世界中の多くの国でSNSは大人気。そんななか、中国でも日本と同じく健康を意識した歩数計測のアプリが生まれ、SNSでそれをアピールする人たちが多数いるそう! モチベーションのアガるイマドキの健康法をレポートします。
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中国独自のチャットアプリが大人気!
中国でもSNSは大流行。FacebookやTwitter、Instagramがお国の事情で使えない代わりに、WeChat(ウィーチャット)というチャットアプリが大活躍しています。
LINE同様に、連絡先を共有している友達やグループでのチャットはもちろんのこと、友達が閲覧できる掲示板画面には画像やビデオ、文章をアップできます。ここにアップして、友人に公開するのはインスタグラムと同じ。ゴージャスな買い物や旅行、レストランでの食事、それにツイッターのように仕事の愚痴もつぶやきます。でも最近のトレンドは、ヘルシーな生活アピール!健康への意識の高まりもあって、生野菜やフルーツたっぷりで、ヘルシーかつ写真映えする食事、登山や自然散策の自撮り、それにダンス教室やジム通いをアピールする投稿が増えています。金銭的に余裕のある都市部の人たちの間で、ガツガツしない、余裕のある生活、LOHASや無印良品を意識したライフスタイルが素敵、とされているからです。
仲間ないで「歩数」を競うステップチャレンジが人気アプリ
そんな中、今みんなが熱中しているのがステップ(歩数)チャレンジ。WeChatアプリ内のカウント機能を立ち上げるだけで、スマホの万歩計と自動的にリンク。これを連絡先に登録している友だちとシェアして順位を競います。毎日更新でゼロからスタート。自分の歩数とランキングを逐一確認することが可能で、一日の終わりにその日の最終順位が確定します。1位を獲得した人はその時点から次の順位発表まで「順位表のカバーページ」を自分の好きな画像に変える権利が与えられ、勝利を味わえるという仕組みです。
現在のところ1位のご褒美はこの「カバーページ制御権」だけなのですが、意外にも参加者は必死。中には朝10時の時点で2万歩を記録する、怪しい人も登場。何しろ競争相手は、自分の連絡先グループなのですから、ズルなどした日には信用と友だちを同時に失うリスクも。それでも、とにかく1位になりたいと、飼い犬の足にデバイスをくくり付けて走らせた女性のニュースや、スマホを効果的に揺らして万歩計のカウントを増やす装置まで販売される事態に。1位を取りたい気持ちはわかりますが、これでは運動の意味がありませんね。
サラダ専門店がデートスポットに変わり、タピオカミルクティーの代わりにフレッシュジュースのスタンドに行列ができる今どきの中国。もはや公園で太極拳はダサい、と一蹴する若者にも、確実に健康への意識の高まりがうかがえます。
写真・文/伊勢本ゆかり ホリ・コミュニケーション