脚の筋肉や関節などが衰えると、将来早いうちから車イスや寝たきりの生活を余儀なくされるかもしれません。とくに毎日体を支え続ける足裏は健康寿命を延ばすためにも大事な場所。自分の足裏の状態を知り、きちんとケアをする必要があります。ネット上にも、「歩き方が悪いのか関節が痛む」「足首あたりに違和感があるけど理由がわからない」「靴ずれとかタコがひどいのはなんでだろう…」と足の不調を訴える声が多数。今回紹介するのは、足専門の医師が教える足裏の健康をチェックする方法。自分の足がどのような状態か確かめて、将来歩けなくならないよう早めに対策を立てておきましょう。
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足裏の“アーチくずれ”をチェック
現代人に急増している足裏の「アーチくずれ」について教えてくれたのは、足の治療に特化した専門外来・吉野整形外科の吉野匠先生
足の裏には縦方向と横方向のアーチがあり、両方で衝撃を吸収しながら歩行を支えています。このアーチがくずれた足が「偏平足」。地面からの衝撃が全身にダイレクトに届いてしまう状態です。放っておくと床に足をつけただけで激痛を感じたり、ひざの痛み、脚のしびれなど日常生活に支障をきたす症状に発展したりしてしまうそう。
アーチくずれをチェックするためには、まずイスに座って片足を台に置きます。ひざから下が台に対してまっすぐになるように下ろし、しっかり足をつけたら土踏まずの方向から人差し指と中指を足の下に入れてください。指の第2関節あたりまでしっかり入れば、アーチが正常な証拠。入れにくかったり、まったく入らなかったりした場合はアーチくずれの可能性が高いとのこと。
輪ゴムとタオルで足裏のトレーニング
7月4日放送の「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京系)では、吉野先生はチェック方法に加えて、アーチくずれの予防と改善に効果のある体操をレクチャー。ひとつめの体操は、太めの輪ゴム1本か細い輪ゴム10本を使って行う体操です。イスに座って足をそろえ、両足の親指に輪ゴムをセット。かかとを合わせて親指を少し曲げたら、左右にゴムを引っ張って5秒間キープします。ゴムを引っ張る力で母趾内転筋という筋肉が鍛えられ、横のアーチを保つのに効果を発揮。1日20回を目安に行いましょう。
続いては、滑りがいい床の上にフェイスタオル1枚を敷いて行う体操。タオルの上に足を乗せたら、足の指を交互に動かしてタオルを引き寄せてください。この動きで足裏の筋肉を鍛えれば、縦のアーチをきれいな形に保つことが可能。1セット10回、1日3セットを目安に行います。
アーチくずれについて視聴者からは、「チェックしてみたら意外と指が入らなくてショックを受けた」「偏平足ってそんな弊害があったなんて驚き」「老後の足腰のためにもこの体操やってみよう」といった声が。足の状態を常にチェックして、いつまでも健康に歩き続けたいですね。
文/プリマ・ドンナ