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大人の歯科メンテは治療から「予防歯科」へ。審美的治療もできる自己診療のメリットは?
欧米では当たり前でも、日本人にはなじみの薄い「予防歯科」。虫歯や歯周病を予防することを目的としています。現状では自費診療になってしまいますが、これからの時代、口もとのメンテナンスではさらに重要性を増していくことでしょう。今回は、歯学博士の井上裕之先生の著書『 「歯」を整えるだけで人生は変わる』(日本実業出版社)から、予防歯科についてお伝えしていきます。
Contents 目次
保険診療だけが最善ではない
歯科医院では保険で診療を受けるのが一般的。しかし、それが最善の治療法とはいえない場合もあります。
「日本における国民皆保険は健康に安心して生きていくための、すばらしい社会保障制度だと感じます。ですが、こと歯科治療においては、医療保険のおかげでいつでも安価に最低限の治療が受けられることで、それが歯科治療のスタンダード、または最高・最善の治療法だとみなさんが勘違いしてしまっているという現実があります」(井上先生)
全額患者側が負担する自費診療のほうが圧倒的に選択肢が多く、また良質な治療が可能になります。審美的な治療も、虫歯や歯周病にならないための予防歯科も保険適用外のため、自費治療なのです。
予防歯科の重要性に気づこう
日本とアメリカ・スウェーデンを比較した調査によると、歯科医院を受診する目的は、日本は「治療」、アメリカ・スウェーデンでは「予防」という結果に。日本ではきちんと予防歯科を行おうとした場合、自費診療になるのです。
「このため、日本には予防のために歯科医院に行くという意識が根づかない」と井上先生。
アメリカの場合は、公的な保障がないことが結果的に歯に対する意識を高め、スウェーデンの場合は、予防も含めたより手厚い公的な保障があることで、歯に対する意識が「高くて当たり前」になっています。なんとスウェーデンでは20歳まですべての歯科治療を、矯正も含めて無料で受けることができるのだとか。
日本の場合、自費診療でしか受けられない予防歯科には以下のようなものがあります。
・最新のC Tスキャン撮影
・顎関節調査
・口臭検査
・歯周病の原因菌の調査
・唾液検査
・プラークチェック
歯科医療の世界は日進月歩で進化し、新たな治療方法が開発されています。
自費診療でどんなことができるのか、ぜひアンテナを張って情報をチェックしてみましょう。
文/庄司真紀
参考書籍
『 「歯」を整えるだけで人生は変わる 世界のビジネスエリートが成功するために必ずやっていること』(日本実業出版社)