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[メソッド&体験レポ]1か月の足裏刺激で冷えが改善し、睡眠の質がアップ。便秘も解消したセルフケアの方法を紹介!
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断を実録レポートします。今回のモニター・Sさんのお悩みは「冷え性や便秘」です。体の不調を軽くして元気をとり戻す足刺激テクニックから、1か月のセルフケアによって表れたSさんの変化まで、まとめてお伝えいたします!
Contents 目次
足裏を見ただけで、直前の行動や体調がズバリ当たる?!
今回きよみ先生のサロンを訪れたSさんは21歳。職場のチームでは最若手となるそうですが、日ごろから体が弱く体調不良の日が多いので周りから心配されることが多いのだとか。さっそくきよみ先生に足裏を見ていただきましょう!
きよみ先生:「昨日の夜はスマホを見ずにお休みになったようですね」
Sさん:「なぜわかるんですか?! そうなんです、いつもはスマホを見ながら夜更かししてしまうんですが、昨日は珍しく使わずに早く寝ました」
きよみ先生:「寝る前のスマホは電磁波で脳を疲れさせるので、大脳の反射区がある親指の色が白く、感触もプニュプニュと弾力がなくなります。今日のSさんの親指は弾力があるので、昨日はスマホを使わず電磁波の影響を受けてないな、とわかりました」
足裏を見るだけで、昨夜の様子をズバリと当てられてしまったSさん。足相は体調から生活習慣まで正直に表れてしまうようです。思い当たる人は自分の足相を見てみましょう!
体調不良が続く原因は「かかと」に表れている?!
足裏にある足相は、不調の原因を教えてくれる重要な情報源です。今回、最初にきよみ先生が注目した部分は「かかと」。一体どんな不調を示しているのでしょうか?
きよみ先生:「Sさんの足の形は、かかとの幅が狭く華奢な印象です。かかとは生殖器と対応している部分なので、子宮や卵巣に何らかのトラブルが起きている可能性がありますね。
足相Point【かかとの幅が狭い】
⇒現在、子宮や卵巣のトラブルにつながりやすいことを示す足相です。
きよみ先生:「こうしてかかとに触れると、私の手のほうが温かく感じますよね? それはSさんのかかとがとても冷たいからなんです。冷え性でお悩みですよね。朝起きるのがツラいのではないですか?」
Sさん:「そうなんです、朝が弱くて…。冬だけでなく1年中手足が冷えていて、特に寝る前がツラいです」
きよみ先生:「足相全体から見て、本来Sさんは子宮が弱い体質ではないのですが、体の冷えによって子宮の働きが弱くなっています。冷えていると夜の睡眠の質も低下してしまうので、疲れがリセットできずに朝起きるのもツラくなっている状態です。冷えが自覚しづらくなっているようなので、基礎体温をつけて意識してみては? おそらく35℃台になっているはずです。」
足相Point【かかとが冷たい】
⇒ふれた手のほうが温かく感じたら、子宮が冷えているサイン。血色が悪くなっている場合も冷えを示します。
最近疲れが取れない、眠りが浅いと感じている人は、自分のかかとをチェックしてみましょう!
「土踏まず周辺」に表れる弱点とは?
きよみ先生:「昨日の夜は何も食べずに寝てしまったようですね?」
Sさん:「え!? そんなこともわかるんですか? 確かに昨日は食べずに寝てしまいました。最近は1日に夕飯1食だけという日も多いです」
きよみ先生:「土踏まずの血色が悪いことからSさんはもともと消化器の働きが弱い体質だとわかります。特に今日は胃の反射区がへこんでいるので、昨夜は食事をとらず、胃が空っぽであることがわかるのです。Sさんは消化器の不調を示す足相が多く出ていますね」
Sさん:「消化器といえば、便秘がちでいつもお腹が張っているみたいで苦しいです」
きよみ先生:「大腸よりも小腸の反射区ゾーンの血色が悪くシワが多いので、便が出にくいというよりも、消化・吸収の働きが低下しているようですね。腸は心のバロメーターでもあるので、不安やストレスを感じている現在の状況を表しています。腸内細菌の環境を整えることが心と体の元気につながります」
足相Point1【土踏まずの血色が悪い】
⇒1のゾーンには胃・十二指腸・膵臓の反射区があり、血色の悪い人は消化器の働きが弱いことを示します。
足相Point2【小腸の反射区にシワが多い】
⇒2のゾーンが小腸の反射区です。ここの色が悪くシワが多い人はもともと胃腸が丈夫でないことを示します。
足相Point3【食道の反射区にシワのような線が多い】
⇒3のゾーンの色が悪く、線が入りシワっぽくなっています。ここは食道の反射区で、同じような足相の人は、お腹が張りやすくなるので炭酸飲料を控えたほうがよさそうです。
Sさんの不調の原因は、「子宮の冷え」と「消化器の働きの弱さ」からきていることがわかりました。ふだん何となく体が重い、疲れがとれない、と感じている体調不良も、原因を明らかにすることでより具体的な対策がとれるようになりますね!
元気のカギは冷え対策! 体温をアップさせる足刺激テクニック
Sさんの場合は冷えを改善させることが、体の調子を上げていくためのスイッチになるそうなので、おすすめの足刺激テクニックを教えていただきましょう!
【足裏全体を刺激する】
足裏でめん棒をコロコロ転がして刺激し、足全体の体温をアップさせましょう。
【親指全体をもみほぐす】
親指を刺激するとストレスなどで乱れがちな自律神経の働きが整います。指先を立てて、足の親指全体をしごくようにしてグイグイ刺激しましょう。親指をしっかりもみほぐすと全身がポカポカ温かくなるのを感じられますよ。
【腎臓の反射区をプッシュ】
腎臓の反射区への刺激は、冷え改善のための基本テクニックです。手の指角でしっかりとプッシュします。
〈腎臓の反射区の場所〉
左手の親指に右手の人さし指をひっかけるようにすると、指角でしっかりとプッシュをすることができます。
きよみ先生:「足刺激を行うなら、朝が効果的。出かける前に行えば、元気に1日を過ごすことができます。食欲がないときは、白湯やお茶など温かい飲み物だけでも飲んで、胃の中に温かいものを入れてあげてください」
左足だけ行うと、すぐに足全体の血色がよくなり赤みが出ているのがわかります! 刺激をしたのはふたつのポイントだけですが、ふれていない部分まで血色がよくなっています。
きよみ先生:「この足刺激を続けていると、朝もすっきり起きられるようになり、食事もしっかりとれるようになるはずです。」
Sさんには、このあと1か月間、きよみ先生のアドバイスにしたがって足刺激を続けてもらいました。続いては気になる変化のレポートです!
足ウェルネス実践編! ツラい冷えと便秘がラクになった1か月間の足刺激生活レポ
前回の足相カウンセリングで、冷えと消化器の不調を指摘されていたSさん。先生に教わった足刺激方法をご自宅ではどのように行ったのか教えてください!
Sさん:「起床後(8時くらい)、入浴後(23時くらい)、就寝前(24時くらい)のタイミングで1日3回行いました。朝、起きてすぐと夜、寝る前はベッドの上で、お風呂上がりはリビングで行いました。私は指の力が弱いので、ツボ押し棒を使って足刺激をしました」
Sさんが使っていたツボ押し棒がこちら。
ピンポイントでしっかり刺激したいときや、力が入りにくい人にはこうした道具を使うと続けやすいですね。
最初はツラかった痛みが、だんだん「痛気持ちいい」感覚へ
サロンに伺ったとき、実際にきよみ先生に足裏の腎臓の反射区をプッシュしてもらったSさん。実はその場では泣きたいほどの痛みに耐えていたのだとか! 不調がある場所は痛みを強く感じるとのお話でしたが、その後自分で足裏を押してみたときの感覚はどうだったのか、気になります。
Sさん:「最初は腎臓の反射区の場所を押すと、『けっこう痛いな』という感覚がありました。親指への刺激も同じです。だんだん回数を重ねるにつれて痛みがほぐれてきたのか、「痛気持ちいい」という感覚に変わっていきました。ツボ押し棒も最初は太いほうで行っていましたが、慣れてからは細くて力が入りやすいほうで行うようになりました。足刺激を行っていると、足裏がポカポカしてきます」
「お腹の張りがなくなった!」体調変化は1週間後に実感
足刺激を始める前は、足裏の土踏まず周辺の血色が悪く、シワも多かったSさん。便秘がちでお腹の張りを気にしていましたが、その後はいかがでしょうか?
Sさん:「1週間ほどで、お腹が張っていないことに気がつきました。今回いちばん効果を感じたのが、便秘改善です。今までは朝食を食べるとすぐにお腹が痛くなるので、基本的に昼食と夕食しか食べていませんでしたが、最近は軽めに朝食をとれるようになりました。お腹が張って痛くなることもなく、少なかった排便ペースも増え、自然にトイレに行きたいと感じることが増えました。足裏に多かったシワも減った感じがします」
毎日の冷えが少なくなり夜もしっかり眠れるように
Sさん:「足刺激を始めてから15~20日くらいたつと、寝るときに手足の冷えが気にならなくなりました。今までは布団に入っても体が冷えてすぐに眠れなかったのですが、最近はすぐに眠りにつけるように。日中も毎日のように感じていた手足の冷えが、2日に1回感じるか感じないかくらいになってラクになりました」
夜の睡眠の質が高まると、疲れもリセットできるようになりますね! そのせいか、朝の目覚めにもいい影響が出ているそうです。
Sさん:「以前ほど朝起きるのが苦痛ではなくなりました。朝は頭がぼーっとして布団から出るのがツラかったのですが、冷えを感じなくなったのと同じころから朝の目覚めもスッキリしてきました。最近は朝から家事ができるように早起きを心がけるようになりました」
また、以前は飲み物はコーヒーを飲んでいたのを白湯に変え、毎日のシャワーを1週間に1~2回は湯船に浸かるように心がけたそうです。
きよみ先生が「冷えを改善させることは、体の調子を上げていくためのスイッチ」だとお話されていましたが、まさにその通りですね!
きよみ先生からの足相診断とアドバイス
Sさんの足相変化をきよみ先生にもみていただきました。
きよみ先生:「前回に比べて指の形がまっすぐに整いましたね! 親指と人さし指のすき間が大きく開いていたのが狭まり、曲がっていた小指の形もまっすぐに。こうした指の形の変化は自律神経が整ったことを表します。指先の色も赤みがさしているので、血行がよくなっています。冷えが改善したことで、眠りの質が高まったと実感されたんですね」
【前回の足相】
指の向きがバラバラで、小指も曲がっている
【今回の足相】
指がまっすぐに整い、足全体も細く華奢な印象から横幅が出てしっかりした形に
きよみ先生:「土踏まず付近の小腸の反射区に多く見られたシワも減っているので、消化器の調子も整ってきたようです。このまま足刺激を続けると、春を迎えるころにはもっと体の軽さを感じるようになると思います。また白湯をとる習慣を始めたこともいいですね。冷たい飲み物は極力避けてほしいので、お酒の席などでも温かい飲み物をチェイサーにするようにして、体を冷やさないよう気をつけてみてください」
Sさんからも、これから足刺激を始めてみたい人にアドバイスをお願いします!
Sさん:「自分の体にいろいろな変化を感じたので、これからも続けていきたいです。体の変化もそうですが、『早起きを心がけよう』『朝食をとるようにしよう』といった心の変化もあったことに驚きです。また、最初はとんでもなく痛い足刺激ですが、続けているうちにその痛さがクセになってくる感覚がおもしろかったです。自分の指でも簡単に刺激できるのでテレビを見ながら、お風呂に入りながら、どこでもできるのが魅力的ですね!」
いかがでしたか? わずか1か月でもいろいろな変化が出ていましたね! 足刺激で体調を整えることで、生活への意識も変わってきたSさん。気になる体調がある人は、足刺激を始めてみませんか。
取材・文/牧内夕子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身の体調管理を、足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。
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