日本人特有のまじめさや繊細さを表す足相とは？

今回のモニターは、コールセンターの仕事をしている60代前半のＨ.Yさんです。腰痛があり、朝の起床のときや椅子から立ち上がるときに、痛みで腰を起こせないこともあるそうです。また、首のうしろにも張りや痛みを感じています。夜は寝つきが悪く、眠りも浅いのがお悩みです。

さっそくきよみ先生に足をみてもらいましょう！

きよみ先生：「H.Yさんは、責任感が強く、いつも頑張らなければならない立場にいることが多いのではないですか？」

H.Yさん：「はい、仕事はつい頑張ってしまう傾向がありますね」

きよみ先生：「頑張り屋さんの性分が、足裏に刻まれていますよ。左右に同じような縦じわがくっきりと入っています。このような足相の人は、自分の気持ちをしっかりと貫きたい、という考えを持っていることが多いのですよ」

●足裏に刻まれた縦じわ

H.Yさん：「たしかに、自分でこうだ、という決まった考え方があり、それに沿わないことはできない頑固なタイプだと思います」

きよみ先生：「いい加減なことができないので、自分自身を責めてしまいやすく、つらくなることも多いと思います。そして、この足相の人は、自分よりも他人への気づかいが細かい人が多く、心配性でもあります。日本人特有のまじめさを表す足相ともいえますね。
H.Yさんは、自覚はないかもしれませんが、周りの人を幸せにしてあげたいという気持ちを強く持っていらっしゃるようです」

H.Yさん：「仕事だけでなく、家族や友人のことなど、色々気にしてしまいますね。相手の話を聞く態度や言葉遣いなどはとくに気をつけるようにしています」

きよみ先生：「H.Yさんの足にふれると、指先まで力が入っています。自分ではゆるめているつもりだと思いますが、すごくかたいです。お悩みの腰痛や首のこりは、常に体が緊張状態で、血流が悪いことから起こっているのです」

H.Yさんのように、まじめで頑張り屋さんの人は、体の力をゆるめるのが苦手なことが多いそうです。そんな体の緊張をほぐすには、指のストレッチがおすすめです。指を１本ずつぐるぐると回したり、隣り合う指を前後に動かしたりしてほぐしてみましょう。

●指を回したり前後に動かしてストレッチ

きよみ先生：「指の力が解放されると、感情にも変化が起きて気持ちをゆるめることにもつながるのですよ」

指のストレッチや足刺激は、夜眠る前に行うとより効果的だそうです。

きよみ先生：「寝る前に自分の足にふれることを習慣にすると、寝つきがよくなり、しっかりと眠れるようになりますよ。寒い時期に、電車の暖房で足が温められるととても眠くなりますよね。足が温かくなると体は眠くなるので、寝る前に足にふれて、温めてあげましょう！」

また、足の指先には脳のゾーンが多く集まっているので、寝る前に指を刺激すると興奮がしずまり、リラックスする効果があるそうですよ。

左足だけ指のストレッチをしたあと、左右の指の感覚は変わったのでしょうか？

H.Yさん：「ストレッチをした左足のほうが、指が広げやすいですし動かしやすくなっています」

指先のストレッチをしただけでも、左の足裏全体がピンク色になっているのがわかります。

最近寝つきが悪いな、と感じている人は、お休み前の指のストレッチや足刺激を試してみてくださいね！

力が入りやすい体をゆるめるための足刺激テクニック

今回は、まじめで頑張り屋さんの人に多い、力が入りやすい体をゆるめる足刺激方法をご紹介します。先に指のストレッチをして指先をほぐしてから、足刺激をするのがおすすめです。

【腎臓～輸尿管～膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。

●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン

【指先を刺激】
足の指先を刺激すると自律神経のバランスを整えることができます。とくに親指の指先から指腹には、脳のゾーンが集まっているので、しっかりと刺激しましょう。指圧棒の先で、指先から指腹全体をゴシゴシとこするようにして、しっかりと刺激しましょう。

【肝臓のゾーンを刺激】
右の足裏には、肝臓のゾーンがあります。肝臓は、ストレスや感情をしずめるためにも働く臓器です。ストレスがたまっていると肝臓のゾーンがかたくなり、指圧棒の先で刺激すると、穴があいたようにへこんだままのこともあります。肝臓のゾーンを刺激すると、こり固まった感情がゆるんでいくのが感じられるでしょう。

●肝臓のゾーン

ゾーンを刺激すると痛みが強いときは、肌にクリームやオイルをつけてすべりをよくすると、痛みがやわらぎます。痛みをガマンする必要はありませんが、刺激がイタ気持ちいいという感覚になるまで根気よく刺激を続けていきましょう。

足刺激は全身の血流を促すので、力が入りやすく緊張した体をゆるめることができます。

足刺激のあとのH.Yさんの足裏は、きれいなピンク色になって、肌もふっくらとしています。

きよみ先生：「足刺激は毎晩のお風呂のときに、湯船の中で行うのもいいですよ。指をぐるぐると回すだけでもいいので、ぜひ続けてみてくださいね！」

H.Yさん：「年齢的に、体の衰えがだんだん気になってきているので、少しずつでも続けていきたいと思います」

日常生活で少し体を動かすようにするだけでも、ストレス解消になり、体をゆるめることにつながるのだとか。電車での外出のときに、１駅分歩いてみるなどの運動も一緒に始めてみるといいですね！

次回の記事では、３週間のモニター体験によるH.Yさんの体調や足相の変化を、くわしくお伝えします。体に力が入りやすい人や心配性の人は、指先のストレッチを毎晩の習慣にしましょう！

取材・文／牧内夕子　イラスト／湯沢知子

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