妊娠中は健康が常に気がかり。心配な病気のひとつに「妊娠糖尿病」があります。妊娠中に血糖値がうまくコントロールされなくなる病気ですが、太っているとなりやすく管理には食事療法が基本に。どのような食事がよいかの研究が進んでいますが、このたびポリフェノール豊富なブルーベリーと水溶性食物繊維のサプリメントの効果が証明されています。
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妊娠初期から18週間摂取
妊娠糖尿病のリスク要素として挙げられるのは、肥満のほか、果物や野菜が不足している食事など。過去の研究から、食事でポリフェノールと食物繊維をとると、一般的な糖尿病のリスクが下がると報告されてきました。
そこで今回、ネバダ大学などの米国の研究グループは、ポリフェノール豊富なブルーベリーと食物繊維を継続的にとることで妊娠糖尿病のリスクを下げられるかどうかを検証しました。
対象としたのは、妊娠初期(20週未満)でBMIが30を超えた、妊娠糖尿病リスクが高いと考えられる女性34人。
2つのグループに分け、一方のグループだけに「冷凍ブルーベリー(丸ごと)280 g」と「水溶性食物繊維(グアーガム加水分解品)12 g」を毎日18週間にわたってとってもらいました。そのうえで、どちらのグループも栄養に関する教育を受けるほか、1日に食べたものを記録してもらい、妊娠糖尿病の兆候について調査。研究開始時、24〜28週目、妊娠の終わりに、それぞれ身長と体重、血圧を測定し、血液サンプルをとって分析しました。
妊娠中の体重や血糖値の増加を防ぐ効果
こうしてわかったのが、ブルーベリーと水溶性食物繊維をとったグループは、とらなかったグループに比べて、妊娠糖尿病のリスク要素である肥満や高血糖が改善されたこと。妊娠終了時の体重増加が少なく、血糖値が低く抑えられていたのです。さらに、ブルーベリーなどをとっていた女性では、さまざまな病気に関係する炎症反応の血液検査値が、研究期間を通して低く抑えられていました。
研究グループは、ポリフェノール類などのさまざまな生理活性物質が効果につながった可能性を考えて、さらに研究を進めるそう。こうした研究も参考に妊娠中は野菜や果物など、ポリフェノールや食物繊維の豊富な食品を進んでとるようにするといいかもしれません。
<参考文献>
Can foods rich in phenolic compounds lower the risk of gestational diabetes in high-risk women?
https://nutrition.org/can-foods-rich-in-phenolic-compounds-lower-the-risk-of-gestational-diabetes-in-high-risk-women/
Basu A, Feng D, Planinic P, Ebersole JL, Lyons TJ, Alexander JM. Dietary Blueberry and Soluble Fiber Supplementation Reduces Risk of Gestational Diabetes in Women with Obesity in a Randomized Controlled Trial. J Nutr. 2021 May 11;151(5):1128-1138. doi: 10.1093/jn/nxaa435. PMID: 33693835; PMCID: PMC8112774.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33693835/
https://academic.oup.com/jn/article/151/5/1128/6165022