自宅にいながら、リラックスして友だちとワイワイ楽しめるリモート飲み会。時間を気にせずついついお酒が進んでしまい翌朝、大変な事態に! 生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、リモート飲み会をじょうずに楽しむコツを提案していただきました。
Contents 目次
CASE32
<お悩み>
コロナ禍でよく“リモート飲み”をしていますが、自宅にいる安心感もあって酒量が増えて、深夜1~2時まで話していることも。翌朝は体がむくんだり、肌の調子もイマイチですが、楽しくて止められません…! この不調、何とかしたい!
小林先生のお答え
むくみ対策は一時的、体を気遣った参加の仕方を
予定就寝時刻の3時間前からお酒は終了、眠りの準備へ
リモート飲み会、お酒もおしゃべりも楽しくて止まらなくなってしまいますよね。翌朝のむくみ、肌の不調の解消法はありますが、それは表面的に一時的にキレイになっているように見えるだけで、体への影響は計り知れません。夜遅くまでの飲酒は睡眠の質が格段に下がるのですが、1日だけならまだよくてもそれが頻繁に続く場合は、要注意。今は若くて問題ないかもしれませんが、30代、40代と年を重ねたときに老化のスピードを速める可能性もあるのです。今だけの楽しみも大事だけれど、将来の健康や美しさをキープしたい人は、これまで100%存分に楽しんでいたリモート飲みをまずは80%、70%…と少しずつ控えられるように心がけてはいかがですか?
まずは、お酒の量をいっぱい飲んでも、深夜2時まで話してもいいけれど、就寝3時間前までの11時になったらお酒をストップするようにしましょう。これだけでも翌朝の不調が軽くなります。
そして1時になったら、みんなに「ちょっと待ってて」とそのままリモート飲みを続けてもらって、自分はシャワーを浴びに行く。シャワーがムリなら歯を磨いたり、お湯で手を洗うのでもOK。これなら「トイレに行ってくる」と言えばできますよね。
戻ってきたら部屋の照明を消して小さな明かりだけにして、話に加わってもいいのですが、みんなの声を子守歌にしながら眠りにつくのも◎。友だち同士なら「寝落ちしたね」と言うだけで、誰も気を悪くなどしないでしょう。声だけの参加に切り替えておくとフェイドアウトしやすいです。
私はよく「お風呂に入ってくるから、上がるまで絶対に止めないでね」と言って抜けて、戻ってからはスキンケアをしながら話に加わっています(笑)。コミュニケーションは大事だけど、自分の体も大事なので、イイとこ取りです。楽しいことを止めるのではなく、できる範囲で少しずつ控えるといいのでは、と思います。
起きてすぐ日光を浴びて、体内時計を整える
それでもやっぱり「リモート飲みを100%楽しみたい!」というなら、せめて翌日少しでも早いリカバリーを目指して、体の根本である体内時計を整えることから始めましょう。
深夜までお酒を飲んでいるということは、翌日は休みでしょうから、アラームをセットせずに自然に目を覚まします。起きたらすぐにカーテンと窓を開けて、太陽の光をしっかり浴びます。こうするとうしろにズレやすい体内時計が整って、肌のバリア機能が高くなりますし、血流がよくなって新陳代謝も活発になります。それに、日光を浴びれば体温が上がるので、血流がよくなって一緒にリンパの流れを促してくれますよ。
また、体内時計のリズムを整えるために大事なことはもうひとつ。目が覚めて1時間以内に朝食をとることです。たくさん量を食べる必要はなくて、ポイントは唾液を出しながらきちんと咀嚼すること。あまりお腹も空かないはずなので、果物をよくかんで食べる程度でOK。
顔のむくみ解消に、ヘアブラッシングを約50回
体内時計を整えたうえで、体のむくみや肌荒れの解消にはリンパの流れをよくすることが効果的です。リンパはマッサージで流れを促しますが、顔については皮膚がとても薄いのでマッサージをするとシワやたるみの原因となるので気をつけて。
顔のむくみ解消には顔のすぐそばの皮膚を動かすのがよく、なかでも髪で隠れる頭皮がおすすめです。頭皮用のマッサージブラシが市販されていますから、それを使って約50回ブラッシングするだけで、むくみはかなり治まるはず。ブラッシングが難しければ、頭に手の平と指でギューッと押し込んで、前後にまわしてください。
あとは耳をグルグルとまわしたり、指でもんであげると自律神経の不調が和らぎます。とはいえ、こうした解消法は一時的なサポートでしかありません。いくつになってもみんなと集まるのが楽しみに思えるように、“今のうちから体を気づかうこと”が大切なのです。
<小林麻利子先生の最新書籍もチェック!>
『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)
定価 1,600 円(税別)
『不美人習慣を 3日で整える熟睡の練習帳』(ジービー)
定価 1,650 円(税込)
文/宮下二葉