第1回では、あなたを悩ませる疲れやだるさの原因は、実は“筋肉”ではなく、“関節”にあるということをお伝えしました。日々の生活の中で “関節”を動かしていないことが、しつこい疲労の原因なのです。では、実際にどんな風に関節を動かせばいいのでしょうか。今回は酒井さんの著書『絶対に疲れない体をつくる関節ストレッチ』(KADOKAWA)から、いますぐ実践できる関節ストレッチをご紹介します!
Contents 目次
疲れやだるさの元は、“関節”のトラブルにあり!
関節ストレッチを行う前に、疲れやだるさが発生する順序をおさらいしておきましょう。
(1)体を動かさないことで、関節にトラブルが発生する
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(2)関節のまわりの筋肉や腱にもトラブルが広がる
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(3)トラブルのある関節のまわりに、疲労感・張り・こりが起こる
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(4)疲労感・張り・こりが全身に広がったり、痛みに変化していく
つまり、しつこい疲れを元から断ち切りたければ、体の主要な関節をケアするのが効果的!
関節ストレッチは、誰でも簡単に行える動作でトラブルの起こった関節に働きかけます。
具体的には、関節を「反らす」「ひねる」「隙間を広げる」「バランスを回復させる」など、いくつかの方法がありますが、今回は体の中心ともいえる背骨の関節をケアする関節ストレッチにトライしましょう。
肩こり知らずの美姿勢になれる「背骨の関節ストレッチ」
背骨の関節ストレッチは、ふたつの動きをセットで行います。ひとつめの動きは背骨を後ろに反らし、もうひとつの動きでは背骨を前に反らせます。
なぜふたつの反対の動きを組み合わせるのかというと、背骨に沿った部分にある脊柱起立筋という筋肉もバランスよく動かすため。関節を前後に動かせば、筋肉もそれに合わせて縮んだり伸びたりするため、より効果的に疲れを解消できます。
実際にストレッチをした人からは、「すぐに体が軽くなった!」「猫背になりやすかったけれど、いい姿勢がキープできるようになった」「つらい肩こりがなくなった」「腰のハリ感が解消された」など、喜びの声が届いています。
ストレッチはいつ行ってもいいですが、おすすめは「入浴後」と「起床時」。
入浴すると、固まっていた関節がほぐされるので、その状態でストレッチを行えば効果が出やすいのです。起床時に行えば、1日を最高のコンディションでスタートできます。
「オットセイストレッチ」→「ネコストレッチ」→「オットセイストレッチ」の順で、実際に行ってみましょう。
背骨の関節ストレッチ(1) オットセイストレッチ
オットセイストレッチは、背中の関節を反らせることを意識して行いましょう。
1 硬い床にうつぶせになる
フローリングや畳などの硬い床の上にうつぶせになる。手のひらが首の横にくるように両手を床につけて、大きく息を吸う。
2 上体を起こして背中を反らす
息を吐きながら、おへそが床から離れるぐらいまで、ゆっくり腕を伸ばして上体を起こす。その体勢を1分間キープする。
背骨の関節ストレッチ(2) ネコストレッチ
ネコストレッチは、背中の関節をひとつひとつ丸めるような意識で行います。
1 硬い床に正座をする
硬い床の上に正座をして、大きく息を吸う。
2 上体を倒して背中を丸める
息を吐きながら両腕を前に伸ばしていき、体をゆっくり丸めて上体を前方に倒す。その体勢を1分間キープ。
「オットセイストレッチ」→「ネコストレッチ」→「オットセイストレッチ」を1セットとして、1日に1~3回行いましょう。習慣にすることで、絶対に疲れない体が手に入ります!
撮影/玉井幹郎 文/出雲 安見子 イラスト/クロカワユカリ
『絶対に疲れない体をつくる関節ストレッチ』(KADOKAWA)