運動指導士として、最近では、美脚本などが大ヒット中の森拓郎さん。体を動かすことはダイエットにもちろん必要だけど、その方法を間違えると、まったく意味のないことになってしまうのだとか。SNSなどでも多く発せられている、目からウロコの森さんのダイエットや運動の考え方について、見ていきましょう。
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有酸素運動はダイエットに効きません!
「ダイエット=食事制限+有酸素運動+腹筋」
これじゃ理想のスタイルどころか、コンプレックスが
余計にひどくなることも多い。
早くこの定説がなくなればいいのに…。
食事制限では、必要な栄養素が不足して代謝が下がるうえ、ガマンできなくなればリバウンドしてしまうのです。
ダイエットといえばランニングというのも定説ですね。「走ったほうがいいですか? とよく聞かれますが、私はダイエットにランニングをすすめたことは一度もありません。むしろ、有酸素運動はやればやるほど体が少しのエネルギーで効率よく動ける省エネ型になっていきます。ここに食事制限を加えればなおさら代謝は下がります。
ふだんの活動量が少ない人が活動量を増やす意味でウォーキングをするのはいいとは思いますが、運動で消費カロリーを当てにしていても、体が慣れてくると、表示された消費カロリーよりも少ない数字しか消費しなくなりますので、おすすめしません。
たまの運動ではなく、毎日の活動量をアップ!
週に1回程度のトレーニングで食事も変えずに
体組成を変化させていくことは難しい。
1週間(24時間×7日)のうちの
たった1時間よりも、
1週間のうち3回×7日=21回もの食事での選択を大事にすべきだと思うのです。
毎日の食事は1日3回、毎日何度も「やせる選択」があるのだからそこを変えずに一気にやせることは難しいのです。運動は、そこにスピードを加速するお手伝いをするかどうかという程度なのです。
「運動」自体も、45分か1時間程度のレッスンよりも、1週間は168時間もあるのだから、1日の活動時間を活かすほうが体によい影響が出ます。
「運動ではやせられない」−これが事実です。運動だけでやせるのをやめた人は皆、結果が出ています。
筋トレすれば太りながらやせやすくなれる!?
オーバーカロリーなら太るんだけど、
筋トレしながらたんぱく質を十分にとってたら、
代謝も上がって、やせやすくなりながら太るんだよね。
高糖質+高脂質で低たんぱく質な比率で、しかもそれがお菓子だと、
やせにくくなりながら太るから気をつけてね。
運動をするメリットはたくさんあります。
中でも重要だと私が思うのは、筋肉を効率的に増やすという役割。現代人がただ生活しているだけで筋肉が増えるということはありえません。
そうなるとスポーツ、とくに筋力トレーニングを定期的に行うことが、ボディメイクや、根本的なかくれ肥満の改善には欠かせません。
筋肉量が少ない人がダイエットを続けても、ずっと代謝が低いまま加齢によってさらに代謝は落ちていくため、ダイエットの結果がますます出にくくなっていくからです。
また、たんぱく質やミネラルをとったとしても、使わなければ筋肉はいきなりついたりしません。そのまま年を重ねていくと、骨も筋肉も弱く、ケガなどをしやすくなる「ロコモ症候群」となるおそれがあります。
ですから、かくれ肥満の人や今までのダイエットで成果が出なくなったオトナの女性に、筋トレはおすすめです。
ただ、筋トレをするときに食事を抜いてはダメ。筋力をつくるための栄養を摂って筋肉を増やしていけば、以前よりもやせやすい体になれるのです。
1日の中で運動にかけられる時間は限られています。本当に効果的なエクササイズでボディメイクをしていきたいですね。
参考書籍
森拓郎著『森拓郎の 読むだけでやせる言葉 キレイになりたい人のためのパーフェクトダイエット』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
文/庄司真紀