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爪や髪が傷みやすいのは、体のデトックス力が低下しているサイン! 足刺激で巡りをよくする方法
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、足相診断の結果で意外な部分から体の弱点が判明します。自分の足や体をチェックしながらお読みください!
Contents 目次
親指の指先が冷たい人は、爪や髪のダメージに要注意!
今回のモニターは、在宅での看護師の仕事や、月に数回はダンサーとしても働いている30代前半のミカエラさんです。
ミカエラさん:「常に体に力が入ってしまい、首や肩のこりが気になります。また、家事をするときは冷えないようにスリッパをはいていますが、足裏に汗をかきやすく、そのせいで冷えを感じることが多いです」
さっそく足相診断を始めましょう。今回、きよみ先生が最初に注目したのは、親指の指先です。
きよみ先生:「親指の指先がとても冷たくなっているので、ミカエラさんは爪が割れやすいはずです。また、髪の毛が抜けやすく、切れ毛にもなりやすいのではありませんか」
ミカエラさん:「そうなんです。プロテインなどを飲むようにしているのですが、よく爪が割れてしまいます。髪の毛は毛先がめちゃくちゃ傷んでいます」
きよみ先生:「今、ミカエラさんは爪や髪が弱くなっていますね。爪や髪は、ネイルやヘアスタイルなど私たちのファッションに欠かせない部分ですが、体全体から考えると、新陳代謝の残りかすです。爪や髪が傷んでいる、ということは、新陳代謝が滞り、体が弱っていることの表れだと考えられます。病気をしたりお産をしたあとは、抜け毛が増えますよね。爪や髪の状態は、体の内情を映し出しているのです。普通は、体が元気だから爪や髪も丈夫になると考えると思いますが、じつは逆のアプローチで、爪や髪を丈夫にすることで、体を元気にすることができるのですよ」
爪や髪のダメージが気になっている人は、しっかりと体調チェックをしてみてくださいね。体に元気がないときは、爪や髪のお手入れから始めてみましょう!
次に、足の甲の状態をチェックしていきます。
きよみ先生:「足の甲の色がまだらになっています。これは体の中が葛藤している状態であることを示しています。また、左足にいぼができやすい体質のようですね。いぼは、体の中で葛藤しているものを外に出そうとする働きで、体の弱い部分に出やすくなります。ミカエラさんは特に左半身の巡りがよくないようですね。足刺激を行うときや、体のケアをするときには、体の左側を重点的にケアしてあげてください」
●足の甲の色がまだらで、左足にいぼができている
ほかにも体の片側だけケガをしやすいなど、症状の出方に偏りがあることを実感している人は、そちら側が自分にとっての弱点なのかもしれません。弱点のあるほうの足は、念入りに足刺激をしてあげるのがいいそうですよ。
ミカエラさん:「以前は手湿疹が気になったこともありました」
きよみ先生:「爪や髪、手先や足先など、体の末端に出る症状は、体の中を反映しているので今後もしっかりとチェックしてみてください。末端の状態に何らかの変化が起きたあと、しばらくしてから病気が見つかる、というケースが多いのです。体からのサインだと思ってくださいね!」
ミカエラさんは、新陳代謝の力が弱くなっていることに加えて、体の末端を通じてよぶんなものを体の外に出そうという働きの結果、爪や髪が傷みやすくなってしまうのだそうです。
ふだんから爪や髪の状態を見て、健康チェックに活かしましょう!
赤紫色のかかとはストレスや体力低下のサイン
きよみ先生が次に指摘をしたのは、ミカエラさんのかかとです。
きよみ先生:「かかとが赤紫色になっていて、内側の角質が割れた状態です。これはホルモンバランスの乱れやストレスがあることを示します。体力も低下しているようですね。病気を予防するためには、血液の流れをよくして、体力を上げておくことが大切です」
●かかとが赤紫色で、内側に角質がついている
ミカエラさんのお悩みである首や肩のこりも、体の巡りの悪さや、血液の滞りから起きているようです。全身の巡りを促す足刺激をすることで、直接首や肩のゾーンを刺激しなくても、体がほぐれていくことを実感できるそうですよ!
デトックスする力を高め、ホルモンバランスを整える足刺激テクニック
体のデトックスを促し、巡りをよくするための足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。
また、東洋医学では、腎臓は生殖能力など生命をつかさどる働きとつながっていると考えられているので、ここを刺激するとホルモンバランスを整えることができます。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【かかと全体を刺激】
足裏のかかとには生殖腺のゾーンがあり、かかとの内側には子宮のゾーン、外側には卵巣のゾーンがあります。かかとを手のひらで包み込んだとき、手で隠れる部分をすべて刺激し、ホルモンバランスを整えましょう。
●足の外側と内側のゾーン
指圧棒の先を当てて、ゴシゴシとしごくようにして刺激します。
【足の甲を刺激】
足の甲は、胸部のリンパや横隔膜など、たくさんのゾーンが集まっています。ここを刺激すると呼吸が深くなり、全身の巡りをよくすることができます。
足の甲の親指と人さし指の間、人さし指と中指の間、中指と薬指の間、薬指と小指の間の溝を流すように刺激します。指の間の溝に、指圧棒の太いほうを沿わせて、足首に向かってさすりあげるようにします。力加減は、なでるくらいのやさしいタッチでも大丈夫です。
足刺激をすると、左足の痛みのほうが強かったミカエラさん。痛みの感じ方からも、左半身の巡りが滞っていることがわかりました。
ミカエラさん:「左足を刺激したら、まだ刺激していない右足まで赤くなってきましたね! 左右で足の甲の厚みも変わっています」
左右の足の甲を比べると、刺激した左足の甲は、むくみがとれてすっきりとしています。右足は赤みが強くなり、血流が促されてきているのがわかります。
これらの足刺激を行った前後の足裏を比べてみましょう。
足刺激前
足刺激後
最初はくすんでいた足裏の色が、全体的にピンク色になっていることがわかります。
きよみ先生:「足刺激と一緒に、リンパのあるわきや足首をさすって刺激し、ここをよく温めてあげると、体の毒素を外に出しやすくなります。ふだんから冷やさないように気をつけて、足浴や半身浴をするのもいいですよ」
ミカエラさん:「自分でも体に毒素をため込みやすいな、と感じていたので、半身浴も続けようと思います」
ミカエラさんの体調や足相の変化を、次回記事でレポートします! 爪や髪のダメージでお悩みの人は、足刺激を始めてみませんか?
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。ぜひ!あなたの足相診断にお役立てください。全国の書店、ネット書店で販売しています。
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