30代半ばを過ぎた頃にピラティスと出会い、昨年、インストラクターの資格を取得したタレントの優木まおみさん。実際に指導を始めた優木さんに、ピラティスの特徴についてお話いただきました。ピラティスの基本のひとつである背骨を動かすメニューとともに紹介します。
Contents 目次
ピラティスとは「背骨のワーク」
「『ピラティスってどういうものですか』と聞かれたら、『背骨のワークです』と答えますね」と優木まおみさん。それくらい、ピラティスでは背骨を意識し、ていねいに動かすことが大事だといいます。
「背骨は本来、前後左右に動くだけでなく、ねじったり、反ったり、丸まったりと、しなりながらさまざまな動きをします。この動きができなくなると、痛みなど体にトラブルが起きてしまうんです。だから、背骨が動かないことは万病の元だと思っています。背骨を重要視するピラティスは、体を建物に例えると『基礎工事』をするようなもの。リノベーションではなく基礎から作り直していくので、筋肉を正しく使えるようになり、トラブルが起きにくい体になっていくんです」(優木まおみさん)
体に集中したピラティスのあとは、頭がスッキリ
ピラティスに対して、「体が硬いからムリかも」「考えることが多くて難しそう」というイメージを持ち、始めることを躊躇している人も多いかもしれません。優木さん自身はどうだったのでしょう?
「私は体が硬いことがずっとコンプレックスだったくらいですから、まったく問題ありません。硬い人は硬いなりに、できることがたくさんあります。
情報や複数のタスクに追われて、忙しい毎日を過ごしていると脳が疲れてしまいますよね。ピラティスをしているときは、感覚を研ぎ澄ませて自分の体に集中します。すると、脳と体をつなぐ回線がシンプルになって頭のなかがスッキリ! ピラティスは体だけでなく、頭のリフレッシュにもなっています」
お話にもあったように、ピラティスで重要視するのが背骨の動き。今回は、優木さんに背骨を動かすメニューを教えてもらいました。
◇背骨を動かすワーク
「背骨周辺の筋肉がほぐれ、背骨がスムーズに動くようになるメニューです。背骨ひとつひとつの存在を感じながら、ひとつひとつ動かしていくイメージを持ちましょう。お腹に力を入れ、脚は踏ん張らずに力を抜いておくのがポイントです」
1、床にあお向けになります。両ひざを立て、脚は軽く開いて。手のひらを床につき、両腕は体のわきに置いておきます。骨盤をニュートラルのポジション(恥骨は床と平行、腰は少し床から浮いた状態)にし、鼻から息を吸います。
2、口から息を吐きながら、骨盤をニュートラルから最大限後傾をさせ、背骨をお尻側からひとつずつ床からはがしていき持ち上げていきます。脚には力を入れないように注意しましょう。
3、さらに息を吐きながら、肩〜ひざのラインが一直線になるまで背骨を持ち上げます。息を吐き切りお腹を薄くしたら、鼻から息を吸います。
4、口から息を吐きながら、背骨を上からひとつずつ床につけていきます。常にお腹の力は抜かず、恥骨をできるだけ長く高い位置でキープしましょう。背骨をすべて床につけたら骨盤をニュートラルに戻しこれをくり返します。
次回はお腹やせに効果的なピラティスのワークを教えていただきます。
撮影/山上忠 ヘアメイク/山形栄介 取材・文/馬渕綾子