東京オリンピックに続いて、パラリンピックを観戦しながら、選手たちに刺激を受けて自身のスポーツへのモチベーションが高まっている人も多いのではないでしょうか。今回は「アス女飯」の企画で取材させていただいたアスリート女子たちに、FYTTEだけにこの季節に快適にエクササイズを楽しむ方法やアイテムを教えていただきます。
Contents 目次
蒸し暑い季節にスポーツを楽しむためのHOW TO
自分の体を正しく理解し、フェムテック系と言われる女性ならではのお悩みに対し、正しい課題対策ができてこそスポーツを存分に楽しむことができるはずです。
また、スポーツのパフォーマンスをキープするための工夫、この時期ならではの暑さ対策などをアスリート女子に教えてもらいます。
第二弾の今回は、3人制バスケットボールである3X3プレイヤーの花田遥歌選手にお話を伺いました。アスリート女子の皆さんにスポーツを楽しんでいただくヒントになればうれしいです。
(以下、インタビューで花田選手→H、ライター青柳→A と表記)
運動時の暑さ対策
A:女性ならではの悩みについて、ざっくばらんに伺っていく本企画。少々、細かいところまでお話を伺うかもしれませんが、お答えできる範囲で構いませんので伺わせてください。
以前3x3について取材させていただいてから、東京オリンピックでの3人制バスケットボールをより身近に感じながら楽しんで観戦できました!
H:それはうれしいです。私自身も刺激を受けて3X3でレベルの高いプレイヤーになりたいという気持ちになりました。同じように、バスケットはもちろん幅広く体を動かすことを心から楽しんでいる人に、何かしらいい刺激を受けてくださる人がいらっしゃればいいなという思いでいますので、今回のインタビューでも、読者の皆さんに何かしらいいお話できたらと思います。
A:そんな風に言っていただきこちらこそうれしいです。よろしくお願いいたします。早速ですが、最近のうだるような暑さの中、ご自身の体を動かす制限などはされたりしていますか?
H:私の場合、暑いほうが体が動かせるという感覚があって、運動量的には逆に動いています。そのぶん、よく食べてしっかりと体力を維持することを心がけていますよ。夏は食欲が落ちがちな人もいるかもしれませんが、幸いに私は食欲不振もなく、しっかり食べています。たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミン、炭水化物などをバランスよく摂取するように食事をして、食後に意識的にフルーツを食べています。夏場はスイカなど水分豊富で食べやすいものがおすすめ。自然と水分補給にもなりますよね。
A:確かにそうですね。そのほかに、水分補給はどういったもので摂取されているのでしょうか?
H:O.R.S という経口補水液をご存じでしょうか? レモン、いちご、カシスと味があるのですが、夏はスカッと飲めるレモン味がいちばん推しですよ。動いたあとにスカッと飲むのが好きです。運動しながらこまめに水分をとるようにしています。あと、じつは私、コーヒーは好きなのですが、夏場は特にカフェイン系の飲みものは飲み過ぎないように心がけていますよ。
A:花田選手は、バスケットボール競技をされながら、パフォーマンスコーチとしても活躍されていますよね。指導する立場でこの時期意識されていることはありますか?
H:いつも以上に水分をとる回数を増やしています。「自由に水分をとってください」とお伝えしても、つい水分をとることを忘れがちになることもあるので、あえてこまめに時間設定してトレーニングの合間にしっかり水分補給する時間を設けています。そして、トレーニングも、夏場は10時前、午後も17時以降に行えればベストだということもお伝えしていますね。それぞれの人にワークバランスがあるので、絶対守ることは厳しいかと思いますがなるべく生活リズムをいつもより少し早めからスタートすると必要以上に体力を消耗せずに済むと思います。
A:熱中症対策にもなり、とってもいいですね!
運動時の生理対策
A:続いてちょっとコアなお話を伺ってまいりますが、花田選手は女性週間の時期はどのように対策されていたんでしょうか?
H:基本的にはタンポンで、量によって紙ナプキンと使い分けしています。タンポンにしたのは大学時代からでした。競技仲間が「ムレないしいいよ!」とすすめてくれたのがきっかけで使ってみたのが始まりでしたね。
今は仕事でレギンスを履く機会も多いので、そう言った場合はTバックを履くこともあります。そんなときは、タンポンに小さいナプキンをつけてレギンスを履いています。タンポンと小さなナプキンの組み合わせは結構よく使っていると思います。
A:周期としては定期的にくるほうですか?
H:基本的にちゃんとコンスタントにくるのですが、忙しかったり、気づかないうちに精神的ストレスを感じているときもあり、そんなときはたまに乱れます。アスリートの中には薬を飲むなどして調整している友人もいますが、基本的に私は薬は飲まないようにしています。そのほうが自分の体に敏感になれるような気がするので、しっかりと自分の体の状態を知りながら体を動かす感覚を大切にしたいと思っています。
運動時の脱毛対策
A:そのほか、この時期ならではの対策があればお教えいただきたいのですがおすすめがあれば教えてください。
H:じつは、最近全身脱毛を始めました。それまでは、必要なタイミングでわきなども自分で処理していたんです。ずっと永久脱毛には興味があったのですが、どこがいいのか調べて、どうしようかと悩んだまま決断できずにいたんです。
でも、ついにこの夏、永久脱毛デビュー。夏場に蒸れる心配もいらず、本当にラクですよ。
A:おすすめの脱毛があれば、お教えいただいてもいいですか?
H:私は銀座にある「much」というGRIT NATIONジムが運営しているサロンで5月くらいから始めました。このジムでパーソナルトレーナーをしていることもあり、私にとってはかなり好タイミング。行くなら短い回数で永久脱毛ができる場所がよかったのですが、このサロンは何度も通わずに済むのがよかったです。
夏場は体の見える場所が増え、デリケートな場所への処理に時間がかかることもありましたが、ムダなところに神経を使わないで済むようになり、本当にストレスがかからなくなったと実感しました。
A:正直、脱毛独特の痛みが怖いと感じる人も多いと思うのですが、実際にされてみていかがでしたか?
H:それが、ほとんど気にならなかったんですよね。初回だけちょっとドキドキしましたが(笑)冷やしながら麻痺させてやってくれるので2回目からは慣れて痛みもほとんど感じず、とってもラクでしたよ。デリケートゾーンをキレイに保っている安心感は、スポーツを楽しむために大切なことだと感じています。
A:これはデキる女子アスリートならではのアドバイスです! とても参考になります。
H:そうそう! VIOゾーンに使う石けんがあるのをご存じですか?
「I’m La Floria」と言って美容液、クリームなどもあり、菌の繁殖を抑えて匂いなどのケアもできるもの。女性らしさを保ちながら、美しく体を動かすアイテムがあるということも、読者の皆さんに知っていただきたいです。気になる人は、試してみてほしいです。
運動時の美容対策
A:花田選手は「美」への意識が高く、同じ女性としても本当にかっこいい! と憧れてしまいます。具体的にどんな商品を使ってどんな風にケアされているかもっと知りたいです。花田選手といえば、キレイな黒髪とウェッティなヘアスタイルがトレンドという印象があります。ヘアケアなどのおすすめありますか?
H:ありがとうございます、うれしいです。少しでも読んでくださる人の参考になればうれしいですが。ヘアはオイルとバームなどいろいろと試して、混ぜたりしながら使っています。半乾きのヘアにオイルとバームを塗っています。
私が気に入っているバームは「COCUU」や「mixim POTION」という商品です。ヘアスタイルを整えるとき、水分をキープしたままコーティングして欲しく、夏場は乾燥しがちなのでスタイルを維持したいのですが、ヘアの崩れもなく愛用しています。仕事上、日中にシャワーを浴びてスタイルを作り直すこともあり、そういうときは持ち運びしやすいサイズの「ALLNA ORGABNIC」なども使っています。
A:ずっと知りたかった素敵なヘアスタイルの詳細が聞けてうれしいです! あと、キレイなお肌はどのようなケアをされているのでしょうか?
H:誇って言えるほどでもないのですけれど(笑)、でもこれも少しでも参考にしていただける人がいるなら。
私はとにかく乾燥肌なので保湿を重視しています。マスクをしつづける生活が増えてしまったことで、顔の肌がマスクの中で蒸れてしまって荒れがちになるので、しっかりと化粧水を時間をかけて肌がべたつくまで3~4回しっかりとしみ込ませることが大切かと思います。
いろいろ試して実感したのは、いくら高い化粧品でもつけ方が雑では意味がなく、いかにていねいにできるか。結局つけ方の問題だと個人的には思ったので、化粧水、乳液、クリーム、オイルをしっかりつけるようにしています。
A:やはり、それだけしっかり化粧水を重ねてつけることって大切なのですね。
H:そうですね。市販のものでいいと思うので自分に合う化粧水を時間をかけてつけてあげるといいと思います。そして、毎日じゃなくてもパックもするようにしていますね。疲れてしまうときもあるので、できる範囲でいいと思います。顔だけでなくボディもできれば保湿してほしいです。夏場は冷房をつけたまま部屋の中にいる時間が多いと思うのですが、やはり乾燥してしまうので、寝る前にボディオイルを塗るのもいいと思います。
A:何を使うかというよりもどんな意識で、どのようにケアするかがいちばん大切なのですね。
H:私が行き着いた答えはそうでしたね(笑)。どうせ体を動かすなら、かっこよく! キレイに! 楽しんでほしいです。その体を動かしている自分をとことん好きになってほしいなと思います。
A:いろいろと試しながら、いちばん自分に合ったスタイルを知っている花田選手の美しさの秘訣がちょっとわかった気がします。美しい理想の自分をイメージすることって大切なのですね。
H:そうですね。バスケットボールにおいても、トレーナーとしても「こうなりたいと思ってもらえる」そんな自分でいたいと思っています。
スポーツを楽しむアスリート女子の皆さんにも、常になりたいイメージして楽しみながら体を動かしていただきたいです。
【取材協力】3X3プレイヤー 花田遥歌(ハナダハルカ)
1992年青森県生まれ。身長:161cm /体重:54kg /ポジション:PG/SG
小学3年生よりバスケットボールを始め、中学(津軽中学校)高校(柴田女子高等学校)で青森県大会優勝・3年連続インターハイ出場・国体出場(2010年少年女子)。仙台大学では4年時に主将を務め、東北大会準優勝のほか、インカレ出場・東北選抜入り。
卒業後は秋田の実業団プレステージインターナショナルに入団、秋田代表として出場した国体では3位の戦績を残しました。(2017年で実業団を辞める)
一度はバスケットボールを離れて東京でトレーナーに転身しましたがGRIT NATIONでの活動の中でパフォーマンスがまだ伸びることを確信し競技復帰。2019年東京ベルディゴールドジムチーム所属。
2020年より東京ベルディゴールドジムを辞め、3x3千葉BExにて活動中。Instagram
取材・文/青柳愛