すてきな洋服を着ていても、猫背のためにイマイチ自信が持てないということはありませんか? また、周囲から「背中が丸くなっている」など、姿勢の悪さを指摘されたことがあるという人もいるかと思います。猫背は生活習慣と関係があり、スマホやパソコンの作業が多い人、運動不足の人がなりやすいと言われています。正しい姿勢を意識すれば猫背が直るのであればよいのですが、スマホやパソコンによって筋肉や関節が縮こまっている場合、姿勢改善は意識だけではなく「猫背解消ストレッチ」が効果的です。今回は、パーソナルトレーナーの日高靖夫先生に、猫背を解消して姿勢美人になるためのエクササイズの方法を教えてもらいました。
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巻き肩を改善するエクササイズ
みなさんは、「巻き肩」という言葉を聞いたことがありますか? 長時間のスマートフォン操作やパソコン操作を前かがみで行うことにより肩が内側に丸まった巻き肩状態になり、猫背になると言われています。日高先生によると、巻き肩の人は相当数いるのだとか。
「スマホやパソコンは便利なツールですが、使うときの姿勢に気をつけている人は意外と少ないです。そのため、気づいたら巻き肩になっているという人が多くいます。
巻き肩の人は同じ姿勢を長時間していたために筋肉が縮こまった状態になっているので、関節をゆるめてあげるストレッチが効果的です。
今回ご紹介する『猫背解消エクササイズ』は、巻き肩の改善をコンセプトに、立ったままできるエクササイズを3つ用意しました。エクササイズのレベルが上がると肩甲骨がやわらかくなってきて、猫背を改善することができます。関節をゆるめるエクササイズで、肩こりや首こりもほぐしていきましょう」(日高先生)
スマートフォンを持って前かがみにならないようにするには、スマホをのぞき込まずに目の正面当たりに持ってきて、正しい姿勢で見ることを意識して。エクササイズ後に巻き肩に戻ってしまわないように、スマホやパソコンは姿勢に注意して使用しましょう。
「猫背解消エクササイズ」は、レベル1からスタートします。1が慣れてきたら、1〜2を、2が慣れてきたら1〜3を通しで行うというように、レベルアップします。
くわしいやり方をチェックしながら、エクササイズの方法をひとつずつ確認していきましょう。
【レベル1】ひじまる体操 (15回)
まずは、癒着している肩甲骨をはがすストレッチです。
<1>足を閉じて立ち、肩の上に手をおく。
<2>姿勢を正して胸を広げ、ひじを前からうしろに向けて15回まわす。ひじが背中側に来たときに、左右の肩甲骨が中央に寄っているのを意識する。
<Point>
大きな円を描くようなイメージでひじを回します。
【レベル2】肩関節外旋運動 (20回)
肩関節の位置をリセットするストレッチです。
<1>足を閉じて立つ。両腕を腰の高さに上げ、親指が下側にくるように指同士を寄せる。
<2>肩を外側に回転させながら腕を後方に上げ、親指が上を向くようにする。これを20回。
<Point>
腕を後方に上げるときに胸を開いて、肩甲骨を中央に寄せるようにします。
【レベル3】バタフライ (20回)
レベル3は、肩甲骨の位置をリセットするストレッチです。
<使うもの>
・楽体(らくだ)
もしくは、家にあるストッキングで代用可能
<1>楽体(らくだ)、もしくはストッキングの両端を持ち、両手を広げた状態で楽体を背中側に持っていく。肩のラインの位置で持つのがGood。
<2>肩甲骨が中央に寄るように、両手を後方に引き寄せる。フッ、フッと呼吸とリズムを合わせながら20回。
<Point>
蝶々が羽ばたく姿をイメージして、ストレッチしましょう。
<動画で動きをくわしくチェック>
巻き肩や猫背の状態が続くと、見た目上の影響だけでなく、肩こりなどの不調の原因につながります。長時間の作業のあとには、自分の体を労りながらこれらのエクササイズを行ってみてくださいね。
撮影/山上忠 動画/しぶちこ モデル/古谷 未寿城(アトリー) ヘアメイク/斉藤節子 文/マルヤマミエコ