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水分含有量の多い野菜 ベスト1は!? 医師に聞く冬場にじょうずに水分をとるコツ

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マスクをしていると喉の渇きを感じにくく、ついつい水分をとるのを忘れてしまうことがあるのでは? でも、お水は体にとって欠かせない存在。全身の健康や美肌、ダイエット、すべてに関係していると言っても過言ではありません。とくに冬場は夏場と違って、水分補給の機会が減り、脱水に陥りがちなんだとか。そこで「Fan!Fun!FYTTE」オンラインクラスでは、お水のことを熟知されているドクター・馬渕知子先生をお招きして、お水の働きとじょうずな水分補給の仕方を教えていただきました!

監修 : 馬渕 知子 (皮膚科医)

医師。マブチメディカルクリニック院長、学校法人食糧学院副院長・東京調理製菓専門学校校長。
東京医科大学医学部卒業後、同医科大学病院皮膚科学講座に所属しながら同病院に勤務。その後、さまざまな部分から人間の体をサポートするために、マブチメディカルクリニックを開設。内科学・皮膚科学が専門であるが、あらゆる科と提携を結び、多面的・総合的に人間の体をサポートする医療を推進している。以前から力を入れていた「食と医療」の成果を認められ、平成23年学校法人食糧学院理事及び講師に就任。「食」に秘められた未知の力を研究すると共に、若い世代への啓蒙を手がける。また、栄養学における基礎は水にあると考え、予防から治療にいたるまで水の持つ働きを活用し推進している第一人者でもある。
主な著書に『朝のコーヒー、夜のビールがよい仕事をつくる(クロスメディア・パブリッシング)』『からだを救う水の飲み方、選び方(講談社)』『コップ1杯からのミネラルウォーター活用術(実業之日本社)』など。そのほか、テレビ、雑誌、講演会でも活躍中。
Instagram:https://www.instagram.com/dr.mabuchi/
馬渕知子オフィシャルブログ (dr-mabuchi.com)
東京調理製菓専門学校(東京・新宿)調理師・パティシエ・ブーランジェへの第一歩 (tokyocook.ac.jp)

Contents 目次

体の中での水分の働き

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「成人では体の約60%が水分。体内の水分は主に細胞内液として代謝に関わっているほか、血しょう(血液の成分)として酸素や栄養物の運搬、不要な成分の排出、体温調節、体液の調節などに関わっています。ダイエットにも水分は不可欠で、水分不足の人は代謝が悪くなって太りやすくなっていたりします。不要なものを排泄する働きがあるので、内臓機能を正常に回すには水が必要ということを覚えてほしいと思います」(馬渕先生)

アルコールを分解するのにも水分が必要になりますが、ビールやハイボールのように既に水分量が多いお酒だとチェイサーをとっていない方も多いのでは?
アルコールをとる際は、その種類にかかわらず、水分も一緒にとったほうがいいと馬渕先生は言います。

「たとえばビールは利尿作用もあるので、もしも1L飲んだら、1.1Lが尿として水分が体外に排出されることに。そのままにしておくと脱水してしまいます。だからチェイサーでお水を補給する必要があるのです」

水分が足りなくなると起こる脱水症状

それでは水分が不足するとどのようなことが起こるのでしょうか。

「水分不足は全身の臓器に影響します。水分不足で唾液が出にくくなると、口の中の洗浄ができず、虫歯ができたり、口臭がひどくなることが挙げられます。また食べものを消化するための消化酵素も水分とともに分泌され、働いています。たとえば、たんぱく質を主に分解する胃液であれば、1日に1.5Lちかくも出ていて、それによって食べものが分解されていくのです。ですから肉を食べると胃もたれするという人は、胃液の分泌が悪くなっているのかもしれません。さらに、水分不足は便の状態を悪化させ、便秘の原因にもなります。だから便秘解消にも水分補給が大切なのです。また水分は全身の血流に関係してくるので、冷え性は水分不足が関係していることもあります」

〜水分減少率(体重に占める割合)と主な脱水症状〜
2% のどの渇き、頭痛
3% 強い渇き、ぼんやりする、食欲不振
4% 皮膚の紅潮、イライラする、体温上昇、疲労困ぱい、尿量の減少と濃縮
5% 頭痛、熱にうだる感じ
8~10% 身体動揺、けいれん
20%以上 無尿、死亡

「喉が渇くと感じるときはすでにイエローサインで、脱水している状態です。頭痛のひとつの原因には血管の伸び縮みがありますが、たった2%脱水するだけでも血管の状態に影響が出て、軽度な頭痛が起きることもあります。そして4%程度まで脱水が進むとぼんやりしたりイライラしたりと、少し水分が減っただけでも脳の働きに関係してくるので要注意‼ 1割足りなくなると体にけいれんが起きてきます。怖いのは、脱水は一気に進むということ。のどが渇く前に水を飲みましょうというのは、そういうわけなのです」

適切な水分補給の仕方

では、1日の水分補給量はどのくらいでしょう?

スライド画像水分量

「健康な方は目安として、体重×40mlを目標に水分を摂取しましょう。50kgの人は2Lの水が必要です。500ml入りのペットボトルで水を3〜4本分飲んでいるというのがベストです。夏や運動中など汗をかくときは、状況を見ながらプラス1L以上の水分を。麦茶などカフェインレスのお茶もO Kですが、カフェインを含むものや糖分が多いものはあまり多くとらないようにしたいです」

水分をとりすぎると胃腸の負担になる人もいるため、1時間〜1時間半でコップ1杯程度、こまめにとるのがおすすめ。汗をかいたときは少し多めに、運動前後、入浴前後、就寝前後に水分補給する習慣をつけましょう。

また野菜からも水分を摂取することができるそう。

スライド画像野菜

「野菜・果物は水分含有量が多いので、水分をしっかりとるという意味でも野菜・果物をしっかりとることはいい方法です。チンゲンサイやもやし、大根なども水分が多いので、これからの時期、意識してとっていってください。日本は今や2人に1人ががんにかかるとされる、がん大国であり、特に胃腸・大腸のがんが多いのですが、これも野菜不足がひとつの原因と言われています。大腸がんが減ってきているアメリカでは1日5皿(ひと皿70g換算)分の野菜を食べるように推奨されています。野菜の栄養が丸ごととれる蒸し料理や鍋もの、スープなどの料理方法がおすすめです」

野菜から水分が摂取できるというのは、参加者のみなさんにも新鮮な驚きがあったようで、スライドを見ながら「チンゲンサイが1位!」などの声があがりました。

「日本は水が豊かな土地で、産地によって水の性質に違いがあります。いろいろ飲んでみて、自分に合うお水を探したり、自分に必要な成分を見極めて摂取したりするのも楽しいですよ」と、新たな水分摂取の楽しみ方も教えてくれて、オンラインクラスは終了しました。

冬は汗をかいていないと思っても人間は24時間汗をかいているので、隠れ脱水を防ぐためにもしっかり水分補給をしていきたいところ。特に女性は40代後半から女性ホルモンが減り血液がドロドロになりやすいので、入浴前やスポーツの前後などは多めに水分補給したほうがいいそうです。これからの季節、じょうずに水分をとりながら、体を動かしていきたいですね。

文/庄司真紀

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