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CATEGORY : ヘルスケア |老化

筋肉に欠かせないたんぱく質。年齢とともに気をつけたい食事のポイントは?

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朝食を食べている様子

ダイエットなどで食べ過ぎにならないよう、日ごろ少食になりがちの人もいるかもしれません。カロリーのとりすぎは肥満につながり、病気のもと。食事を減らすことにはよい面もあるわけですが、栄養不足を招いてしまう危険もはらみます。このたび英国の研究グループがたんぱく質の不足は筋肉の衰えにつながると指摘。それを防ぐコツを指南しています。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

食事をとるときに気をつけるべき点は?

肉料理

トレーニングをすることで筋肉を鍛えられるのはいうまでもありません。筋肉に刺激を加え、筋肉の成長を促すことになります。同様に食事からたんぱく質を摂取することも筋肉への刺激に。しかし、年齢を重ねるほど筋肉をつくるメカニズムがうまく機能しなくなってくるめ、たんぱく質のじょうずな摂取がますます大事になってきます。

このたび英国の研究グループが120人を対象に、たんぱく質摂取にどのような課題があるのかを調べて報告しました。対象者を年齢によって3つのグループに分けています。それぞれ平均23歳、平均51歳、平均77歳の3グループです。対象者の3日間の食生活を調査して、食品の内容から特にたんぱく質の摂取について詳しく分析しました。

たんぱく質のとり方に課題

たんぱく質を含む食材
その結果、見えてきたのは、年長者になるほど摂取しているたんぱく質の内容が悪くなっているという事実です。年をとってくると、ランチタイムにパンを食べるといった形でたんぱく質を摂取し、十分な摂取量になっていないケースが多くなっていたのです。具体的には平均23歳のグループは105gのたんぱく質、平均51歳のグループは97g、77歳のグループは83gを摂取。77歳のグループはランチで摂取するたんぱく質の質が低くなっているというように、食事からたんぱく質をうまくとれていない状況があるとわかりました。

研究グループは年を重ねるほどたんぱく質をもっととる必要があると説明。特に朝食と昼食に意識的にとり入れるようにすべきだと提案しています。肉や魚などは夕食にとればよいと思われがちかもしれませんが、朝食や昼食もパンなどで済ませず、肉や魚などをうまくとり入れることが、筋肉を落とさないために大切といえるかもしれません。

<参考文献>

A more balanced protein intake can reduce age-related muscle loss
https://www.birmingham.ac.uk/news/latest/2020/03/a-more-balanced-protein-intake-can-reduce-age-related-muscle-loss.aspx

Amount, Source and Pattern of Dietary Protein Intake Across the Adult Lifespan: A Cross-Sectional Study
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2020.00025/full

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