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海外研究が1000人以上を分析! 魚を食べると脳や血液の健康にメリット…その目安は「週2回以上」

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寿司を食べる女性

野菜や魚をたくさん食べる地中海食やペスカタリアンといった食生活を実践する人は少なくないかもしれません。たんぱく質やオメガ3系脂肪酸が豊富な魚はダイエットやフィットネスの強い味方。さらに魚はメンタル面でもよい効果をもたらすとさえいわれます。海外研究で食べる頻度は週2回以上がよいと報告されました。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

魚を食べるともたらされるメリットは?

寿司を食べる女性

地中海食と呼ばれる、野菜や魚、オリーブオイルをふんだんに使った料理はおいしいだけではなく、健康につながるとして定着しました。オメガ3系脂肪酸が豊富な魚は肉よりも健康によいとも考えられています。

あまり魚は好きではない、肉のほうが好きという人も少なくないかもしれませんが、ダイエットやフィットネス、健康の観点からは魚を食べたほうがよさそうという研究報告が増えており、その効果を知っておいて損はないでしょう。

今回、フランスのボルドー大学の研究グループはさけやまぐろ、いわしなどの魚を食べる効果について、食べる頻度と脳の健康度、心臓や血管の健康に関連する血液検査の値に注目して確かめています。対象となったのは地域の追跡調査に参加していた1623人です。魚を食べる頻度は週1回以下の人から、週4回以上の人に4つのグループに分けました。

週4回以上で効果はさらに高まる

寿司

ここからわかったのが、魚を食べる頻度が高まるほど、脳の画像診断から判定された健康度が高まるということ。週1回以下のほとんど食べない人と比べると、週に1回程度、2~3回程度、4回程度と高まるにつれて効果が確認されました。さらに、血液検査の数値でも同様でした。研究グループによると、魚を食べることによってもたらされるメリットは、高血圧の悪影響を相殺する効果になると説明しています。

魚を食べることが、血流改善、がん予防、抗酸化作用など幅広い効果につながるといわれますが、食べる頻度を考えるときの参考になるかもしれません。今回の研究から示された結論としては、週2回以上がひとつの目安となりそうです。

<参考文献>

Thomas A, Crivello F, Mazoyer B, Debette S, Tzourio C, Samieri C. Fish Intake and MRI Burden of Cerebrovascular Disease in Older Adults. Neurology. 2021 Nov 3:10.1212/WNL.0000000000012916. doi: 10.1212/WNL.0000000000012916. Epub ahead of print. PMID: 34732545.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34732545/
https://n.neurology.org/content/early/2021/11/03/WNL.0000000000012916

STUDY: TWO OR MORE SERVINGS OF FISH PER WEEK MAY PROTECT HEALTHY BRAINS
https://www.aan.com/PressRoom/Home/PressRelease/4933

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