「なんとなく体調がすぐれない…」、多くの女性が感じているそんなお悩みも、ヨガで改善できます。毎月のものだから、とあきらめがちな生理痛やPMSなどの症状だって、ヨガを行うと驚くほどすっきり。婦人科医・高尾美穂先生考案の「うららかヨガ」とうヨガプログラムで体を整え、元気な自分を取り戻しましょう。
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改善できる悩みであることを知るきっかけに
生理や出産、更年期があり一生を通して女性ホルモンの影響を受けやすい女性の体。そのため生理痛をはじめとした、女性特有の不調に悩む人は少なくありません。そんな不調の改善を目的として生まれたのが、今回紹介する「うららかヨガ」です。発案したのは、大手フィットネスクラブ「東急スポーツオアシス」とヨガ指導者としても活躍するイーク表参道・副院長の高尾美穂先生。うららかヨガは、婦人科医である高尾先生が女性特有の不調をピックアップし、医学的観点からそれぞれの不調の改善に的確に効くヨガポーズを取り入れたプログラムです。
「不調に悩む人のなかには、『みんながそうだから自分もそう』『不調は、当たり前』と、片づけてしまったり、あきらめてしまっている人が多くいます。しかし、女性特有の不調の中には少し体を動かして血流をよくすれば緩和できるものもあります。『仕方がないこと』と、不調を受け入れて生活の質を落としてしまうのではなく、改善できる対象であることを知ってほしい。そして、うららかヨガが、改善を実感するきっかけになってくれたらうれしい」と高尾先生。
リラックス目的のヨガでは、呼吸を重要視することが多いですが、不調改善が目的の「うららかヨガ」では、呼吸だけでなくしっかりポーズをとることが大事。正しいポーズや動きで、ターゲットとなる筋肉に的確にアプローチをしましょう。
では、さっそく生理痛・PMSなどの毎月訪れる女性の不調を解消してくれるヨガを教えていただきましょう。
生理痛をやわらげるポーズ
生理痛は、生理時の子宮の収縮がひとつの原因ですが、骨盤内の血流が滞るとその痛みや腰まわりのだるさを感じやすくなります。そけい部(脚のつけ根)を伸ばしたり刺激をすると、骨盤内の血流がよくなり、痛みの緩和につながります。
自重で脚を床に押しつけ、股関節をぐっと広げる
「そけい部の血流UPのポーズ」
1 体の前側で左右の足裏を合わせて座ります。背すじを伸ばし、姿勢を整えたら、両手を使い足の甲をしっかりつかみます。
2 足の甲をつかんだまま、上体を前へ倒します。このとき脚の上に腕をのせ、腕の重みで脚を床に押しつけると、そけい部がよく伸びます。上体をできるところまで倒した体勢で、5回呼吸をくり返しましょう。
腰は正面のまま体側から深くひねる
「体をひねりそけい部を伸ばすポーズ」
1 左足を1歩前に出し、お尻を床から浮かせます。手のひらを胸の前で合わせ、ひじは軽く左右に広げます。
2 下半身は動かさずに左斜め後方へ腰をひねります。目線もやや斜め後方へ向け、できるところまでひねったら5回呼吸をくり返します。脚を入れ替え、反対脚も同様におこないます。
PMSによる便秘改善のポーズ
生理数日前になると、お腹が張ったり、便秘になったり……。それも、PMS(生理前症候群)の症状のひとつです。そんなお悩みには、便を排出しやすいポーズや、腸を刺激するポーズが効果的です。腸のぜん動運動や、便の排出を助けます。
股関節の屈曲で腸の角度がゆるみ、便が出やすくなる
「脚を寄せてお腹を刺激するポーズ」
1 あお向けに寝たら、左ひざを90度程度曲げて、床から脚を浮かせます。両手は左ひざの上で組み、右脚はまっすぐ伸ばしておきましょう。
2 ひじを曲げて、左脚の太ももをお腹に引き寄せます。お腹の筋肉を縮めた状態で5回呼吸をくり返したら、脚を伸ばします。右脚も同様におこないましょう。
腹部のこわばりをゆるめ、腸の働きを活性化
「腸まわりの筋肉を伸ばすポーズ」
背すじを伸ばして立ったら、足を腰幅程度に開きます。腕を頭上に高く伸ばし、手首を一度交差させた状態で手を組みます。
腰の位置は変えず、上体を右真横に倒しきったところで5回呼吸をくり返しましょう。1のポジションに戻り、左真横にも同様に倒します。
みなさんもぜひ、「毎月のこと」「どうせ治らない」と生理痛やPMSのつらい症状をあきらめてしまわずに、少しずつでも改善できる方法を試してみましょう。「うららかヨガ」おすすめです! 東急スポーツオアシスのWEMGYMアプリでも試せます!
また、現在発売中の『FYTTE 今年こそやせてキレイになる!号』の巻頭ヨガ特集でも「うららかヨガ」を紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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撮影/山上 忠 モデル/古月知沙