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理学療法士と助産師が解説!「 産後ダイエット」体型を戻す運動法と女性ホルモンをコントロールするコツ
こんにちは! 理学療法士でトレーナーの伊藤です。今回は産後の体をもとに戻す方法をお届けします。最初におすすめの運動法の紹介、そして助産師・瀧口小百合さんからは産後に意識してほしい女性ホルモンの変化とコントロールのコツ、生活習慣などについてのお話です。更年期以降の過ごし方にも影響してくるので女性は必見です。
Contents 目次
産後の体を元に戻す方法は?
ほっそりとしたウエストは、女性の標準的な美しさのようなイメージがありますが、これは産後の女性にとっては優先されるべきものではありません。
産後の体型を元に戻していくためにまず行うことは、お腹まわりのインナーマッスルを鍛えることです。インナーマッスルを鍛えることで、ガードルのように内臓を支え、骨盤を正しい位置に保持することができます。そして、やせやすい体になり、結果的に体重は自然と落ちていきます。
筋トレや有酸素運動を行う前に、まずはインナーマッスルを鍛えていきましょう。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を行うことで脂肪燃焼効果はありますが、産後のボディラインを元に戻す効果はあまり見込めません。
また、産後は外に出て運動する時間を確保することが難しいママさんたちが多いです。そのため、家の中でいつでも簡単にできる「うちトレ」を継続して行っていくことが産後の体型戻しにはおすすめです。
産後のボディラインを整えるインナーマッスルの鍛え方
今回は産後のボディラインを整えるエクササイズを2つご紹介します。
【ハーフブリッジ】
1.あお向けで、ミニボール(タオルでもよい)をひざの少し上の部分で軽くはさみます。両手をお腹にあてて、鼻から息を吸ってお腹をふくらませます。
2.口から息をはきながら、ゆっくりとお腹を凹ませていきます。このときに、お尻の穴を軽く締めながら、お尻を少し床から持ち上げます(骨盤をゆっくり後傾させる)。お尻を持ち上げた状態で3秒キープします。
3.ゆっくりとお尻を下げていきます(骨盤をゆっくりもとの位置に戻す)。
この動作を10回行いましょう。
*ミニボールを脚に軽くはさんで内ももを締めることで、骨盤底筋群を引き上げる感覚がつかみやすくなります。
【お腹のインナーマッスルを意識したもも上げ】
1.あお向けで両ひざを立てて腰の下に手を置き、腰のスキマができないように腰で両手をつぶします。
2.腰のスキマができないように、息を吐きながらひざを上げていきます。ひざを上げる高さは、腰のスキマができない高さまででOKです。
3.息を吸いながらゆっくりと足を床に戻していきます。
この動作を左右交互に合計20回行いましょう。
産後のボディラインを整えるためには、まずインナーマッスルを鍛えることが大切です。インナーマッスルを鍛えることで関節が正しい位置に整い、体重は自然と落ちていきます。今回ご紹介したエクササイズを子育てのスキマ時間に、あるいは赤ちゃんと一緒に楽しみながら取り組んでみてください。
女性ホルモンをコントロールして心も体も健康に
ここからは、助産師の瀧口がお届けします。
女性ホルモンであるエストロゲンは、20代後半から30代前半でピークとなり、あとは徐々に少なくなっていきます。
閉経後や40代以降の女性が感じる心身の変化には、この女性ホルモンが大きく関係しています。ホルモンバランスを整えたり、活性化させたり、あるいは女性ホルモンに似た働きをする成分をとることで、女性ホルモンバランスの乱れに対策することができます。
産後のママさんたちは、ホルモンバランスがジェットコースター並に変化して「ゆらぎ」が大きくなる時期です。
産後から女性ホルモンのことを意識しながら生活することで、更年期以降も心と体のバランスを整えながら生活することができていきます。
心と体を整えていくためには生活習慣を見直していくことが大切
心と体を整えていくためには「生活習慣」を見直していくことが大切です。
(1)運動習慣を身につける
忙しいお母さんたちには、家事をしながらの「ながら体操」や、楽しくできる運動などスキマ時間に続けられるものを行っていきましょう。お子さんとできる体操もよいですね。
(2)食生活を整える
大豆イソフラボンを含む、豆腐、揚げ、きなこ、豆乳、納豆などを意識してとりましょう。一日一食は和食にするなどもよいです。それに加えて、たんぱく質やミネラル、鉄分を含む食品をとることも心がけてみてください。
(3)質のよい睡眠をとる
しっかり、ぐっすり眠ることで自律神経が整えられます。睡眠環境を心地よいものにして、寝る前のスマホやパソコンは控えめに、暗い環境で短時間でも質のよい睡眠をとりましょう。
(4)自分が心地よいと思うものをとり入れる
自分が心地よいと思うもの、コト、趣味などをもち、トキメキを大事に過ごすことで、脳からドーパミンが分泌されて前向きに過ごすことができます。
これらを参考にしていただき、ご自身の心と体の声に耳をかたむけ、毎日を自分らしくいきいきと過ごしていってくださいね。
【監修協力】
産前産後onlineチームケアMY Team/助産師・瀧口小百合さん
山口大学医学部保健学科助産師コース卒業(看護師、保健師、助産師)
東京大学病院女性外科勤務
結婚後神奈川のフリースタイル分娩の湘南厚木病院産科勤務
助産師、保健師、看護師の資格を取得後、東京大学病院女性外科にて勤務。
その後、結婚して神奈川のフリースタイル分娩をしている総合病院で助産師として働き、夫の転勤にて退職後、専業主婦として小学生2人の子どもを育てており、兵庫、横浜、旭川の転勤経験あり。
転勤先で出会ったお母さんやお子さんたちとの関わりの中から病院勤務時代では知らなかった育児の心配などさまざまな声を聞き、子育てするお母さんたちの支えになりたいと感じる。
お母さんがひとりの女性として楽しく元気に自分らしく過ごしていけるお手伝いをしたい、という思いから産前産後オンラインチームケアMy Team に参加。
現在、オンラインにて母子相談を行なっている。