長時間エアコンの効いた部屋にいたり、冷たいものの食べ過ぎ&飲み過ぎで、夏でも冷えている女性が増えているのだとか。冷えをそのままにしておくと、むくんでボディラインにも悪影響です。血流が悪くなると、肌色が冴えなかったり、代謝も落ちて太りやすくなったりします。モデルや美容家から支持されている、パーソナルトレーナーのKAORU先生に、冷え対策にもなる、簡単にできるストレッチ方法を教えていただきました。
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裏から全身のめぐりをよくして、冷えを解消!
「冷えている人は、下半身の巡りが悪くなっています。とりわけ心臓から最も遠く、重力の関係でむくみがたまりやすい足先は冷えやすくなっているもの。テニスボールで足裏を刺激してめぐりをサポートしましょう。末端から血流をよくすることで、むくみが解消されるだけでなく、次から行うストレッチの動作もスムーズになりますよ」(KAORUさん)
テニスボールを使ったリリースで、足裏をほぐしながら、むくみを解消しましょう。床に置いたボールを足裏全体でつかむようにします。足の親指(第一趾)からかかとに戻し、足の人さし指(第二趾)→かかと、足の中指(第三趾)…と、指の順にボールをずらしながら、足裏をまんべんなくほぐします。反対側も同様に。
●脚のむくみを取り除く、脚の振り子ストレッチ
「エアコンがキンキンに冷えた室内で、デスクワークなど座ったまま動かない状態でいると、下半身の血流が悪くなり、脚が冷えます。逆に下半身の筋肉を動かし循環をよくすると、むくみがとれ、冷えが改善しますよ。足裏を刺激して末端の血流をよくしてから、太い血管が通る股関節から振り子のように外→内と大きく反動をつけて振ることで、下半身に滞っていた血液が全身にいきわたり、体が温まってきます。冷えると筋肉は縮こまりますが、勢いよくブンブン振ることで筋肉の緊張がほどけ、末端から温まってくるようになります」(KAORU先生)
<1>
イスの横に立ち、両脚に同じくらい力を入れて、まっすぐに立ちます。手は軽くイスの背もたれに置きましょう。
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イスに置いた手とは逆側の脚を、振り子のように大きく外側に振り上げます(上がるところまででOK)。つま先からではなく、かかとを外に押し出すようにして脚を上げるのが、股関節に効かせるコツ。体の軸は常に中心を意識し、支えとなっている脚に重心を掛け過ぎないように注意しましょう。
<3>外に振り上げた脚は反動を使って、軸足の内側に向かってブンと勢いよく振り下ろします。<2>と<3>をリズミカルに10回くり返したら、反対側も同様に。反動を使うことでよぶんなところに力を入れる必要がないので、股関節がゆるみ、脚の可動域が広がるように。冷えの原因でもあるむくみがすっきりします。
全身の血流をアップする、バンザイストレッチ
「むくみがたまっている脚をストレッチしたあとは、上半身と連動させた運動で血流をよくします。肩関節をブンブン動かすことで、全身のめぐりがよくなり、冷えが解消されます」(KAORUさん)
<1>
脚を大きく踏み出し、ひざを軽く曲げ、頭から脚までを一直線にしましょう。太い血管が通る、股関節を刺激することができます。手は前の太ももに置きます。
<2>
両腕を体の後ろにブンと振ります。勢いをつけて、大きく振りましょう。
<3>
後ろにした両腕を勢いよく頭上へ振り上げます(肩関節がかたい人は腕が頭上まで上がらないので、写真のように腕から脚まで一直線にならなくてもOK)。<2>と<3>をリズミカルに10回くり返しましょう。何度かくり返すことで、肩周りの血行がよくなり、上半身まで温まります。
冷えやすい足裏をリリースでほぐしたあと、冷えやむくみがたまってる下半身をブンブン振り、むくみを解消。さらに肩関節からブンブン腕を振って、上半身と下半身を連動させた段階的なストレッチで、全身の血流がよくなります。
脚も腕も遠くに飛ばすように勢いをつけるのがポイント。遠心力も手伝って、通常の動作だけでは伸びない部分まで筋肉がストレッチされます。末端まで血液が行き渡るので、冷えの原因のむくみも和らぎ、手足から温まりますよ。
冷えは健康と美容の大敵。今の時季冷えを感じやすい人こそ、こまめにとり入れてみましょう。
撮影/徳永 徹 ヘア&メイク/辻元俊介(ラ・ドンナ) 取材・文/平川 恵
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