自律神経という言葉はよく耳にしますが、一体どのようなものかご存じでしょうか。自律神経は、緊張したときに働く交感神経と、リラックスしたときに働く副交感神経がお互いに作用して心身の健康を維持しています。また、交感神経と副交感神経のバランスがくずれると、心や体に不調があらわれることがあります。今回は、自律神経の基本と、バランスを整える方法についてご紹介します。
Contents 目次
正しく知ろう! 自律神経の基本
自律神経は、体の機能をコントロールしている神経系です。
体温調節や内臓の働き、脈拍や血液の流れなど、意識とは無関係に機能しています。これらが正常に保たれることで私たちは健康に過ごすことができますが、バランスがくずれると、さまざまな症状が起こります。
なんらかの原因で自律神経が乱れると、動悸や息切れ、めまい、頭痛、不眠、疲労感、イライラ、下痢・便秘などのさまざまな症状があらわれます。
自律神経は全身に巡っているため、特定の症状が起こるわけではなく、多岐にわたって不調がでます。
自律神経が乱れる原因のひとつに、ストレスがあります。人間関係や過度なプレッシャー、過労、さらには騒音や光、温度やケガなどもストレスになります。
さらに、昼夜逆転などの不規則な生活習慣も、自律神経を乱す要因です。寝る前のスマホの操作も良質な睡眠の妨げとなります。
また、上記以外にも、更年期障害や自律神経失調症などの、疾患が背景にあることも考えられます。
毎日意識したい自律神経の調整方法
自律神経を整えるには、心身のバランスをくずさない生活習慣が大切です。ストレスとうまくつき合って、体や心に負担がかからないように気をつけましょう。
着心地のよい服を着る
気温に合っていない服装や窮屈な服は、体温調節を妨げ、ストレスの原因にもなります。とくに夏や冬は、室内と室外の気温差が激しいので、すぐに着脱できる服がおすすめです。
「香り」や「音楽」を楽しむ
好きな香りをかぐと、リラックスできて自律神経が整います。同様に、好きな音楽も心地よさをもたらします。朝に元気がほしいときはテンションの上がる曲を聴き、夜にリラックスしたいときはゆったりした音楽を楽しむなど、シーンによって選びましょう。
生活のリズム・習慣を整える
今の生活を変えるには、多少のエネルギーが必要かもしれません。しかし、バランスのいい食生活を意識する、質のよい睡眠を取る、朝日を浴びる、タバコやアルコールを控える、運動をとり入れるなど、できることから少しずつ生活習慣の乱れを改善してみましょう。
漢方で自律神経のバランスを整える
日々の習慣や食生活を意識しても不調が改善されない場合には、自律神経の乱れを整えることを得意とする漢方薬がおすすめです。
自律神経の乱れは、血流を改善して栄養を全身に届けたり、水分バランスをよくしたりすることで整えます。自律神経が整うと、イライラや落ち込み、神経性胃炎、下痢や便秘の改善につながります。また、ストレスに強くなったり、睡眠の質が上がったりするなどのメリットもあるのです。
体内バランスを整えるのに効果的な漢方薬をいくつかご紹介します。
<自律神経の乱れにお悩みの方へおすすめの漢方薬>
・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
疲れやすく、神経が過敏になり、イライラしがちな症状を改善します。自律神経失調症や不安が強いタイプの人に向いています。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
体力が中程度の人の不安症や神経症のほか、精神的な不安からの胃腸の不調にも用いられます。とくに、喉や胸につっかえ感がある場合に効果的な漢方薬です。
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
女性の心身の不調に多く用いられる漢方薬です。更年期などからくる症状のみならず、ストレスが原因の頭痛やめまい、不眠などの症状も改善します。
漢方薬は、全身の乱れを整え、根本から体質を改善する効果があります。そのため、体の不調だけでなく、心の不調にも作用します。
自律神経の乱れに効果的な漢方はいくつもありますが、体質との相性で効果が大きく左右されるため、専門家による処方がいちばんです。
また、漢方薬は、自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分に合ったあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。
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自律神経が乱れる原因は、知らず知らずのうちにムリをしていたり、ガマンしたりしているからかもしれません。自律神経を乱さないためには、ストレスにうまく対応することが大切です。
オンとオフをしっかり区別して、自分を労わりながら過ごしましょう。
参考URL:https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/medley-medicine/prescriptionpdf/460026_5200035D1030_1_10.pdf
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00001414.pdf
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00005218.pdf
<この記事を書いた人>
薬剤師 相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。
総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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