第1回では、漢方の考えに基づいた女性の体の変化と、5つの不調タイプについて解説しました。体質によって、「ストレス」「血行不良」「冷え」「便秘」「不眠」のいずれかが不調の原因になりやすいのでしたね。でも、ご安心を。体質に合った食材を選び、五感を刺激する食事を意識すれば、「なんとなく不調」を撃退することができます。
今回は大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)から、「ストレス」「血行不良」「冷え」体質の人に向けた、おいしく食べて体質改善できる食事のポイントをご紹介していきます。
Contents 目次
ストレスに弱い体質には、香りを生かした料理を
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第1回の体質チェックでAに多く当てはまった人は、「ストレス」が大敵です。
イライラや気分の落ち込み、首・肩・背中のハリ、疲れ目やドライアイ、生理不順などに悩まされやすいので、ストレス解消に役立つ食事を心がけましょう。五感では、「嗅覚」を意識するとよいとされています。アブラナ科の野菜や柑橘類など、食材が持つ香りを生かした料理がおすすめです。酸味のある食べ物もいいでしょう。鉄不足や毒素のたまりやすい生活がストレスに弱い体質をつくるので、動物性たんぱく質と鉄分も意識的にとりましょう。
具体的な食材としては、鶏肉、ぶり、サーモン、セロリ、小松菜、バジル、レモン、グレープフルーツ、のり、マスタードなどがおすすめです。
血行不良の体質には、彩り豊かな料理を
第1回の体質チェックでBに多く当てはまった人は、「血行不良」が大敵です。
集中力の欠如、疲れやすさ、ほてり、顔色の悪さ、チクチクした生理痛などに悩まされやすいので、血行を促進する食事を心がけましょう。五感では、「視覚」を意識するとよいとされています。カラフルな夏野菜や青魚を使って、食材の色や美しさを追求した料理がおすすめです。スパイスやハーブ、質の良いオメガ3系の油で調理するのもいいですよ。
具体的な食材としては、パプリカ、にんじん、かぼちゃ、アボカド、さば、あじ、カレー粉、ブラックペッパー、ココナッツオイルなどがおすすめです。
冷えやすい体質には、温かい汁物料理を
第1回の体質チェックでCに多く当てはまった人は、「冷え」が大敵です。
手足の冷え、食後の眠気、胃もたれ、ニキビ、口内炎や口角炎、肌や体のたるみになやまされやすいので、冷えを解消する食事を心がけましょう。五感では、「味覚」を意識するとよいとされています。温かいスープや汁物など、食材のうまみを引き出した味わい深い料理がおすすめです。消化を促進するために、よく噛んで食べましょう。体を冷やす糖質は、とり過ぎないように注意して。
具体的な食材としては、玉ねぎ、干ししいたけ、切り干し大根、キャベツ、ごぼう、しじみ、煮干し、梅干し、とろろ昆布などがおすすめです。
自分のタイプに合った料理や食材は見つかりましたか? まずは1か月、体質に合わせた食事を意識して過ごしてみましょう。毎日使う調味料にもこだわることをおすすめします。食べ過ぎには気をつけて、食養生を実践してみてください。
文/出雲 安見子
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)