第1回ではあなたの体質を診断し、不調の原因が「ストレス」「血行不良」「冷え」「便秘」「不眠」のいずれにあるかをチェックしました。第2回では、そのうち「ストレス」「血行不良」「冷え」に悩む人に合う食事についてお教えしました。
第3回となる今回は、大久保愛さんの著書『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)から、「便秘」「不眠」体質の人に向けた、おいしく食べて体質改善できる食事のポイントと、栄養の消化・吸収をアップさせる「腸もみ」のやり方をご紹介します。
Contents 目次
便秘がちな体質には、食感を楽しむ食事を
☆自分の体質チェックを行うにはこちらから!☆
第1回の体質チェックでDに多く当てはまった人は、「便秘」が大敵です。
ぽっこり下腹や、アレルギー体質、下痢や軟便、乾燥肌や小ジワ、風邪などに悩まされやすいので、腸内環境を整える食事を心がけましょう。五感では、「触覚」を意識するとよいとされています。調理中の感触も楽しめて、ぬるぬる・トロトロした食感が特徴の料理がおすすめです。こうした食材は、腸や免疫力を整える水溶性食物繊維をたっぷり含んでいます。これに加えて、腸活をサポートする発酵食品と免疫力をアップさせるねぎ類も組み合わせましょう。
具体的な食材としては、こんにゃく、大根、さといも、れんこん、にら、ねぎ、にんにく、バナナ、オリゴ糖などがおすすめです。
不眠がちな体質には、音を楽しむ食事を
第1回の体質チェックでEに多く当てはまった人は、「寝不足」が大敵です。
眠りの浅さ、顔や足のむくみ、足腰のだるさ、頻尿、抜け毛・薄毛、更年期障害などに悩まされやすいので、睡眠の質を高める食事を心がけましょう。五感では、「聴覚」を意識するとよいとされています。木の実や種、豆など生命力の強い食材を使って、食事中の音も楽しめる料理を作るのがおすすめです。カリッポリッとよい音のするナッツや豆には、亜鉛やマグネシウムなどの栄養素が豊富です。
具体的な食材としては、アーモンド、くるみ、黒豆、黒ごま、山いも、ぎんなん、玄米、納豆、ラム肉、酢などがおすすめです。
「腸もみ」で、栄養の消化・吸収を促す
自分の体質に合う食事に加えて、日常に取り入れてほしいのが「腸もみ」です。
お腹を指で少し強めにさわってみてください。硬かったり、痛みを感じる部分はありませんか。
それは、自律神経のうち交感神経が優位になって、腸の働きが悪くなっている証拠です。リンパの滞りも起こり、体に老廃物をため込みやすくなってしまいます。
その改善に最適なのが「腸もみ」。腹式呼吸をしながら両手の指先を使って腸をマッサージしましょう。おへそを中心に、大きく「の」の字を描くようにして、やさしく10回ほどほぐします。呼吸で横隔膜が動くことで内臓の働きが活性化され、お腹をさわることで腸の働きもアップします。腸に集中するリンパも刺激されます。
腸もみを続けていると、自律神経が整います。栄養の消化・吸収力がアップし、毒素の排せつも促されるので、メンタルや免疫にもよい効果が! 起床時や就寝前の習慣にするのがおすすめです。
食事と腸もみ、自分でできる生活習慣の改善で、「なんとなく不調」を撃退しましょう。
文/出雲 安見子
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)