美容や健康、ダイエット、運動、パフォーマンス向上など、体に関する悩みや疑問は尽きることなく次から次へとわいてきます。そこで、アスレティックトレーナーで理学療法士の伊藤彰浩さんに質問! 今回は「効果的な運動のポイント」について、解説と実生活に取り入れやすいアドバイスをもらいました。
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まずは日常生活で運動量を増やしましょう!
ふだん運動をしていない人には、いきなり激しい運動はおすすめしません。ケガのリスクもあるし、そもそも急に体を動かすのはおっくうですよね。まずは、誰でもできる簡単なことから始めてみるのがポイントです。日常生活の中で運動量を増やすことから始めてみましょう。
例えば、以下のようなことならすぐに実践できるのではないでしょうか?
・エスカレーターではなく階段を使うようにする
・天気のいい日には目的地の1つ手前の駅で降りて歩く
・昼休みに10分散歩する/あえて遠くのレストランまで歩いてランチに行く
また、ふだん運動をしていない人にまず意識してもらいたいのは「呼吸」です。
人は1日に2万回以上呼吸をしているといわれています。呼吸は、体の姿勢や体幹バランスにも密接に関係していて、呼吸がよくないと姿勢が悪くなり、体幹の力もうまく発揮されなくなってしまうんです。とくに猫背の人や姿勢が悪くなっている場合は、呼吸が浅くなってしまうので要注意です。
呼吸を改善していくと、体の代謝もよくなるので、体脂肪が燃えやすい体になります。ですから、運動初心者は筋トレで筋肉をつけようとするよりも先に、まずは呼吸を整え、動けるための体を作ったほうが効率がいいんですね。それに、姿勢が悪いまま筋肉がついてしまったらカッコ悪いですよね?良い姿勢を身につけてから筋肉をつけたほうがきれいなボディをつくれるんです。
自分の姿勢がどうなのか自覚がない人もいると思いますが、ふだんデスクワークをしているという人やスマホを長時間使っているという人は、たいてい猫背になっています。猫背だと胸郭(心臓や肺をとりまく肋骨や胸骨、胸椎のこと)がガチガチに固くなって、呼吸が浅くなってしまいます。
まずは胸郭を動かしてあげることが大事。
そこで今回は、よい呼吸パターンをつくり、固くなっている胸郭まわりの関節を動かすエクササイズを紹介します。