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どんなタイプのコーヒーでもうれしい恩恵が…! 海外研究で50万人を調べてわかった意外な効果

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アイスコーヒー

カフェインやポリフェノールなど抗酸化物質や抗炎症性物質が豊富なコーヒー。気持ちをほっとさせるだけではなく、心や体の健康にもよさそうだという研究結果が集まってきています。そんななか、カフェインレスやインスタントなど、どんなタイプのコーヒーであっても、肝臓の病気を防ぐ効果があると報告されました。1日3〜4杯がベストだそうです。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

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研究グループは肝臓に注目

アイスコーヒー

コーヒーを飲む効果は、単なるリラックス効果ばかりではなく、肥満によいだとか、がんになりづらくなるといった効果もわかってきています。そうした効果のなかで最近注目されているのが肝臓への効果。カフェインを含むものだけではなく、カフェインレスでもある程度の効果が期待できることが研究で示されているそうです。さらに、レギュラーかインスタントかといった違い、どれくらい飲めばベストかといった点も関心を集めているよう。

今回、英国の研究グループは遺伝情報や健康情報を集めている全国データベース「UKバイオバンク」からの50万人近くの情報を対象として、コーヒーの飲み方と肝臓の病気との関連性を調べてみました。参加者は飲むコーヒーのタイプや量のほかに、アルコールや喫煙などについても答えています。

コーヒーを飲んでいた人は78%(約38万5000人)、飲んでいなかった人は22%(約11万人)。平均11年近い追跡期間の間に発生した肝臓の病気は、慢性的な肝臓病が3600件、慢性的な肝臓の病気が原因となった死亡が301件。慢性的な肝臓病に加えて脂肪肝も含めると約5500件で、さらに肝臓がんが184件でした。

レギュラーコーヒーが最大効果

アイスコーヒー

ここからわかったのが、レギュラー、インスタントに限らず、どのタイプでもコーヒーを飲んでいた人は飲んでいなかった人に比べて、肝臓病になるリスクも死亡するリスクも低かったことです。

すべてのタイプのコーヒーを合わせた結果では、「慢性的な肝臓病になるリスク」が21%低くなったほか、「慢性的な肝臓病または脂肪肝になるリスク」が20%低下。「慢性的な肝臓病による死亡のリスク」が49%、「肝臓がんになるリスク」では20%低くなっていました。

タイプ別の結果も同様でしたが、レギュラーコーヒーで、最大の効果が見られました。1日3〜4杯までは量が増えるごとにリスクが下がりましたが、それ以上飲んでもリスクがさらに下がることはありませんでした。レギュラーコーヒーの場合、動物実験で慢性的な肝臓病の予防効果が示されている有効成分、カーウェオールとカフェストールが多く含まれている点が、効果的であるようです。

今回の研究報告については、コーヒー摂取に関する回答が研究への登録時のもので、その後の追跡期間に習慣が変わったかどうかがわからなかったり、回答者に白人が多かったりするなど、研究の限界はあるものの、コーヒーは慢性的な肝臓病の予防に有効である可能性がありそうだと、研究グループは説明しています。

<参考文献>

Drinking any type of coffee associated with reduced risk of chronic liver disease
https://www.biomedcentral.com/about/press-centre/science-press-releases/22-06-21

Kennedy OJ, Fallowfield JA, Poole R, Hayes PC, Parkes J, Roderick PJ. All coffee types decrease the risk of adverse clinical outcomes in chronic liver dis
ease: a UK Biobank study. BMC Public Health. 2021 Jun 22;21(1):970. doi: 10.1186/s12889-021-10991-7. PMID: 34154561; PMCID: PMC8218514.
https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12889-021-10991-7
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34154561/

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