寝る前の入浴が快眠のコツというけれど、休日はよくスーパー銭湯やジムで過ごして、早い時間にお風呂でスッキリしてしまう…。生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、日中に入浴を済ませた日の快眠法を教えていただきました。
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週末はスーパー銭湯でくつろいだり、ジムで汗を流します。どちらも日中にお風呂に入るので、夜は入浴しません。心地よい疲れもあってぐっすり眠れているように思うけど、やっぱり寝る前にはお風呂に入ったほうがいいですか?
小林先生のお答え
頭のマッサージに足湯や手湯で、なるべく深い眠りへ
温風ともみほぐしで頭をスッキリ
スーパー銭湯の温泉も、スポーツジムで運動したあとのスパも、体をきれいにしたりリラックスするにはよいのですが、夜の睡眠につながるものではありません。最高の睡眠を得たいなら、寝る前に末端の血流をよくしてあげることが大事なので、寝る前に40℃以下のお湯に10~15分浸かりましょう。
とはいえ、よく眠れていると感じているようなので、スーパー銭湯で過ごした日の寝る前は入浴までしなくてもかまいません。そのかわり、帰り道で車の排気ガスなどの汚れやニオイがついた髪にドライヤーを当てて汚れを吹き飛ばしながら、頭皮を指でもみほぐして血のめぐりを促します。そうすると、頭皮の血流がよくなり、脳の深部体温の低下を促すことができるため、しっかり眠れて、さらに疲れが解消されやすくなります。髪が乾燥しないように、ドライヤーは温風と冷風を交互にかけてください。
また、ゆっくり温泉に入ったといっても、寒い季節は体も冷えてしまいがち。寝る前に入浴しないのなら、せめて足湯や手湯をオススメします。安眠効果のあるラベンダーやヒノキのアロマオイルを2、3滴たらした湯に5分間が目安です。
夕方ジムに出かけて、入浴はパス
一方、せっかくジムでトレーニングをするなら、体内時計に合わせて効果的にとり組んでみませんか。体の深部体温がもっとも低いのは朝4時ぐらいで、もっとも高いのは19時ぐらい。この高低差を広げることが深い眠りにつながります。ですから、ジムに行くのは夕食の前がおすすめです。
ところで、ジムでは必ずしもみんながお風呂に入るわけではありませんよね。トレーニングを終えたら、タオルで汗を拭いて着替えて、入浴せずにそのまま家へ帰りましょう。
運動したあとは30分以内にたんぱく質を補給すると、筋肉が修復されやすく、しなやかな体作りができるともいわれています。さすがにそんなにすばやく家に着いて夕食とはいかない人が多いでしょうから、ジムを出る前にじょうずにたんぱく質を補給して、寄り道しないで帰宅したら、栄養バランスを考えたごはんをきちんと食べてください。
そして1日の終わりには、いつもどおりお風呂に入ってあっという間に寝入ったほうが、眠っている間に筋肉も増強され、脂肪燃焼にもつながるため、ジムのお風呂でひと息つくよりずっと理にかなっています。
寝る前にお湯に浸かって熟睡を
スポーツジムやゴルフ場にあるお風呂は、筋肉疲労を解消するために、お湯の温度が少し高めに設定されていることが多いです。体を動かしたあとで熱めのお湯に浸かっていると、けだるくなったり、ひと眠りしたくなることがよくあって、そこでウトウトしてしまうと夜の眠りの質が悪くなってしまいます。
汗が気になるならシャワーで洗い流すだけにして、入浴は必ず寝る前に行うと決める。もしくは、ひと風呂浴びて帰ってきても、寝る前にもう一度ちゃぷんとだけ浸かったり、足湯だけ行ってみてはいかがでしょう。最後に熟睡してこそ、いい休日だったと思えるのではないでしょうか。
取材・文/宮下二葉