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土踏まずの色が暗い人は絶対に見過ごさないで! たまった宿便をデトックスする足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、便通が悪く、お腹が張って苦しいほどだそうです。将来の病気を防ぐためにも、絶対に見過ごしてはいけない便秘のサインをご覧ください!
Contents 目次
きゃしゃな足の形は、繊細な性格の「気配り足」
今回のモニターは、会社員をしている30代後半のM.Cさんです。生理の前には必ず便秘になり、ふだんからお腹が張って苦しいそうです。
さっそく足をチェックし始めたきよみ先生ですが、最初に指摘したのは意外な足相でした。
きよみ先生:「足全体のカーブがやわらかく、きゃしゃな形をしています。M.Cさんはすごく繊細な方ですね! よく言われませんか?」
繊細な足、と言われてM.Cさんは意外そうな表情を浮かべていました。
きよみ先生:「こういう足の形の人は、周りに気配りができる人が多いのです」
M.Cさんと一緒に来ていた友人の方は、気配り足の話に納得の様子でした。
M.Cさんの友人:「細かい気遣いができるので、本当に素敵な人だと思います」
同じ足の形の人は、自覚はなくても、じつは気配りじょうずな人なのかもしれません! 自分の足を見比べてみてくださいね。
大腸の働きの悪さを示す、赤紫色の土踏まずに注意!
きよみ先生:「足相を見ると、大腸の働きの悪さが明らかです。なぜかというと、両方の足裏の真ん中である、土踏まずの色がとても黒く見えるからです」
たしかに、丸で囲んだ土踏まずの色が、赤紫がかった暗い色に見えます。
きよみ先生:「便秘をくり返すと、滞った便が腸壁に張りついてしまいます。これが宿便です。腸のゾーンがある土踏まずの部分が黒っぽい赤紫色に見えるということは、腸に宿便がたまっていることを示しています。あとは、お腹のガスも出ていないですね」
きよみ先生によると、消化器にお悩みのある人は、胃・十二指腸・膵臓のゾーンにちりめんじわが寄っている場合と、M.Cさんのように腸のゾーンの色が悪い場合があるそうです。M.Cさんは胃・十二指腸・膵臓のゾーンにちりめんじわが寄っていないので、食べものを消化する働きには問題がないそうです。にもかかわらず、腸のゾーンである土踏まずの暗い色が際立っています。これは、大腸のぜん動運動が弱く、宿便がたまった状態を示すのだそうです。
●足裏のゾーンマップ
きよみ先生:「腸のゾーンに細かいしわが多いことと、足の外側の皮ふが固くなっていることも大腸の不調に関わる足相です。また、腸のゾーンを指で押すと、黄色くなって色がなかなか元に戻りません。足裏にこれらのサインが見られる人は、見過ごさないようにしましょう! 将来、大腸の病気にならないために、今のうちに対処が必要です」
●土踏まずの部分に細かいしわが多い
きよみ先生:「まずはたまった宿便を出すように働きかけましょう! 便通のために心がけていることはありますか」
M.Cさん:「以前は薬を飲んでいました。今はイヌリンというサプリメントや、食事で食物繊維を多くとるようにしています」
きよみ先生:「食物繊維をたくさんとるときは、水分もたくさんとるようにしましょう。朝起きたら白湯を飲むようにすると、大腸の働きが目覚めてくれますよ。白湯を飲むと、細胞に温かさがしみわたるような感じがすると思います。大腸の働きを活発にするために、白湯は1日中飲んでいてもいいくらいです」
白湯といえば、レンジで温めたものを飲むこともあると思いますが、きちんと火で沸騰させてから冷ましたもののほうが、体に働きかける効果が高いそうですよ。
きよみ先生:「これから最高気温が15度を越え、体が冷えなくなってきたら、白湯の代わりに、常温の水か冷水をたっぷり飲むのも大腸を活発にするのに効果的です。ぜひ試してみてください」
宿便がたまっていると感じる人は、まずは朝の白湯を飲むことを習慣にしてみましょう!
大腸のぜん動運動を活発にする足刺激テクニック
今回は、腸のゾーンを刺激して、大腸のぜん動運動をしっかりと活発に動かすための足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【腸のゾーンを刺激】
●左足の腸のゾーン
左足の土踏まずにある腸のゾーンは、カタカナのコの字形です。腸の中にたまった宿便を流すようにイメージしながら、指圧棒の先を、大きくコの字を書くように動かします。
●右足の腸のゾーン
右足の土踏まずにある腸のゾーンは、英語のLを逆にした形です。かかと側からスタートし、逆L字をなぞるようにして刺激しましょう。
ゾーンを刺激すると痛みが強いときは、肌にクリームやオイルをつけてすべりをよくすると、痛みがやわらぎます。痛みをガマンする必要はありませんが、刺激がイタ気持ちいいという感覚になるまで根気よく刺激を続けていきましょう。
また、指圧棒の頭(丸くて大きいほう)を土踏まずに当てて、ゴシゴシとまんべんなく刺激しましょう。自分の手で刺激するときは、人さし指の第二関節を曲げて、角を当てるようにします。
きよみ先生が腸のゾーンを刺激すると、M.Cさんは足裏に強い痛みを感じたようです。
きよみ先生:「全然力を入れて押していないのですが、働きが悪い腸のゾーンは痛みを感じますよね。調子がいいほかのゾーンを同じように押しても、痛くはないはずです」
M.Cさん:「えっ、これって同じ力なのですか…。続ければだんだん痛くなくなるのでしょうか?」
きよみ先生:「M.Cさんは腸に滞りがあるので、ここだけ圧倒的に痛いのです。足刺激を続けて滞りがなくなれば痛みはなくなりますし、だんだんと便通がよくなってくるはずですよ」
しばらく足刺激を続けると、M.Cさんが驚きの声をあげました。
M.Cさん:「ちょっと痛くなくなってきてる! 先に刺激をしたほうの左足が全然違う色になっていますね。あと、かゆくなってきました!」
きよみ先生:「暗い赤紫色だった足色が、明るいピンク色に変わってきていますよね。左足がかゆいのは、血行がよくなって新陳代謝を促しているからです。足は強く押して刺激しなくても、手でふれただけでも色が変わるのですよ。足にふれることを習慣にしてくださいね!」
M.Cさん:「不思議ですね…!」
きよみ先生:「宿便を出すことというのは、じつは日常的に行われています。皆さんもふだん、トイレを流しても便器に便がついて残ってしまう経験がありませんか? そのような便が宿便です。腸のゾーンをしっかり刺激すればするほど、便がどんどん出てくるようになるはずですよ」
足刺激が終わったあとの足相をチェックしてみましょう。足刺激前は、土踏まずの色の暗さが目立っているのに対して、足刺激後は全体的にピンク色になっています。
●足刺激前
●足刺激後
便秘をくり返しやすい人は、ふだんから腸のゾーンの刺激を続けて、宿便の排出を促してあげましょう!
次回の記事では、足刺激を3週間続けたM.Cさんの体調変化について、くわしくお伝えします。便通の悪さが気になっている人も、この機会にお腹スッキリを目指しましょう!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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