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夏に向けて、春の不調・疲れを一掃しよう! 鍼灸師が伝授するセルフケアのコツと耳マッサージ

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夏に向けて、春の不調・疲れを一掃しよう! 鍼灸師が伝授するセルフケアのコツと耳マッサージ

何かと忙しかった春から夏に向けて少しずつ季節が移りつつある5月。GW後もなかなか通常モードに切り替わらない、疲れが抜けない…という人もいるかもしれませんね。今回は、4月に開催した「Fan!Fun!FYTTE」オンラインクラス『春のデトックス養生』から、 鍼灸師で心理カウンセラーの松原麻実先生がオススメする体と心のセルフケアをご紹介! 活動的になる夏に備えて、春にたまった疲れとモヤモヤをデトックスしていきましょう♪

監修 : 松原 麻実

札幌青葉鍼灸柔整専門学校卒業後、北海道、東京の鍼灸院兼アロマサロンで鍼灸とオイルマッサージの経験を積む。AEAJ認定アロマセラピスト・アロマインストラクター、心理カウンセラーなどの資格をもち、2021年1月、恵比寿にて鍼灸アロマ治療院、心理カウンセリングルーム、専門スクールを行う「恵比寿からだとこころ」をオープン。体と心のバランスを整え、元気と笑顔を取り戻す時間を提供している。
恵比寿からだとこころ

Contents 目次

4、5月の不調を引きずらず、夏に向けて心身を整えよう!

春は生活環境が変わったりしてワクワクと気持ちが盛り上がる反面、気温差に体がついていけず、心身の不調を感じる人が少なくありません。

「花粉症や寒暖差などが体の負担となり、最近は春が苦手という方が増えている気がします。季節的にいうと、春は草木が芽吹き、冬眠していた動物が目覚める季節です。人間も同じように1年の中でも最も変化がある時期だといえます。しかし本来、人間は変化を嫌うものなので、些細なことでもいつも以上にストレスを感じて自律神経が乱れやすくなります」(松原先生)

春の不調の原因となる自律神経の乱れ。自律神経にはアクセルとなる交感神経と、リラックスモードの副交感神経があります。両方がきちんと働いている状態がよい状態ですが、どちらかが乱れているとさまざまな不調が現れやすくなります。まずは自分の自律神経の状態をチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いのはどちらですか?

交感神経優位型

□首・肩がこる
□頭痛(締めつけられるような頭痛)
□常に考えごとをしている
□寝つきが悪い、眠りが浅い、早朝に目が覚める
□感覚過敏(聴覚、痛み刺激に過敏)
□目が乾きやすい
□便秘や下痢になりやすい
□手足だけが冷えている

副交感神経優位型

□身体のだるさ、重さがある
□不安がある、やる気がでない
□頭痛(片頭痛)
□ぼんやりして頭が働かない
□朝、起きられない
□全身が冷えやすい
□皮膚が乾燥しやすい、咳が出る
□アレルギーが出やすい

「まずご自身がどちらの自律神経に不調があるのかを知り、それに合わせたケアが必要です。交感神経が優位型の人は夜の過ごし方が大事になります。炭酸泉などぬるいお湯に浸かったり、香りをとり入れたりして、リラックスを心がけましょう。また目もとを温めたり、自然にふれたりするのもいいですね。一方、副交感神経が優位という人は、朝の過ごし方が大事になります。朝、熱めのシャワーを浴びて交感神経のスイッチを入れるとよいでしょう。ラジオ体操や筋トレもオススメ。面倒でも少し体を動かすようにしてみてください」

心のケアに“反論トレーニング”を実践してみよう!

春の不調は体調だけでなく、メンタルに現れることも。クヨクヨしやすい、物事をネガティブに考えてしまうという人は心理学的なアプローチをとり入れてみましょう。

「春は最も変化が多い季節で、メンタルの不調が出やすい時期でもあります。心の不調にぜひ試してもらいたいのが、“反論トレーニング”です。新しい環境に不安を感じたとき、人から言われたことに落ち込んだときなどに、客観的に<それって本当?><本当はこうなんじゃない?>などと、心の中で反論してみます。紙に書き出したり、声に出してみてもいいでしょう。そうすることで、別の視点から不安やショックな出来事を冷静に分析できたり、今、何をすればいいのか明確になったりして、心の衝撃をやわらげることができます。このトレーニングを続けると実際に思考が楽観的に変わっていくことも研究からわかっているので、ぜひ試してみてください」

〈反論トレーニングの例〉

□新しい職場が不安で、気持ちが落ち着かない
→ 不安な気持ちはわかるけど、今はうまくいっているよね。
→ 不安は消えないけど、これからのことはわからないから何かあったら相談できる人を決めておこう。
→ 不安は消えないけど、〇〇の準備はしておこう。

耳マッサージで全身の血行をよくしよう!

耳のイラスト

次に、松原先生が施術の最後によく行っているという耳もみ&耳マッサージをご紹介しましょう。耳には全身の反応点が集まっているので、体調や自律神経を整えるのにオススメです。

「春は気圧の変化が大きいので、耳まわりの循環をよくすることで気圧の変化に左右されにくくなります。耳には全身の反応点があるので、耳全体をしっかりもんでいきましょう。耳をほぐすことで反応点だけでなく、目や頬、あごなどのこりやすい顔の筋肉をほぐしていくこともできますよ」

〈耳もみ〉

松原先生

まず初めに耳の外側を親指と人さし指でつまんで上から下に向かって、軽くもんでいきましょう。痛いところがあれば、そこに疲れがある可能性があります。肩こりがある人は耳の中間くらいの位置を、目が疲れている人は耳たぶをよくもみましょう。

松原先生

次に内臓の反応点が多く集まる耳の内側(耳の穴の上のエリア)をマッサージしましょう。まず下のほうのくぼみに人さし指を入れ、指の腹でゆっくりと数回まわします。次にうえのくぼみにも指を入れてまわします。

〈耳マッサージ〉

(1)耳の上のほうをつまんで、下のほうへゆっくりとぐっと引っ張ります。
(2)そのまま前方へ向かってゆっくり引っ張ります。
(3)最後に耳たぶを持って上のほうへゆっくり引っ張ります。

耳をもみほぐしたあとは、老廃物を耳下腺に流していきましょう。

松原先生

耳を人さし指と中指で挟んで手を顔に当てたまま、まっすぐ下へ移動させ、老廃物を流していきます。複数回、くり返しましょう。これで頭のモヤモヤもスッキリ!

耳がポカポカになる耳もみ&耳マッサージ。脳や全身を活性化させるので、朝のメイクタイムや仕事前、眠気が出る昼食後などに行うのがオススメです。短時間でできるので、習慣としてふだんの生活にとり入れてみてくださいね。

文/庄司真紀

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