季節の変わり目は、朝晩の温度さもあることから、いつも以上に寝苦しく感じがち。とくにコロナ禍においては、外出自粛による運動不足や日光浴不足、リモートワークによる体内時計の乱れなどによる生活習慣の激変が、不眠はもちろん睡眠の質に影響を及ぼしているそうです。そこで今回は、快眠セラピストの三橋美穂さんが教える、いつでもどこでもぐっすり眠れる快眠法をご紹介します。
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睡眠不足解消は、痛みをやわらげることから
睡眠不足状態が続くと、メンタルと体のあらゆるところに影響を及ぼします。その多くは痛み。
メンタルなら、やる気が出なかったり不安感やネガティブな気持ちになるといった影響が、とくに増えている傾向にあります。
体なら、肩こりや腰痛、首痛。とくに肩こりがツライという方が増加傾向にあります。心地よく入眠するためには、筋肉がゆるみ呼吸は深く、末梢神経は拡張し神経はリラックスしていることが大切です。
しかしながら、体に痛みがある人はこれがとてもむずかしいため、まずは痛みをできるだけなくしていくことが、睡眠不足解消はもちろん、快眠につながります。痛みを解消するためには、手っ取り早く湿布薬を使うことが有効です。
あとひとつ、有効なのが手首ブラブラ体操。
<やり方>
<1>両ひじを曲げて、手首は肩ぐらいの位置で力を抜いて左右に20~30回ブラブラ振ります。
<2>同じ位置で手首を前後に20~30回力を抜いてブラブラ振ります。
たったこれだけで、首や肩のこりを改善することができます。
いつでも、どこでも眠れるオリジナル枕の作り方
また、眠れないのは枕が原因ということもあげられます。
例えば、こちらの画像。このように縦にするとわかりやすいのですが、高すぎる枕を使って横になると、あごを必要以上に引いて首が自然とつまってしまい、睡眠中に呼吸がしにくい状態になり、知らず知らずのうちに体に大きな負担をかけているのです。
適切な枕は、顔から首、体がまっすぐとムリのない姿勢がとれるもの。適切な枕は、バスタオルで作ることができます。肩こりの予防にもなるのでおすすめです。
<作り方>
必要なものは、厚手のバスタオル3枚(薄手なら4枚)とフェイスタオルを数枚。
<1>厚手のバスタオルの1枚(薄手なら2枚)長辺を4つに折り、首に当たる部分を8~10cm幅折ります。
<2><1>を半分に折ります。低ければ、下にさらにバスタオルを重ねて高さを調整します。
<3>このバスタオルの両サイドに、筒状に丸めたバスタオルを中央のバスタオルより高くなるように左右に置きます。このタオルは、横向きに寝たときに使います。
<4>できあがった枕がずれてしまわないように、最後にフェイスタオルを上に重ねて完成です。
出かけ先の宿泊施設ではまったく眠れないという人も意外といらっしゃいますよね。そういったときにも、ぜひこの方法をお試しください。
三橋さんによると、寝つきがいいというのは、大体布団に入って10分~20分程度で眠れる人のことをさすそう。それより長いと寝つきが悪く、逆に早い人は、疲労がたまって気絶のような状態になっているそうで、決していい状態ではないということです。早いから安心ということではないので注意したいですね。質のよい眠りのために、ぜひ参考にしてくださいね。
<Profile>
三橋美穂
快眠セラピスト
寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕は頭を触っただけで、どんな枕が合うか分かるほど精通している。
取材・文/高田空人衣