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積極的にとりたい魚料理! 1日あたり100g食べる量が増えると…その効果は?

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魚料理

新型コロナウイルス感染症が問題になり、体がなまって気持ちが浮かないなど、心身ともによくない変化を感じている人もいるかもしれません。そんななかで、魚の摂取量を増やすことで慢性的な病気を防いだり、メンタルを改善させたりする効果が期待できそうだという報告が海外からもたらされています。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

過去の研究結果を再検証

サーモンのグリル

魚料理はもともと健康にとって好ましい効果があると注目されてきました。たとえば、地中海料理はダイエットばかりではなく、アンチエイジングなどさまざまなメリットがあることが研究から明らかになっています。その秘密はたっぷり使われるオリーブオイルが象徴的ですが、野菜やナッツなどに加えて、魚をたくさんとれるのも重要な要素。魚に含まれているオメガ3系脂肪酸のDHAやEPAなどの働きが注目されています。

このたびイランの研究グループは、過去に報告されている研究のなかから、魚の摂取量と慢性疾患のリスクとの関連性について34の研究結果をまとめて分析し、魚料理の効果をあらためて調べています。

病気が軒並み減る

魚料理

分析の結果としてあらためて確認されたのは、魚を食べることで、さまざまな病気が軒並み減るという効果でした。具体的には、魚の摂取量が1日あたり100g増加すると、死亡率が8%低くなるとデータにより示されました。心血管疾患による死亡率が25%も低下したのが大きく影響していました。さらに心臓病が12%、心筋梗塞が25%、脳卒中が14%、心不全が20%、うつ病が12%、肝臓がんが35%とリスクがそれぞれ低下。うつ病を減らすということで、メンタルにまで影響は及ぶと示されていたのです。

一方で、魚であればどんな種類でも同様の効果が発揮されるわけではないことも示されました。たとえば2型糖尿病の場合、魚の摂取量と関連性はみられませんでしたが、脂肪が多い魚をより多くとると2型糖尿病のリスクが低くなることが示されています。サーモン、にしん、さば、まぐろといった脂肪が多い魚は、脂肪が少ない魚に比べて、非常に多くのビタミンDやDHA、EPAが含まれていることが知られており、そうした影響があるのではないかと考えられます。ただし、魚のフライは心臓の病気である心不全を増やすので、調理法については要注意です。心不全そのものは、魚の摂取量が多いほど減りました。

地域による差などわからないところもありますが、研究グループは魚料理を積極的に食べるよう推奨しています。

<参考文献>

Are You Eating Enough Fish?
https://nutrition.org/are-you-eating-enough-fish/

Jayedi A, Shab-Bidar S. Fish Consumption and the Risk of Chronic Disease: An Umbrella Review of Meta-Analyses of Prospective Cohort Studies [published online ahead of print, 2020 Mar 24]. Adv Nutr. 2020;nmaa029. doi:10.1093/advances/nmaa029
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32207773/
https://academic.oup.com/advances/article-abstract/doi/10.1093/advances/nmaa029/5811305?redirectedFrom=fulltext

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