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在宅勤務などで歩く機会、減ってない? ドクターが解説! 骨を強くする生活習慣と“骨活レシピ”2品

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レモンのレアチーズケーキ

コロナ禍で在宅勤務が増えて歩くことが極端に少なくなっていませんか。運動不足は筋肉だけでなく、骨も弱らせてしまいます。骨密度のピークは 20~40歳代といわれ、骨の老化は働き世代も要注意の健康問題です。そこで、今回は、そしがや大蔵クリニック院長の中山久德(ひさのり)先生に骨の健康を維持する方法をうかがいました。

監修 : 中山 久德

なかやま・ひさのり 骨粗鬆症学会認定医 そしがや大蔵クリニック 院長。国立山形大学医学部卒業後、東京大学医学部アレルギーリウマチ内科に入局。2012年4月、世田谷区砧にて『そしがや大蔵クリニック』を開院。リウマチ内科医として、関節リウマチ・膠原病・骨粗鬆症の診療に従事。全身疾患の臨床経験を生かし身体の全般についても診察。テレビ、雑誌などでも活躍。

Contents 目次

在宅勤務の人は特に注意

脚の骨

「寝たきりの人の場合、1週間で1%くらい骨密度が落ちるとされ、人によっては数週間で1年分の骨量を失うことも。寝たきりではないにしても、週のうち多くを在宅勤務で過ごし、食事は宅配、家のなかの最低限の移動しかしないとなると、これに近い状態であるという危機感はもったほうがいいかもしれません。骨密度の低下は男性では50歳ごろから、女性の場合は閉経後に拍車がかかるので、その年代は特に注意が必要です」と中山先生。

巣ごもり期間が長くなると、運動不足に加えて、日光を浴びないことで骨をつくる大切な栄養素であるビタミンDの不足も懸念されています。

「骨をつくるうえで大切な栄養素はカルシウムだけではありません。カルシウムの吸収をうながすビタミンDは日光を浴びることによっても体内で生成される栄養素。食事でも摂取できますが、紫外線照射によって皮膚でつくられるほうが多いといわれています。近年の研究で、ビタミンDは脳と筋肉の協調を高める働きをもち、転倒のリスクを減らすことがわかっています。何か月も家のなかにいる時間が長い巣ごもり生活が続いたあと、いつもより筋肉や関節のしなやかさが失われていることで、転びやすい体になっていることも予想されます」

骨を丈夫にする習慣

ウォーキング中の女性

丈夫な骨を維持するために必要なのが、「骨に刺激を与える運動」「適度に日光を浴びて皮膚に紫外線照射」「十分なカルシウムの摂取」が不可欠だと、中山先生は話します。

「骨は重力の負荷がかかることと振動を与えてあげることで活性化していくという性質をもっています。いちばん簡単で効果的なのはウォーキング。一歩一歩かかとに刺激を受けながら歩くことがポイントです。屋外でのウォーキングは日光を浴びて皮膚でビタミンDもつくり出せます。ただし、これからの季節は日光にあたる時間は晴天時であれば15分、曇り空でも30分程度で十分です。強い直射日光に当たる必要はないですが、UVケア重視で体中を覆ってしまうより、両ひじまで皮膚は出した状態で歩くことがオススメです」

また骨を丈夫にするのに大切な栄養素といえばカルシウムですが、そこには意外な盲点があると中山先生は言います。

「カルシウムは吸収率が悪い栄養素で、いちばんいいと言われている乳製品でも含まれているカルシウム量の50%くらいしか吸収されず、小魚は30%程度とさらに少なくなります。野菜のなかでは小松菜に多く含まれますが、食物繊維が含まれていることでカルシウムの吸収を邪魔してしまうため、20%くらいしか吸収されないといわれています」

そこでオススメなのが、クエン酸と一緒にカルシウムをとること。

「クエン酸はカルシウムのイオン化を促進して吸収しやすくする『キレート作用』をもっています。レモンは果物のなかでもクエン酸含有量がトップクラスですから、カルシウムを多く含む乳製品などと一緒にレモンをとり入れるといったひと工夫をすることで、より効果的に摂取できます」

骨にもいい! レモンを使ったアレンジレシピ

レモンクリームパスタ

レモンクリームパスタ

【材料/1人分】
パスタ…100g
きのこ…50g
ベーコン…20g
にんにく…1かけ
バター…10g
牛乳…200ml
とろけるチーズ…1枚
コンソメ…小さじ1/2
レモン果汁(ポッカレモン100)…大さじ1と1/2
塩・こしょう…適量
パセリ…適量

【下準備】
材料は計量します。きのこはほぐし、ベーコンは1㎝程度の短冊切り、にんにくはみじん切りに。パスタをゆでておきます。

【作り方】
(1)熱したフライパンにバター、にんにく、ベーコン、きのこを入れ、きのこがしんなりするまで炒めます。
(2)牛乳を2、3回に分けて入れ、ふつふつとするまで火にかけます。
(3)細かくしたチーズとコンソメを加え溶けてきたら、ゆでたパスタを加えからめます。
(4)レモン果汁を加えひと混ぜし、塩・こしょうで味を調えます。皿に盛りつけパセリをふったらでき上がり。

レモンのレアチーズケーキ

レモンのレアチーズケーキ

【材料/目安量:プリンカップ約6個分、クッキー型18個分】
クリームチーズ…200g
生クリーム…150ml
無糖ヨーグルト…150g
レモン果汁(ポッカレモン100)…20ml
砂糖…90g
粉ゼラチン…10g
水…100ml

【下準備】
すべての材料は計量します。クリームチーズは室温においてやわらかくしておきます。

【作り方】
(1)ボウルにクリームチーズと砂糖を加え、ゴムベラでやわらかくなるまでよく混ぜます。

(2)(1)のボウルに生クリーム、無糖ヨーグルト、レモン果汁を加え、泡立て器で混ぜ合わせます。
(3)粉ゼラチンを水でふやかし、電子レンジで約20秒加熱し溶かします。粗熱がとれたら、(2)のボウルへ混ぜます。
(4)お好みの容器に移し、1時間ほど冷蔵庫で冷やしかためたら、でき上がりです。

レモンはコラーゲン生成に欠かせないビタミンCも豊富に含まれていて、骨の健康にも役立ちますし、肌にもいいのでマスク荒れの対策にもなりますね。ビタミンCは加熱に弱い特性をもつので、最後にレモン果汁をかけるといった使い方がいいそうです。牛乳にチョイ足しするだけもいいので、気になる人はぜひとり入れてみてくださいね。

文/庄司真紀

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