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足に刻まれたシワから不調の原因や心の状態が見えてくる! 腰や背中がツラい人は必見。痛みを和らげる足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、腰や背中の痛みにお悩みです。足に刻まれたシワから、体を支える腰と感情やストレスには、実は深い関係があることがわかりました。腰の痛みをラクにする足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
足裏を要チェック! 体調や心の状態を表す足のシワを知ろう
今回のモニターは、40代前半の主婦であるNさんです。
Nさん:「腰や背中の痛みがあり、特に毎朝起きたときがツラいです。夕方や夜になると足が重いと感じます」
ゾーンマップを確認しながら、きよみ先生が注目したNさんの足相の特徴を見ていきましょう!
●足裏と側面のゾーンマップ
●Nさんの足相
①腰椎(ようつい)のゾーンの細かいしわ
※しわの様子は下の画像で確認できます。
②母指球にある深いしわ
③腰椎のゾーンから足裏につながる逆ハの字のしわ
④外側に開いた中指
きよみ先生:「足の内側側面にある腰のゾーンにしわが多いので、腰の調子が悪いようですね(下記画像の①)。骨盤が開いてしまっているのだと思います。」
●①腰椎のゾーンに細かいしわが多い
Nさん:「腰はつい最近ぎっくり腰になって整形外科に行きました。腰と背中の痛みは朝がしんどいです…」
きよみ先生:「足裏を見ると足側面の仙骨・尾骨のゾーンからつながっている、くっきりとした深いしわが目立ちます(画像の③)。両足の小指のほうに向かって、逆ハの字に開いたような形をしていますね。これは骨盤が開いていることを示す足相です。腰や背中の痛みは、骨盤の開きが影響しているようです」
足相として表れるしわは、必ずしも悪いサインばかりではないそうですが、骨盤の開きを示すこのしわは、本来はないほうがいいしわなのだそうです。
きよみ先生:「しわが深いので、足刺激をしてもなかなか消えません。根気よく足刺激を続けることで、時間はかかりますがだんだんと薄くなっていくはずですよ」
腰椎のゾーンを刺激することで骨盤の開きが調整され、腰や背中の痛みも和らいでいくそうです。
きよみ先生:「親指のつけ根の母指球にも、深いしわがありますね(画像の②)。これは、何か悲しいできごとがあったときや、マイナスの感情を持っている人に多く見られる足相なのですが、何か心当たりはありますか?」
Nさん:「思い当たるような悲しい出来事はないのですが、最近家族のことで気持ちがどんよりとして疲れているかな、と思います。あと、若いころはかなり仕事がつらかったという思い出はありますね」
きよみ先生:「過去に感じたマイナスの感情がトラウマとして残っているのかもしれません。よく『腹に据えかねる』という言い方をしますが、感情は腸にたまると考えられます。腸を含めたお腹周りは、腰として体を支えるかなめの部分ですから、感情をため込むと腰の調子が悪くなるというのは、よく見られる症例なのですよ。Nさんにはっきりとした自覚はないようですが、封印しているマイナスの感情を、足刺激のケアで解消することが、腰の痛みを和らげてくれるはずですし、これからの前向きな生き方にもつながるはずですよ」
Nさん:「先生のお話を聞いて、少し思い出してきました! 今、子育て中ですが、自分の子どもの成長を見ながら、自分が子どもだったときのことをふっと思い出し、自分とは違って楽しそうだな、自分のときはもっとしんどかったな、とやきもちのような気持ちを感じるときがあります」
ストレスやマイナスの感情と腰には、深いかかわりがありそうですね。足刺激で腰をケアしていくことで、そのトラウマの解消にもつながっていくそうですよ。
きよみ先生:「Nさんは中指だけが外側に傾いているのも特徴的です(画像の④)。これは睡眠の質の低下を表す足相なのですよ。最近よく眠れていますか?」
Nさん:「睡眠が浅いのも悩んでいます。必ず夜中の2時ころに目が覚めてしまうんです。トイレにも行きたくなってしまうし…」
きよみ先生:「深い眠りに入れないようですね。それも足刺激で睡眠の質を変えていきましょう!」
感情のデトックスを促して腰の痛みを和らげる足刺激テクニック
腰や背中の痛みがあり、マイナスの感情やストレスを抱えている人に、おすすめの足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。腎臓のゾーンへの刺激はたまった感情をデトックスさせることにもつながります。
オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【中指を刺激】
前頭洞のゾーンである、中指の腹をしっかりとこすって刺激します。ここを刺激すると、睡眠の質がよくなる効果があります。鉛筆をもつように指圧棒をもち、強くさするのもおすすめです。
●指の関節の角や指圧棒の先で、こすって刺激
【腰椎のゾーンを刺激】
足の内くるぶしの下部分に、腰椎のゾーンがあります。ここに親指の腹を押し当てて左右にスライドし、ゴリゴリとした手ごたえを感じながら刺激します。または、親指の腹でゾーン全体をプッシュするようにします。
●腰椎のゾーン
●腰椎のゾーンを親指の腹をスライドさせながら刺激
足刺激後は足がスッキリ! セルフケアを続けて心のスッキリを目指そう
きよみ先生の施術を受けると、最初は痛みにもだえる人が多いなか、Nさんは涼し気な表情でした。
きよみ先生:「腰の不調はあるものの、内臓全体は問題なくお元気なので、痛みが少ないのだと思いますよ」
足刺激後のNさんの足裏は、指先までツヤが出て、全体的にむくみがとれてスッキリした印象に変化していました。
●足刺激前
●足刺激後
最後にNさんに足相診断を受けた感想をお聞きしました。
Nさん:「いままで自分の足裏にしわがあることに気づきませんでした! 痛みには強いほうなのですが、腰のゾーンは少し痛かったですね」
きよみ先生:「足刺激を自分で続けることで、なかなか外に出しづらい感情が、自然に表に出てくるようになるといいですね! その変化を期待しています」
今回は、自分でも気づきにくい、過去の感情のため込みが、体を支えるかなめである腰に影響を与えていることがわかりました。自分の足に同じようなしわを見つけたら、足刺激で感情のデトックスを促して、ツラい痛みを和らげましょう!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身の体調管理を、足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。
『すべての不調は足裏をみればわかる!』(ワン・パブリッシング刊)