「夜中に何度も目が覚めて、十分に寝た気がしない…」このようなお悩みをお持ちの人はいませんか? トイレに行きたいわけでもないのに夜中に目が覚めてしまっては、しっかり疲れがとれずにつらいですよね。そこで今回は、夜中に目が覚めてしまう原因や対策についてご紹介します。
Contents 目次
40歳前後に起こりやすい「中途覚醒」とは
「睡眠障害」と呼ばれるものには、4つのタイプがあります。
・なかなか寝付けない入眠障害
・途中で目が覚める中途覚醒
・早く目が覚めてしまう早朝覚醒
・熟睡した気がしない熟眠障害
これらは、いくつかが同時にあらわれることもあり、それぞれ別の対処法が必要です。今回は、40歳前後から増えてくる中途覚醒についてくわしく解説します。
40歳前後の「プレ更年期」は睡眠に悩みやすい
日本人の平均的な閉経年齢は50歳ごろで、更年期は45〜55歳ごろの時期です。
人によってはもう少し早く、40歳前後からイライラや、ほてりといった更年期のような症状が出ることがあり、医学的に正式な言葉ではありませんが「プレ更年期」と呼ばれています。
プレ更年期から更年期にかけての時期には、ほてりや寝汗によって寝苦しくなり、中途覚醒を起こしやすくなるようです。
生活習慣を見直そう! 中途覚醒を改善する方法
中途覚醒を起こすことなくしっかり眠るために、ご自身でできる改善法を3つご紹介します。できるものからとり入れてみましょう。
<1>寝具・パジャマを見直す
プレ更年期や更年期は、急に体がほてる「ホットフラッシュ」という症状に悩まされやすい時期です。ホットフラッシュは、女性ホルモンの分泌量が減って自律神経のバランスが乱れることが原因のひとつと考えられています。
ほてりや寝汗に対応するため、通気性がよい寝具やパジャマにする、分厚い靴下をやめるなど、改善点がないか見直してみましょう。
<2>生活リズムを整える
ストレスや疲れによって生活リズムが乱れると、自律神経のバランスも崩れ、睡眠が浅くなってしまいます。その結果、ちょっとした物音などで目が覚めるようになるのです。
また、自律神経のバランスが崩れることで、ホットフラッシュの症状が悪化するともいわれています。寝る時間・起きる時間を一定にすること、起きたら朝日を浴びることなどを意識しましょう。
<3>軽い運動をする
プレ更年期から更年期にかけては、仕事や子育てが忙しかったり、体がだるかったりして運動不足になる人も多いようです。
運動は自律神経のバランスを整える助けになるだけでなく、適度な疲労感によって睡眠の質を上げる働きもあります。ですので、ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動をとり入れてみませんか? それもむずかしいという人は、家事のときに大きく体を動かしたり、家で簡単な筋トレやストレッチを行ってみてはいかがでしょうか。
プレ更年期の睡眠の悩みには漢方もおすすめ
プレ更年期の中途覚醒の改善には漢方薬がおすすめです。漢方薬には「不眠」に効果が認められているものもあり、不眠症や睡眠障害の自然由来の治療薬として使われています。
中途覚醒の改善には、「自律神経の乱れを整え、ストレスが原因の疲労や睡眠の質を改善する」「消化・吸収機能を改善して体に栄養を届け、心を元気にする」「血流をよくして中枢神経の機能を回復し安眠に導く」などの作用をもつ漢方薬から体質に応じて選びます。
漢方薬は、西洋薬のような対症療法ではなく根本からの体質改善が目指せるので、不眠になりにくい体を手に入れることもできます。
また、漢方薬は自然の生薬の組み合わせで作られており、心と体のバランスを回復させるため、さまざまな不調を訴えるプレ更年期女性に対してはとくに有効とされています。
<プレ更年期の中途覚醒におすすめの漢方薬>
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
疲れやすくイライラや肩こりのある人におすすめです。ほてりやのぼせ(ホットフラッシュ)、不眠症に用いられます。
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
虚弱体質で神経が高ぶりやすい人におすすめです。不眠症、更年期神経症に用いられます。
このほかにも、更年期の多彩な症状に対応できる漢方薬はいくつもあります。しかし、どれがご自身の体質や症状に合っているのか、見極めるのはなかなかむずかしいもの。
体に合う漢方薬を選ぶことは、効果をしっかり得つつ、副作用を少なくするために重要です。
そこで、漢方薬に詳しい薬剤師の力を借りてみてはいかがでしょうか。漢方に精通した薬剤師がAIを利用し、体に合う漢方薬を見極めてご自宅まで郵送してくれる「あんしん漢方」などのオンラインサービスがあります。
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ぐっすり眠って元気な毎日を過ごしましょう
今回は、プレ更年期になって増えてくる「中途覚醒」の対処法についてご紹介しました。
女性ホルモンの分泌量が減り、自律神経のバランスが乱れやすいプレ更年期ですが、生活習慣などを見直して少しでもラクに過ごせるように意識してみましょう。
漢方薬も、不眠をはじめとした更年期の多彩な症状を改善するサポートになりますよ。
<この記事を書いた人>
薬剤師 中山 歩実
大学病院、市立病院での勤務を経て、長期療養型の病院へ転職。なかなか改善しない症状に対し漢方を使ったサポートを実施している。
さまざまな病気の段階の方と接する中で、正しい医療情報を得ることの難しさを痛感し、ライター活動を開始。がんや感染症、生活習慣病など幅広い疾患や薬についての記事制作を担当。「誰もが自分のからだを労れる社会」を目指し、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。
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