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CATEGORY : ヘルスケア |睡眠

眠るときは真っ暗に。明るい環境で寝ると太る、その理由は? 海外研究が報告

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夜更かしする女性

眠るときに室内が明るいと、太りやすいと聞いたことがあるでしょうか。そんな研究がこれまでにも報告されていましたが、肥満とよく眠れないといった睡眠の質や寝不足とは意外にも無関係らしいのです。このたび海外研究によると、自律神経の働きに異常が起こるために結果として肥満につながるようだといいます。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

翌朝の血糖値に異常あり?

寝苦しい様子の女性

照明やテレビがついていたり、外の明かりが差し込んでいたりする明るい室内で寝ていると、太りやすくなってしまうほか、糖尿病やメタボにつながるという研究が報告されています。原因としては体内で糖の処理がうまくいかずに、脂肪をため込むようになるなどの好ましくない影響が現れているのではないかと考えられています。

今回、米国の研究グループは、健康な若い成人20人を対象として、明るいなかで眠ると本当に代謝に影響があるのか、そしてどんなメカニズムが作用しているのかについて、調べてみました。参加者を暗いなか(3ルクス以下)で2晩眠るグループと、ひと晩は暗いなかで、翌晩は明るいなか(100ルクス)で眠るグループに分けて、睡眠中の脳波や心拍数、翌朝の血糖値、1日のメラトニンの変化などを測定し、比較しました。

光の影響によって交感神経を活発に

寝る前にスマホを操作する女性

こうした比較からわかったのは、明るいなかでひと晩眠ったグループは、暗いなかで眠ったグループに比べて、翌朝にインスリン抵抗性が高い、つまり、インスリンに対する反応が悪くなって、糖をうまく代謝できなくなることです。

眠りが浅いことも確認されましたが、睡眠中に高まると知られているホルモンのメラトニンには差が見られませんでした。ところが、明るい環境で眠っている場合には、睡眠中の心拍数が高く、心拍数の変動が少なくなっているとわかりました。ここから、夜には休んでいるはずの交感神経が活発になっていると考えられました。さらに、交感神経が活発なほど、インスリン抵抗性が高くなることもわかりました。

この結果から、たったひと晩でも明るい環境で眠ると、心臓や内分泌の働きによくない影響を与える可能性があるとようだと判明しました。それはおそらく光によって交感神経が活発になるためではないかと、研究グループは結論づけています。

その影響は、心臓や血管の健康にも及ぶと指摘しています。肥満予防だけでなく、心臓と血管の健康のためにも、眠るときはできるだけ暗くするほうがよさそうです。

<参考文献>

https://news.northwestern.edu/stories/2022/03/close-the-blinds-during-sleep-to-protect-your-health/

https://www.pnas.org/doi/full/10.1073/pnas.2113290119

https://fytte.jp/news/healthcare/68120/

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