時間もかけて走るより、自転車通勤を「毎日コツコツ』と行う方が効果あり! ということですね。
自転車を持っていないし、通える距離でもないよ~という方は、『階段を昇る』というダイエットの基本行動から始めましょう。
「たとえば改札階からホームまでの階段を昇るのに、1回につき30秒間かかったとして、朝晩で1分、1日5kcalの運動に。年間の勤務日数が250 日だとすると、年間約1200kcalで、脂肪にすると170g。そのほか会社内の移動も階段にするなどして、平日のみ合わせて1日10分ちょっと階段を昇ったとすると、年間でなんと2kg減る計算になります。階段を1段抜かして昇ったりと、少し負荷をかけると、さらに消費カロリーは増えます」(坂詰真二先生)
楽しいセックスの時間も、実はかなりいい運動に!
朝の一駅歩きも、階段昇りも、分かっちゃいるけど、ちょっと億劫……。そんなあなたに吉報です。大切な人との素敵なセックスも、なかなかいい運動になっているのです。
「運動の消費カロリーは、その運動『強度×時間=運動量』に比例して増加します。100mを全力で走っても、せいぜい20秒程度ですから消費カロリーもたった5.6kcalほど。一方、個人差はあるものの、たとえば”1セックス”を1時間とするならば、消費カロリーは300kcalで、100mダッシュどころか1時間の軽いジョギングに相当します。この『時間』がどんどん短くなってしまうと、あわせて消費カロリーも減っていってしまいます。男性は『時間』などを意識して緊張すると、身体的な興奮が冷めてしまう傾向にあるので、男性に『時間』を忘れさせるようなパートナーの工夫やリードも重要だということです。ちなみに、積極的に体を動かすと、当たり前ですが消費カロリーはアップしますよ」(坂詰真二先生)
いつ何時も、積極的に運動する意欲が大事、ということですね。
監修/坂詰真二、取材・文/馬渕綾子